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大統領フルスイングで殴ったら異世界に転生した件。

慈桜


Good afternonn, Ladies and gentlemen. We will be taking off shortly.so please fasten your seatbelts at this time and secure all baggage underneath your seat or in the overhead compartments. Thank you for listening, and enjoy your flight.

 飛ぶからシートベルトつけろってかい。

 いやはや楽しみだわ。

 やっと夢が叶う。って事もないか……。
 向こうについてからが大変だわな。
 大統領殴りたいんですけど何処行ったら会えますかなんか言ったら警察に連れてかれそうな気がする。

 しかしこんな無茶をするってなったら家庭環境の恵まれてなさが助かる。

 親父は蒸発、母親は小さい時に男作って出ていったし顔も覚えてない、兄弟もいない。
 親戚なんて会った事もないし、無茶をする為に産まれてきたような絶好の環境。

 どうせ撃ち殺されたりするのかな?
 それでも俺は行かねばなるまい。      

 パンチ&ダッシュで逃げねばな。 

 なんかの漫画でジグザグに走れば弾は当たらんと言うのはリーク済みなのだよ大統領。

 頬を洗って待っておきなさい。

 数日後は世界が歓喜の渦に巻き込まれるだろう。

  準備は完璧だ。

 さぁ、今から離陸しようかと言った所で白髪頭のよぼったジジイが声をかけてくる。

「となり失礼するよ?」

「ええ、どうぞどうぞ」

 ゆっくりとジジイが腰かけると深く息を吐き、落ち着いた様子を見せた。

 何故そんなにジジイを凝視してるのか気になるだろ?

 だってこのジジイ一連の動作を全部こっちガン見でやってるんだぜ。

こっちもガン見するっての。

まさか米国から既に刺客が?!

「えと・・・なにか?」

「……いや、適任かと思ってな」

 うん? キチガイかな?

 このジジイ頭おかしいのだろう。

 適任?

 一体何を言っているんだ?

怪しい眉毛の村山さんみたいなジジイだが、これと言ったオーラがあるわけでもない。

「そう怪しい者を見る目をするでない」

「いや、世界最高品質の怪しさだろう。なんでこっち見るのさ」

「いや、急にな話しだが、わしは若い頃から装飾の仕事をしておっての」

「へぇ、装飾ってどんな?」

「いや、そのまま装飾品の細工職人なんだがの。そこでワシの最高傑作を渡す人族を探しておったのだよ。そして見つけた」

「えっ?人族?ってか俺にくれるの?」

「もらってくれるか?」

「いや、貰えるもんはゴミでも貰うよ俺は」

 胡散臭い事この上ないが、貰えるもんは貰うべきだろ。

 最悪何百円とかにはなるかもしれないしな。

 こう言う遠い目キャラのジジイとかは、結局難癖付けて渡してくるのは知ってるしな。

 小さい頃近所のジジイに苦い飴喰わされまくったのもいい思い出ではあるが……。

「そう言うてもらえると本望じゃ。ではこれを……出来れば大切にしてもらいたい」

 ジジイが渡して来たのはシンプルなバングル。
 
 小さな緑色のエメラルドみたいな宝石があしらってある高そうな一品だ。

 なんかこう言うのは癪に障るが、すごく良い物に感じる。

「ジジイ、つけていい……か?」

 そう問いかけたと同時にジジイは居なくなっていた。

 何これこわい。

 飛行機はすでにフライトを終えたばかりだ。

 右手にはめた筈のバングルも消えている。

 夢か?

 ……変な体験をしたな。
 まぁ、いい。

 今から大統領をぶん殴りに行くぶっ飛んだ俺には多少の不思議があってもおかしくないのかも知れないな。

 気にしたら負けだ。

 仮眠を取った後、機内食のワインをたらふく飲み、気合を入れて米国に到着した。

 どれだけの料金がかかるかどうかは知らないがtaxiに乗り込みホワイトハウスへ向かってもらった。

 陽気に話しかけてくる運転手さん。

 所々に黄色い猿のお客さんとかサノバビッチジャップとか言ってくるのだが渾身の一撃をお見舞いするべきだろうか?

 しかし、完全防備のタクシー運転手を倒すのは難しそうだ。

 防弾ガラスが外せない。

「ここか」

 圧巻の風景に体が少し震えるのがわかった。

 観光客が中に入れるわけもないが、とりあえず見ておきたかった。

噛み締めたかったのかも知れない。

 これから相手にする敵は一国のボスなんだと……と言うのは建前で見てみたかったのが大きい。

 とりあえず納得して歩き続けた。

 しかし何の準備もせずにこんな馬鹿げた計画がうまく行くはずが無い。

 街路樹が茂る街並みを見ながら歩き続けた。

 スプレーの落書きのクオリティが日本じゃないんだよと語りかけてくる感じだ。

 当然ながら通行人は米国人肉塊ばかり、人類家畜計画の第一人者の国だけある。

 これからあの手この手で情報を集めなければいけないなと大きく息を吸うとありえない光景が目に飛び込んでくる。

 笑っちゃうだろ?

 だって目の前の高層ビルの前にテレビでしか見た事無い日中米の3トップが平然と車を待ってるんだぜ?

「これは……ジャックポットかな?」

 しかし、いざとなると足が動かない……。

 情けない。

 実はかっこつけて大統領殴りたいんだって言ってるDQNな奴みたいじゃないか……。

くっ、一太思い出せ!!

お前の夢は目の前だ!!

動け動けうごけうごけうごけ!!!

UGOITEYO!!!!!

 自分に何度も言い聞かせながら一歩を踏み出した。

 警戒されてはいけない。

 安全策をとりゆっくりと通行人のふりをして護衛を油断させる必要がある。

くそ、ガードの黒人こええええ。

 大統領と総理大臣と国務院総理が居る事に驚いて笑顔を向けるフリをして……。

 間合いに入った。

 これはジャパニーズ漁夫の利!!

 大統領だけじゃなく纏めておいしく頂いてやる!!

 そっと潜り込み左ボディアッパーで中華首相の肝臓を打ち抜き右フックで顎を打ち下ろす。

ピコン。

究極神技アルティメットスキル究極盗技アルティメットスティールを習得しました』

 脳内で何かが響くが無視だ。

 すかさず護衛のわき腹から抜けて日本国首相阿波総理の顎下に掬い上げるような一発を突き上げる。

ピコン。

究極神技アルティメットスキル究極複製アルティメットコピーを習得しました』

 ここでメインディッシュ。

 オバナ大統領の金の格納庫へ膝蹴りを振りぬき、悶絶と同時に右アッパーを真横から顔面へ打ち込む、即座に耳を掴んで鼻っ面めがけて膝蹴りの応酬を繰り返す。

「うおらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ピコン。

究極神技アルティメットスキル究極隷属アルティメットスラーヴを習得しました。神器の限界を迎えました。世界転移を開始します。霊魂転送後肉体を再構築致しますので現世界での生命維持を停止してく下さい』

 三国のトップを足元に転がしてやった!!

「俺tueeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!!!」

クレイジーマザファッキンヨメーンと言う罵声と銃弾の雨を一身に受けて俺は26年の人生に幕を閉じた。


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コメント

  • 108

    クレイジーファッキンメーンという罵声だとパターンがひとつに絞られてしまうので、「阿鼻叫喚が混ざる罵声」とか、少しマイナス表現の方がいいかもしれません

    0
  • ノベルバユーザー241871

    リーク済み?リサーチ済み?

    1
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