~異日本転生~チーオタ少年はハーレムの為に国家魔法師に成る!

奈楼小雪

13「少年少女達の納涼会」


 小学5年生の8月も終わり9月の暑い日。立と結衣は、母の道子に連れられ、とある人物の納涼会に参加している。
 黒服の着た警備員が、両脇が居る重厚な門を通る。其処は、都会の中心地に有ると思えない、純和風式の庭園が姿を現した。
 道子は、何時もの様にスーツ姿で大きめのアタッシュケース持ち、周りを見て。とある人物のを見つけ、立と結衣を連れ、挨拶をしに行った。
 その人物は、黒髪を後ろで結い、魅力的な白いうなじが見え、薄蒼い朝顔模様の和服を着こなし、凛とした蒼い瞳が特徴、和服美人、誰かにそっくりであった。
「お久しぶり、寧桜ねおちゃん元気にしてたー」
「久しぶりみっちゃん元気にしてたー」
「うん、元気にしてたよーそういえばこれお父さんから寧桜ちゃんに渡しといてって頼まれたのー美雪ちゃんに良い楽器●●●●が手に入ったって言ってたー」
 アタッシュケースを渡す、その和服美人は、中身を見ず、後ろに仕えている従者らしき男に渡す。
 男は何処かに消えて行った。和服美人は、横に居る立と結衣を見つけ、膝を曲げ、目線を一緒にした。
「貴方が立君ね、この間の、職場見学の時から、美雪ったら、ずっと立君の事ばっかし話題にしていて、兄の達矢が、不機嫌に成ってたわよ」
 結衣の方を見る。
「貴方が、あの魔法式自動人形マジックドールを作った子ね!私の家も機会が、有ったら是非とも購入したいわ」
『その時に、結衣殿との交渉相手に、お勧めなのが、私、スミスです、希望価格で、努力いたします。』
 会話を引き継ぐように、七三分け、スーツ姿、サングラスを掛けた男が、結衣の後ろから現れた。
「あら?貴方は何時の間に、現れたの?」
 和服美人が、首を傾げる。
「母さんもうソロソロ準備して美雪が着付けして欲しいって!」
「あらあら、達矢さんたらせっかちなんですから、私が居ない間の相手を宜しくね」
 達矢が、母親が話していた相手を見る。
 其処には、小学生位の少年少女、少年の母親らしき女性が、いる。
 少女の後ろに、見覚えが有る、男がいた。
「あんたは……」
 素早く達矢の傍に来て、達矢に話しかける。
『私は、結衣の魔法式自動人形マジックドールのスミス。好きな物は、トマト!リコピンの健康さ、下から読んでも同じ所、が大好きだ!所で、君とは、何処かで会ったかい?別次元●●●では、ウドンを巡って君と争いをした気がする……」
「いいや、この次元●●●●では会った事は無い」
『それはそれは、私はスミス宜しく!』
 笑顔で、右手を出す。達矢も骨折から治った右手を差し出す。
 互いに、手をメシメシいわせ、握手をした。
「ねぇ、立君とスミス今日の私の浴衣どうかしら?」
 瞳の色と同じ薄い紅い浴衣をみせる、スミスは分裂をし、1人はカメラ、1人はライトを持っている。
『美しいですお嬢様』
『此方へカメラ目線をお願いします』
 どっかの、映画のエージェントばりの残像を見せ、撮影をしている。
「うん、結衣ちゃん綺麗だよ(此処は褒めて気を良くして貰いましょう)」
 立は、じっと、自分を見つめる。達矢の目を気にしながら、答えた。
***
 屋敷の中、少女が母親に、着物を締めて貰っている。
「立君も来てくれたの!ありがとございます、お母様!」
「美雪の頼みなら彼も断れないわ、後で、楽器のお礼を立君のお母さんに、言っときなさい」
「分かりましたーお母様。この楽器って、凄い高いって話を聞いています……」
「美雪は、気にしなくて良いわ、楽器は、使われてナンボ、ですから」
 白い雪の様なみずみずしい肌の手、持っているのは、最高の音色で有るバイオリン、トラディバリウス。
 美雪は、日本語で注釈がされた、古い紙を見ている。
 【最も正しい方法は、魔力を流し、引くこと。最高の音色を流せる、但し……させないよう、注意をする、万が一に……】
 虫食いとやぶれている文字で、書かれていた。
 美雪は、首を傾げ、紙をアタッシュケースの中に放り込んだ。
 そうしている間に、着付けが全て終わった。
「美雪、終わったわ!さて、行きましょうか?」
「はい、お母様!」
 美雪は、瞳の色と同じ浴衣を鏡で見、母の手を取り、ヴァイオリンと一緒に、部屋から出て行った。
 一方、結衣と立は、邸宅内の出店で、買い食いしたりしている。
 結衣は、出来たての綿飴頬張り、立は的屋での商品を狙っている。
 使っているのは、普通の的屋で有る、筒が長いコルク銃では無く、リボルバー式の銃である。当たり前だが、鉛弾では無く、少し尖ったコルク銃で有る。
 そして、立の横にいるのは、どうみてもスネに傷があるおじさん達が、獲物を狙っている。その様子は、恐ろしいに尽きる。
 立は、使う銃を持ち、ながら解析サーチをしてみた。
「(うわーこれマジもんをデチューンした奴、やだーひょっとして母さんが、楽器だって言った奴は、武器の隠語なの?)」
 思いながら、置かれている商品を見、また驚く。宝石・高級時計、ネックレス、鞄、香水そして最高の所には、宝石や車とヘリの鍵である。
「(戦車と戦闘機が、無いだけマシかな……)結衣ちゃん、頑張るよー」
 手を振り、言っていると、立の横に達矢が、入って来た。
「私も混ぜて来れ給え少年、ここのコルク代は、最初の六発は無料だが、次からは1個1万円に成る。私と付き合ってくれたら、私が全額払おう」
 二丁の銃をクルクルとまるで、何処かの白黒オセロっとさんみたいに、廻し、自分のベルトに入れる。
「まずは、私は12発からだ少年、私は今100万円を持っている、から安心したまえ」
 的屋のオヤジに、札束を投げ、オヤジは普通に受け取る。
 100と書かれた瓶を投げ返してきた。
「分かりましたー(うぇー何か嫌われている、仕方が無いね少し本気で、2150年米国特殊部隊リボルバ式実践戦データ、インストール)」
 先ずは達矢が、リボルバー銃でジャグリングをし、右手に銃を取り、水平に持つ、連続して、撃ち始める。
「若の水平撃ちが、決まった!!」
「大旦那様が、得意としていた撃ち方だ!オラも見習いてーや」
 周りの人達が、声を上げる。同時に、女性向けの高そうな時計、ネックレス、香水がポトポトと落ちる。煙が、出ていない銃に、息を吹きかける。
「因みに勝利条件は、どちらが美雪にお礼を言われるかどうか、何を落としたというのは関係が無い!」
 達矢は意地の悪そうな顔をし、口角を上げた。
「其れでは、次が僕が!(年が、離れれているのに、スキ、ロリいやブラコン、全く何時の世界線●●●●●でも、名前に人は縛られる●●●●●●のでしょうか?)」
 立は、引き金の部を上に向ける。高速に捻り、撃った6発が、全てうち終わる。
 一番安い、隅っこに置かれて居た彩度が低く、灰色ぽい濃い青色の大型の宝石が、台座から落ち転がる。
 2150年米国特殊部隊リボルバ式実践戦は、市街戦において、弾薬が不足した場合に、ネジやコルク栓を銃に打ち込み、撃った時の回転を使い勢いで人を殺す。
 なんでも、武器にするという物、今回は、宝石を壊さず落ちる程度に調整をした。立は、宝石を店主から貰い解析サーチを掛ける。
 立は、悪そうな笑顔で、その宝石だけ●●を取り、達矢の方を見る。
「僕は、是だけで、良いです」
「何だ!それだけで、イイのか?面白くないなーまあ、どうしようと、妹にお礼を言われた方が勝ちだもんな、私も終わりだ」
「後は好きに使ってくれ、俺のおごりだ!ドンドン撃ってくれ」
 達矢は、2丁銃を的矢のオヤジに返し、周りに居た男達のリーダーに、瓶を投げ渡した。
「流石、若旦那気前が、ええや」
「よ!日本一!!」
「100発有るんや、毟り取ったるで!」
 男衆が、ヤンやと声を上げ、陣屋太鼓が鳴る。
 やがて、黒い制服現れ、男達が両脇に立ち、膝を当て、その間を和服美人とスモールサイズの和服少女が現れた。
「流石、我が妹ふつくしい…」
「美雪ちゃん綺麗…」
『お嬢様も美しいですが、2人並んだ写真も撮りたいですね』
 其々意見を述べて、美雪の母親が、今日来てくれた人達に挨拶を述べた。
 感謝として、美雪がヴァイオリンを弾くという事を言い、美雪が母親と交代た。
「ヴァイオリンで、【きらきら星変奏曲】を弾くので、宜しくお願いします」
 美雪が、少し緊張した声で言う。拍手が、周りから起き、美雪が弾き始め、誰もが知っている、キラキラ星の音色が、ヴァイオリンから流れ始めた。
*** その頃、宇宙空間にて、国際宇宙ステーションの隊員は、窓からトンデモ無い物が見えた。
「おい、有れは何だ?」
 地球に向う、隕石を予測遠隔検知する魔法に、引っかからず、大量の隕石が、宇宙ステーションをすれ違うのが見えた。
 隊員は、直ぐに艦長へ報告しながらシミュレーションを開始した。いずれも、日本上空で、燃え尽きるキラキラするという結果だった。
 安心していると、ラジオが急に着き、【きらきら星変奏曲】が流れ始めた。
 隊員は欠伸をし、ウトウトとし始め寝息を立て始める。
 【きらきら星変奏曲】は、世界中に最高の音色で流れ、【共振ハーモナイズ】を始めた。

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