グンマー2100~群像の精器(マギウス)
第23話 鷹と観音 前編
米陸軍の情報収集機、RC-135。 彼等の部隊はNEO埼玉に帰投後、再び出撃を命じられた。
今度は、グンマー校の能登半島への攻勢状況への情報収集。
「全く、上の連中は何を考えているのか」
「分からねーそれにしても旧マツモトだっけ酷いな」
映像には、精神波動砲で吹き飛ぶマツモトの風景が映る。 都市区画ごと吹き飛んでいく、まさに整地と言っても良いだろう。 どっかの戦争好きの少佐がいたら、絶頂すら覚えそうである。
「グンマー普通じゃねーな!普通なら10個師団を投入する所だぜ」
「そうだな!本国でも1州を取り戻すのに、100個師団を投入しているからな!」
米国も現在は、ビーストに西海岸の多くを占領されている。 パナマ運河を占領されている為、空路による貿易を余儀なくされている。
ハワイ諸島は、ビーストの巣窟と化している 唯一の空路はフィリピンで、唯一のハブ空港と機能している。 だが、現在は、ビーストによる攻勢を受けている。
米国のアジア地域における唯一の核心的利益の地域。 その為、彼等はグンマーと能登半島に構っている暇など無い。
そんな、上の考えなど彼等には伝わっていない。 彼等が、駐留しているNEO埼玉は長野に面している。 戦況しだいでは、自分達に火の粉が降りかかる。
戦略・戦術に関係無く、生き残る為に偵察に来ている。
「で、グンマーの部隊は何処にいる?」
「タテヤマっていう所を越えたようだぜ!」
「ハヤイナー、ウチの人造人間部隊より早いぞ」
そんな、事を言い合っている間に、劔岳上空に来た。 雲海の雲が持ち上がり、ピーピーと声がし影がRC-135の傍を通る。 全長凡そ85m、全幅200mの巨大な猛禽類が、姿を見せる。
「何だ!あれは」
「まさか!ビースト鷹!」
周囲の戦闘機が、攻撃体勢に入る前に鷹の翼が明るく光る。 翼からは、レーザーの様な光が照射される。 戦闘機は、必死に攻撃を避けるが翼に被弾し煙を上げる。
「2番機被弾!高度維持不能、帰投します」
「くっそ!奴が来るぞ」
ビースト鷹はRC-135を獲物と勘違いしたのか、爪を立て襲い掛かる。 高速で、向かってくる鷹に為す術無く捕まると思った時。
雲海の雲が割れ、何かが飛び出して来た。 それは、RC-135の前に飛び出し、ビースト鷹と衝突した。 目の間には、100m程の白い観音像が羽を生やし飛んでいる。
「な、なんだアレは、天使、イヤ仏像か?」
「知っているぞ、カメラで有名な企業の名前だろ?」
「カンノンだ!思い出した。グンマーの前橋観音ってやつだ!」
観音像は、ビースト鷹と絡みつこうとするが、逃げられる。 RC-135も高度を上げながら、2体から回避する。
空の乗るものに、名を付けられる鷹。 雲に乗っている絵に定評が有る、観音様。
1匹と1体は、雲の上で静止をしていた。
鷹は両翼を広げ、毛を逆立てる。 観音も多数の手を生やす。
丁度、日に照らされたRC-135の影が、2人の間を通った時。 戦いが始まった。
ビースト鷹の羽が、観音を襲う。 数多の手がビースト鷹に迫る。
「信じられるか?」
「信じられないが、マギウス波は紫観音を示している」
「取り敢えず、映像に撮っておけ!」
「撮って、どうするんですか?誰も信用しませんよ!」
「イザとなったら、ハリウッドに売れば大金持ちだ!」
「了解、我が国は自由と資本主義の国家ですものね」
彼等が言っている間に、鷹と観音は羽と手を激突させる。 多数の羽が手に刺さり、爆発する。
「どっちだ!」
煙りの中から、多数の手が現れビースト鷹を掴む。 翼を腕に変えた観音は、重力に惹かれビーストと一緒に、堕ちていく。
「どうします?」
「勿論、高度を落として追跡だ!」
「任務は、グンマー校の戦線偵察ですが?」
「強行偵察だ!大型ビースト鷹の状況を確認しなとな!」
フッと悪戯好きの子供の様な顔をする。
「強行偵察なら仕方が、無いですね」
映像の解像度を上げる設定をする。 やがて、RC-135は雲海の中にダイブし地上へ接近する。
今度は、グンマー校の能登半島への攻勢状況への情報収集。
「全く、上の連中は何を考えているのか」
「分からねーそれにしても旧マツモトだっけ酷いな」
映像には、精神波動砲で吹き飛ぶマツモトの風景が映る。 都市区画ごと吹き飛んでいく、まさに整地と言っても良いだろう。 どっかの戦争好きの少佐がいたら、絶頂すら覚えそうである。
「グンマー普通じゃねーな!普通なら10個師団を投入する所だぜ」
「そうだな!本国でも1州を取り戻すのに、100個師団を投入しているからな!」
米国も現在は、ビーストに西海岸の多くを占領されている。 パナマ運河を占領されている為、空路による貿易を余儀なくされている。
ハワイ諸島は、ビーストの巣窟と化している 唯一の空路はフィリピンで、唯一のハブ空港と機能している。 だが、現在は、ビーストによる攻勢を受けている。
米国のアジア地域における唯一の核心的利益の地域。 その為、彼等はグンマーと能登半島に構っている暇など無い。
そんな、上の考えなど彼等には伝わっていない。 彼等が、駐留しているNEO埼玉は長野に面している。 戦況しだいでは、自分達に火の粉が降りかかる。
戦略・戦術に関係無く、生き残る為に偵察に来ている。
「で、グンマーの部隊は何処にいる?」
「タテヤマっていう所を越えたようだぜ!」
「ハヤイナー、ウチの人造人間部隊より早いぞ」
そんな、事を言い合っている間に、劔岳上空に来た。 雲海の雲が持ち上がり、ピーピーと声がし影がRC-135の傍を通る。 全長凡そ85m、全幅200mの巨大な猛禽類が、姿を見せる。
「何だ!あれは」
「まさか!ビースト鷹!」
周囲の戦闘機が、攻撃体勢に入る前に鷹の翼が明るく光る。 翼からは、レーザーの様な光が照射される。 戦闘機は、必死に攻撃を避けるが翼に被弾し煙を上げる。
「2番機被弾!高度維持不能、帰投します」
「くっそ!奴が来るぞ」
ビースト鷹はRC-135を獲物と勘違いしたのか、爪を立て襲い掛かる。 高速で、向かってくる鷹に為す術無く捕まると思った時。
雲海の雲が割れ、何かが飛び出して来た。 それは、RC-135の前に飛び出し、ビースト鷹と衝突した。 目の間には、100m程の白い観音像が羽を生やし飛んでいる。
「な、なんだアレは、天使、イヤ仏像か?」
「知っているぞ、カメラで有名な企業の名前だろ?」
「カンノンだ!思い出した。グンマーの前橋観音ってやつだ!」
観音像は、ビースト鷹と絡みつこうとするが、逃げられる。 RC-135も高度を上げながら、2体から回避する。
空の乗るものに、名を付けられる鷹。 雲に乗っている絵に定評が有る、観音様。
1匹と1体は、雲の上で静止をしていた。
鷹は両翼を広げ、毛を逆立てる。 観音も多数の手を生やす。
丁度、日に照らされたRC-135の影が、2人の間を通った時。 戦いが始まった。
ビースト鷹の羽が、観音を襲う。 数多の手がビースト鷹に迫る。
「信じられるか?」
「信じられないが、マギウス波は紫観音を示している」
「取り敢えず、映像に撮っておけ!」
「撮って、どうするんですか?誰も信用しませんよ!」
「イザとなったら、ハリウッドに売れば大金持ちだ!」
「了解、我が国は自由と資本主義の国家ですものね」
彼等が言っている間に、鷹と観音は羽と手を激突させる。 多数の羽が手に刺さり、爆発する。
「どっちだ!」
煙りの中から、多数の手が現れビースト鷹を掴む。 翼を腕に変えた観音は、重力に惹かれビーストと一緒に、堕ちていく。
「どうします?」
「勿論、高度を落として追跡だ!」
「任務は、グンマー校の戦線偵察ですが?」
「強行偵察だ!大型ビースト鷹の状況を確認しなとな!」
フッと悪戯好きの子供の様な顔をする。
「強行偵察なら仕方が、無いですね」
映像の解像度を上げる設定をする。 やがて、RC-135は雲海の中にダイブし地上へ接近する。
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