大統領フルスイングで殴ったら異世界に転生した件。

慈桜

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まだ薄暗い朝市にだだっぴろい川原に来てみた。今日はある意味決戦だからな。ガバジの話しじゃフィンブルスルの最大戦力である焔拳アルフレッドをここで倒すのは大きな意味があると言っていた。そんな事はわかっている、だが、個にして最強たるアルフレッドをここで倒す事。それ即ち俺の完封勝利に繋がると言う事だ。
1000の兵を一瞬で掻き消す技を持つ男。情報は少なすぎるが、こちらも同等の力を持ってすれば戦えるであろう。スキルの事も考えて念には念をだ。対人で想定できる戦力・・・・・・。とその前に。目の前に見た事あるババアが水面に向かって何か叫んでいるんだが。
「パラララららららららららららららららららららら」「おい、ババア。」
無表情でこちらを見ている。なんだよ・・・。」
「ぱるじさまらららららら」「ぱららら一回止めろ。」
そんなびっくりした顔すんなよ。なんか言えよ。こいつまだ生きてたのか。しかし水面にひたすら叫ぶっておもろいなこいつ。
「新しい命令でしょうか!!」「いや、このポーチを持っておけ。ある程度の食料が入っている。人に見つからないように腹が減ったら職をとりパララララをこれからも頑張ってくれ。中の食料がなくなったらポーチを売り払って死ぬまでずっとパラララを続けるんだ、それは世界を救う事に繋がる」「ありがたきお言葉。では早速食事をとりパラララを続けます。」「あぁ、頑張ってくれ。」
この時は考えてもいなかった。将来的にこのババアは一秒間にパラララを50回以上言えるユニークスキルを得、新しい腹式運動として門下を増やしパララ運動の第一人者になる事を。
知らんけど。
では本題に戻ろうと思う。まずはリベンジマッチと言う事もあり1000人のオバナだ。うーんマンダム。オバナの堰堤だ。地獄絵図でしか無い。
「ヒーッ!ネ!ボス!」「ふふっ。ゴホン、いつも通りでいい。喜べリベンジ戦だ。」
くそ、不意打ち過ぎて噴いてしまった。
「オーウボス。アイツトヤリアウノハナンセンスネ」「俺がいれば勝てるよ。」
簡単な話だろう?何故首を横に振る。
「マジデソレハ、インポッシブルナミッションネ」「そんなに強かったのか?」
オバナは思い出すように遠い目をしながら鼻を大きく広げる。うん、カオス。
「ワンドロップ。タッタワンドロップノレッドティアーデヤ・ケ・ノ・ハ・ラァ!」「その喋り方を今後絶対するな。」「オウ、ソーリーボス。デモ、ボスハイカナイホウガイイネ。アイツハバカアレンヨリツヨイヨ。」「そうかも知れんな、だが、こいつを使えばどうかな?」「オウ!!クーーール!!!」
俺は一撃で人間を確実に爆殺するRPG、所謂ロケットランチャーを1000本用意した。戦車やらなんやら考えたけど、恐らくだがコレを1000発ぶち込めばある程度はダメージを与えられる気がする。破壊力はモチロンあいつだけに集中して飛んでいくようにイメージした。それで駄目なら俺が前に出る。単純明快だがこれしかないだろう。
簡単な作戦だが説明した直後移動を開始する。今分流の浅瀬の川原で集合しているんだが、ここを越えて本流に氷の橋を架けて、正門までの道のりを行く。
相当な距離を進み山間に出た頃には太陽が真上にある。
駆け引きなんていらん。一撃で決めてやる。
よし、開戦だ!!!!!!!!!!!!!!

「行くぞぉぉぉ!!!!!」
地鳴りのような大きな声が響き渡る。
『イエスボス!!!!!』


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