大統領フルスイングで殴ったら異世界に転生した件。

慈桜

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「船、速ぇぇぇ!!!!」「ちょっっ!!コナン坊!!そんなとこ立つなって!!!」「そうですよコナンさん!!コーナーに差し掛かったら飛ばされますよ!!!」
順風満帆順風満帆。アレンを病院送りにした翌日なのだが、シャイン兄弟が見送りで船に乗り込んで来たおかげで船旅が緊張感の無い物になってしまった。しかしシューマ、お前は競馬脳にとことん汚染されているようだな。こんなだだっ広い河の何処にコーナーがあると言うの・・・・あるし!!!いきなり!!やばい・・・・。落ちる・・・・。
「ふぐぐぐぐぐぐ!!!!」「ったくあんたら馬鹿だねぇ、早く部屋に入んな、これからちょっと下るから危ないよ。」「姉御、俺は猫じゃないんだが、その持ち方はやめてくれないか?」「あら?そうだったの?生意気でオチビの黒猫さんだと思ってたよ」
くっ・・・、笑ってはいけない。これは普通に喋ってるつもりなんだろう、だが、俺とガッシュは実は姉御は人に隠れてハイパー乙女なんじゃ疑惑の筆頭容疑者だ。俺がサヴァン症候群なら『乙女!乙女!乳もませろ』って連呼してやるのにな。それで捜査は即解決なのだが・・・。やめろコナン、ぐぐぐ、俺の右腕が勝手に・・・。ポケットに手を入れて小声でクリエイトしてしまった。だめだ、俺、やめておけ。全開の二の舞だ。
「はい、姉御。コレが欲しいんだろ?ほれ」
やってしまった。奇天烈可愛いチビの黒猫人形を渡してしまった。やっぱり両手で持って優しく見つめた後に顔面がレッドホットチリペッパーだ。俺の首ねっこを手放してまで両手で持つとかブレないな。おさげバージョンもいいが、こっちの姉御バージョンもマックスマルだ。なるほどこれが新感覚。張りのある零れそうな双丘が一層震度をまして・・・。・・・プルプル震え始めた、まずい。逃げねば!しかし船の重力で吹き飛ばされそうだ。
「どんな体幹してやがる!!」「ガッシュ!!今はそこはどうでもいいだろ!!!」「あんたら、いい加減あたいを舐めすぎだよ!!!!」
「「きゃあああああああああ!!!!!」」
「逝ってこいやぁ!!!!」
四つん這いで必死にバランスを保っている最中、鉄板入りピンヒールの爪先でアナ○インザロケットトゥキックを炸裂された俺とガッシュは色即是空。
これにて俺の旅は終了のお知らせです。ってなるか!
あの世とこの世の周遊観光を終えた後、船室のベットで菊門をいたわっているわけだが。
「なぁ、コナン坊。絶対帰ってこいよ??」「お前もしつこいな。帰るって言ってんだろ。」「だってよぉ」「二トロを預けてるんだ、心配しなくていい。何度も言ったが俺はフリーズが好きだ。必ず帰る。まぁ、お前の仕事は俺の部屋を綺麗に掃除しておく事だ。」「いや・・・俺の部屋・・・なんですけ・・・」「なんかいったか??おっと、忘れてた。ほれ」「銀板?なんだよ、俺立て替えた分は全部もらったぞ?」「忘れたのかよ。依頼料だよ、会ったばっかん時に情報屋として雇っただろ?そのおかげでこうしてフィンブルスルに行けてるわけだしな」「あれ?雪でも降るのかな?コナン坊が優しいよ?」「声遅らせる必要性は無いけどな。」
別れは寂しいってな感じだな。けど、俺は今一番オカンに会いたい。それがどんな困難だろうと、乗り越えたい程に。これはコナンとして純粋に母を愛する5歳児のキモチと、一太として偉大なる母君シルビアを悲しませたくないキモチが交錯しているからこそ、更に強い気持ちになるんだろう。普通なら無き寝入りするしか無いのかもしれない、もっと速い段階で餓死していたかも知れない。でも俺には不思議な力があった。辛い環境でも簡単に跳ね返す程の力が。ならば、可能な限り悪あがきするのもいいだろう、だからガッシュ、シューマと二トロと待っててくれ。俺は必ず姉御の乳を見に帰ってくる。
「わかったよ、コナン坊、そんな顔すんな。お前の強い気持ちはわかってるつもりだ。ちゃんと掃除しとくからいつでも帰って来い。なんだったら二トロの賞金で建て直してもいいぐらいだ、だからいつでも帰って来い、俺とシューマはお前の家族だ。」
おっと神妙な顔しちまってたか、思慮浅はかとはこの事だな。まぁ、俺もお前とシューマとはいい仲間だと思ってるよ。
「あ、あの、兄さん、コナンさん。すごくいい場面なのはわかるんですが、お尻を押さえながらだと感動が薄れると言うかなんと言うか」
「「だって痛いんだよ!!!」」
仲間と別れ新天地へ、待ってろよ蛇と剣の紋章。どんだけの時と労力を費やしてでも確実に消してやる。首を洗って待っていろ!!全力疾走で復讐の道を走り抜いてやる。42.195倍返しだ!!!!
って、なんだこれ。

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