10年間修行した反動で好き勝手するけど何か問題ある?
78
蛙の御一行さんのストーカーをしてたら着いた先は獣人の国だった。
まずはビショビショ+魚臭いこいつらを魔法で浄化するのが先決だろう。
「旦那、ラグの野郎何から何まで嘘ついてやがりましたね。」
「あぁ、見た目が楽しすぎたからな。蛙の海賊とかあざとすぎるだろ。」
しかし困った。 潜入するにせよ、今のままでは宿に泊まる事すら叶わない。 覗いた感じだと、獣を連れ歩く奴もボチボチ居る。 俺とライとカルマは適当に獣人っぽく変装はできるが、四星と五星は………四星はまだギリギリいけても。
「五星、お前腕多すぎ!帰れ!」
「そんなぁ!主よ!私も御同行させて下さい」
むずい。 腕六本もある奴の対処法なんて知らんぞ。 いや、なんとかやってみるか。 こればっかりは母ちゃんに感謝だな。
「カルマ、取り敢えずこれつけて蛙追いかけろ。俺らも後から追いかける」
「了解した!!」
猫耳変身セットだ。 これはいつか来たる猫耳パラダイスに備えて試行錯誤を繰り返した芸術品で間違いなく獣人化できる一品だ。 にゃんこに出会ってから性能は群を抜いた。 モチロンカルマは白耳だ。 俺は白黒のブチと心に決めていたからな、こっちは譲れん。
「お前達には今から猫耳付きのローブを作る。目深くフードをかぶれば顔を隠せるようにはするが、これを顔にぬってくれ。」
「これ…なんですか?」
「特製のドーランだ。ちょっと厚塗りしとけ、流石にお前らの青い肌は不味いだろ。魔法で作ってるからまず取れる事はない。」
「え?あの女共がしてるような化粧みたいなもんですかい?自分はちょっと…」
「わかったスーシェン。じゃあ帰れ」
「わ、わかりましたよ旦那!塗りますよ塗りますがな」
鏡とドーランを渡して作業に入る。 魔力の糸で縫い付けると初めからそういうカタチであったかのローブが完成する。
五星の方はかなり大きめに作り、皮と金具で突っ張らせ肥満体風に仕立てた。 下の四本は腕を組んで隠すに十分なスペースが取れただろう。 後は俺も猫耳をつけて……。
「完璧だ。ナンパしに行くぞ」
「旦那ぁ!付き合いますぜ!」
「主よ、目的が変わっておりまするぞ」
「すまんすまん!舞い上がった!!」
木で出来た橋を渡ると、カルマが騒いでいた。
「いいから入らせろ!死にたいのか貴様!」
「あわわわわ、カルマお前っ!!」
「保護者の方ですか?身分証が無いと入れる事はできないのですよぉ」
どうやら先程まではいなかった守衛に引っかかったようだな。 運が無かったとしか言えない。
「すいませんね、ちょっと離島から来たものでこれなんかでどうですか?」
袖の下でペアーシェイプブリリアントカットを施した魔晶石を渡す。 俺がそこらの石ころを加工した二級品だがシェルルが言うにはかなりの品らしいから十分だろ。
「し、しかしだな。」
「あっちのお連れさんの分も用意出来ますよ?ほら」
もう片割れの守衛をチラチラと気にしていたからもう一つ渡したら、その片割れが深く頷いて入れと顎を動かした。
「あざっす。」
「さすが主君!!星持ちの宝の使い方はここにあったのですね!」
違うけど無視しよう。 かわいそうだから笑顔だけ返しとく。 これをするとしないとではカルマのテンションに大きな差が出る事を最近覚えたからな。 カルマは適当でおけー。
「旦那、どうします?蛙の野郎共見失いやしたね」
やめろスーシェン。 カルマがズーンなってるだろ。 こうしてちゃんと営まれてる街に来るのは初めてなんだから問題起こさんようにしてくれ。
「いや、それはいい。あんな目立つ奴らだ。すぐに情報は手に入るだろ。それよりまず宿を取ろうっとその前に金を作る必要があるな。」
とりあえずは疲れた。 夜通しイワシを拾っていたからな。 まずは宿を取り情報収集が必要だろう。
一旦踵を返し守衛を呼び出す。
「これは先程の。どうされました?」
「魔物の素材などを売って金銭にしたいのだが、何処で売ればいいか教えてくれないか?良かったらこれを」
チップ替わりに赤鮫の牙を渡す。
「お、おぉ、これは赤鮫の!素晴らしい!!これだけで一体何本の鏃が造れるのだ。」
「うん。喜んで貰えて嬉しいよ、で?何処に売ればいい?結構大量にあるんだがな」
「す、すまんすまん。魔物の素材はギルドの出張所だ。アイルセム教国の大使館だな。あそこに見える赤い旗があるだろ?本と剣と盾、あそこがいくらでも買い取ってくれる。他は街売りの店でもある程度は買い取ってくれるが量が多いとなるとやはり買い叩かれたりするからな、結局はギルドが一番得だ。」
「そうか、肉や宝石の類いは?」
「肉もギルドだな、と言うよりギルドは食品流通もそうだが、全てを担ってる。傭兵、商業、魔術師と言わばなんでも屋だ。 商業ギルドに登録すれば商家と大口の取引が出来たりするが、居を構えなきゃなんねぇ。このビーステイルダム首都に住むってんなら話しは変わるが、旅人風のお兄ちゃん達はそんなつもりはないんだろ?」
「まぁ、それはこの国次第だな。ありがとう助かった。」
「いいって事よ。俺もお兄ちゃんぐらいの若い時は根無し草でな、身分証作るのも管理されてる気がして嫌だったんだよ、まぁ、どんな理由があろうと俺は歓迎するぜ?いいもんもらっちまったしな。俺はレイファンいつでもなんでも聞いてくれ! もうチップはいらねぇからよ?」
「話せる奴で助かったよ、リブラだ。よろしく頼む」
求められた握手を返すとレイファンは俺を引き寄せ耳元で囁く。
「ただな、魔晶石だきゃ城下の方で売りな。あれはギルドに売っちゃならねぇ。買い叩かれる上に縛られかねねぇ、上の街ならどの店でもいい値段で買ってくれるはずだ。」
「わかった。」
握った手を緩めるとレイファンはニッコリと笑い、守衛の仕事に戻って行った。
しかしベタだな。 ギルドに売る…か。 なれば、この小さな数々の個人店が買える量を売ればいいって事だろ? ギルドで単価を聞いてからなら交渉もしやすい。 ギルドで一つずつ売って…うん、めんどくさい。
そんなもんは、他の転生者の仕事だ。 俺は生まれてこの方金を使った事など無い。 必要が無いからだ。 フェアリーランドの無数のゴミ全て換金したら経済が混乱するだろうな。 なんだったら先日のリヴァイアサンここに置いてやろうか? パニック万歳だ馬鹿野郎。
「ギルドに行こうか」
「はい主君!!」
結局はベタに済ませる俺を許せ。 もう一度言う。 俺は夜な夜なイワシを氷から引き抜いて疲れているのだ。 楽に売れるギルド、プライスレス。
レイファンに言われた建物の前に着くと買取所と書かれた扉があった。
「頼もうか!」
中には茶色と白の猫耳に茶髪ショートカットの女性職員がフニャンとダラけていた。 薄暗く風通しのいい倉庫で勢い良く入った俺にコテンと首を傾げて大きなアクビをする店員は眠そうに口を開く。
「何か売るのにゃん?」
「にゃん……だと??」
「眠たいから癖は許して欲しいにゃん。今日はあったかいのにゃん。」
机に突っ伏すギルド職員を見て熱いパトスが迸る。
「風俗店は無いのか?」
「にゃにっ!?あいだっ」
勢い良く頭を上げて壁にぶつけたようだ。 10歳の子供が女性にする質問では無かったと反省しておこう。
「冗談だ。買取表…的な物はないのか?売るにせよ値段が知りたいのだが」
「いつつ…あるけど見せらんにゃいにゃん。物を出してくれたら教えるにゃん」
ふむ。 難しいな。 鮫の牙を出してみようか。
「これなんかは?」
「鮫…いや赤鮫にゃん!こっちでは赤鮫が取れないにゃん!確か高かったにゃん!」
分厚い本を開き調べて行く猫耳職員。
「あったにゃ。欠損はないにゃ!この歯だけで2万ベルにゃ。」
「ふぅん。宿屋はいくらぐらいで泊まれるんだ?」
「にゃ?その人数にゃら大部屋で8千ベルぐらいにゃ。朝ご飯付けたら5百ベル追加にゃ、従魔のご飯も5百ベルぐらいにゃ。お金知らにゃいにゃ?教えるにゃ!」
うん。多分そのまんまだな。 銅貨100円銀貨1000円金貨10000円ぐらいの価値だろ。 シェルルのノースウォールはドルみたいな感じだったから俺としてはこっちの方が分かりやすいな。 まぁ、飯付きで四人と一匹で1万ちょっとなら何日でも泊まれそうだな。
「じゃあこれを10個頼む」
「にゃにゃ!鮫漁でもしてるにゃ?あんな怖い魔物よく狩るにゃ。」
ブツブツ言いながらも20万ベル、金貨20枚を受け取った。
「赤鮫ならまんまでも買うにゃん。ウチは赤鮫の肝に目がないにゃん。にゃにゃ!」
「よく分かってるじゃないか!赤鮫の肝が好きなんて!!」
ガバッと手を握ってしまったね。 これは仕方ない。
「丁寧に教えてくれたお礼だ。あげるよ。」
凍らせた瓶に詰めた赤鮫の肝を職員に渡すとジュルジュルジュルジュルと涎を飲み込み始めた。
「いいのにゃん!?こんな取れたてアイルセム教国の料亭に行かなきゃ食べれないにゃん。」
「いいともいいとも。その代わりどっかいい宿教えてくんない?」
「それにゃら………」
職員に教えて貰った城下と下町の境目にある宿に向かった。 猫耳亭って……。 まぁ、今日はゆっくり寝よう。
まずはビショビショ+魚臭いこいつらを魔法で浄化するのが先決だろう。
「旦那、ラグの野郎何から何まで嘘ついてやがりましたね。」
「あぁ、見た目が楽しすぎたからな。蛙の海賊とかあざとすぎるだろ。」
しかし困った。 潜入するにせよ、今のままでは宿に泊まる事すら叶わない。 覗いた感じだと、獣を連れ歩く奴もボチボチ居る。 俺とライとカルマは適当に獣人っぽく変装はできるが、四星と五星は………四星はまだギリギリいけても。
「五星、お前腕多すぎ!帰れ!」
「そんなぁ!主よ!私も御同行させて下さい」
むずい。 腕六本もある奴の対処法なんて知らんぞ。 いや、なんとかやってみるか。 こればっかりは母ちゃんに感謝だな。
「カルマ、取り敢えずこれつけて蛙追いかけろ。俺らも後から追いかける」
「了解した!!」
猫耳変身セットだ。 これはいつか来たる猫耳パラダイスに備えて試行錯誤を繰り返した芸術品で間違いなく獣人化できる一品だ。 にゃんこに出会ってから性能は群を抜いた。 モチロンカルマは白耳だ。 俺は白黒のブチと心に決めていたからな、こっちは譲れん。
「お前達には今から猫耳付きのローブを作る。目深くフードをかぶれば顔を隠せるようにはするが、これを顔にぬってくれ。」
「これ…なんですか?」
「特製のドーランだ。ちょっと厚塗りしとけ、流石にお前らの青い肌は不味いだろ。魔法で作ってるからまず取れる事はない。」
「え?あの女共がしてるような化粧みたいなもんですかい?自分はちょっと…」
「わかったスーシェン。じゃあ帰れ」
「わ、わかりましたよ旦那!塗りますよ塗りますがな」
鏡とドーランを渡して作業に入る。 魔力の糸で縫い付けると初めからそういうカタチであったかのローブが完成する。
五星の方はかなり大きめに作り、皮と金具で突っ張らせ肥満体風に仕立てた。 下の四本は腕を組んで隠すに十分なスペースが取れただろう。 後は俺も猫耳をつけて……。
「完璧だ。ナンパしに行くぞ」
「旦那ぁ!付き合いますぜ!」
「主よ、目的が変わっておりまするぞ」
「すまんすまん!舞い上がった!!」
木で出来た橋を渡ると、カルマが騒いでいた。
「いいから入らせろ!死にたいのか貴様!」
「あわわわわ、カルマお前っ!!」
「保護者の方ですか?身分証が無いと入れる事はできないのですよぉ」
どうやら先程まではいなかった守衛に引っかかったようだな。 運が無かったとしか言えない。
「すいませんね、ちょっと離島から来たものでこれなんかでどうですか?」
袖の下でペアーシェイプブリリアントカットを施した魔晶石を渡す。 俺がそこらの石ころを加工した二級品だがシェルルが言うにはかなりの品らしいから十分だろ。
「し、しかしだな。」
「あっちのお連れさんの分も用意出来ますよ?ほら」
もう片割れの守衛をチラチラと気にしていたからもう一つ渡したら、その片割れが深く頷いて入れと顎を動かした。
「あざっす。」
「さすが主君!!星持ちの宝の使い方はここにあったのですね!」
違うけど無視しよう。 かわいそうだから笑顔だけ返しとく。 これをするとしないとではカルマのテンションに大きな差が出る事を最近覚えたからな。 カルマは適当でおけー。
「旦那、どうします?蛙の野郎共見失いやしたね」
やめろスーシェン。 カルマがズーンなってるだろ。 こうしてちゃんと営まれてる街に来るのは初めてなんだから問題起こさんようにしてくれ。
「いや、それはいい。あんな目立つ奴らだ。すぐに情報は手に入るだろ。それよりまず宿を取ろうっとその前に金を作る必要があるな。」
とりあえずは疲れた。 夜通しイワシを拾っていたからな。 まずは宿を取り情報収集が必要だろう。
一旦踵を返し守衛を呼び出す。
「これは先程の。どうされました?」
「魔物の素材などを売って金銭にしたいのだが、何処で売ればいいか教えてくれないか?良かったらこれを」
チップ替わりに赤鮫の牙を渡す。
「お、おぉ、これは赤鮫の!素晴らしい!!これだけで一体何本の鏃が造れるのだ。」
「うん。喜んで貰えて嬉しいよ、で?何処に売ればいい?結構大量にあるんだがな」
「す、すまんすまん。魔物の素材はギルドの出張所だ。アイルセム教国の大使館だな。あそこに見える赤い旗があるだろ?本と剣と盾、あそこがいくらでも買い取ってくれる。他は街売りの店でもある程度は買い取ってくれるが量が多いとなるとやはり買い叩かれたりするからな、結局はギルドが一番得だ。」
「そうか、肉や宝石の類いは?」
「肉もギルドだな、と言うよりギルドは食品流通もそうだが、全てを担ってる。傭兵、商業、魔術師と言わばなんでも屋だ。 商業ギルドに登録すれば商家と大口の取引が出来たりするが、居を構えなきゃなんねぇ。このビーステイルダム首都に住むってんなら話しは変わるが、旅人風のお兄ちゃん達はそんなつもりはないんだろ?」
「まぁ、それはこの国次第だな。ありがとう助かった。」
「いいって事よ。俺もお兄ちゃんぐらいの若い時は根無し草でな、身分証作るのも管理されてる気がして嫌だったんだよ、まぁ、どんな理由があろうと俺は歓迎するぜ?いいもんもらっちまったしな。俺はレイファンいつでもなんでも聞いてくれ! もうチップはいらねぇからよ?」
「話せる奴で助かったよ、リブラだ。よろしく頼む」
求められた握手を返すとレイファンは俺を引き寄せ耳元で囁く。
「ただな、魔晶石だきゃ城下の方で売りな。あれはギルドに売っちゃならねぇ。買い叩かれる上に縛られかねねぇ、上の街ならどの店でもいい値段で買ってくれるはずだ。」
「わかった。」
握った手を緩めるとレイファンはニッコリと笑い、守衛の仕事に戻って行った。
しかしベタだな。 ギルドに売る…か。 なれば、この小さな数々の個人店が買える量を売ればいいって事だろ? ギルドで単価を聞いてからなら交渉もしやすい。 ギルドで一つずつ売って…うん、めんどくさい。
そんなもんは、他の転生者の仕事だ。 俺は生まれてこの方金を使った事など無い。 必要が無いからだ。 フェアリーランドの無数のゴミ全て換金したら経済が混乱するだろうな。 なんだったら先日のリヴァイアサンここに置いてやろうか? パニック万歳だ馬鹿野郎。
「ギルドに行こうか」
「はい主君!!」
結局はベタに済ませる俺を許せ。 もう一度言う。 俺は夜な夜なイワシを氷から引き抜いて疲れているのだ。 楽に売れるギルド、プライスレス。
レイファンに言われた建物の前に着くと買取所と書かれた扉があった。
「頼もうか!」
中には茶色と白の猫耳に茶髪ショートカットの女性職員がフニャンとダラけていた。 薄暗く風通しのいい倉庫で勢い良く入った俺にコテンと首を傾げて大きなアクビをする店員は眠そうに口を開く。
「何か売るのにゃん?」
「にゃん……だと??」
「眠たいから癖は許して欲しいにゃん。今日はあったかいのにゃん。」
机に突っ伏すギルド職員を見て熱いパトスが迸る。
「風俗店は無いのか?」
「にゃにっ!?あいだっ」
勢い良く頭を上げて壁にぶつけたようだ。 10歳の子供が女性にする質問では無かったと反省しておこう。
「冗談だ。買取表…的な物はないのか?売るにせよ値段が知りたいのだが」
「いつつ…あるけど見せらんにゃいにゃん。物を出してくれたら教えるにゃん」
ふむ。 難しいな。 鮫の牙を出してみようか。
「これなんかは?」
「鮫…いや赤鮫にゃん!こっちでは赤鮫が取れないにゃん!確か高かったにゃん!」
分厚い本を開き調べて行く猫耳職員。
「あったにゃ。欠損はないにゃ!この歯だけで2万ベルにゃ。」
「ふぅん。宿屋はいくらぐらいで泊まれるんだ?」
「にゃ?その人数にゃら大部屋で8千ベルぐらいにゃ。朝ご飯付けたら5百ベル追加にゃ、従魔のご飯も5百ベルぐらいにゃ。お金知らにゃいにゃ?教えるにゃ!」
うん。多分そのまんまだな。 銅貨100円銀貨1000円金貨10000円ぐらいの価値だろ。 シェルルのノースウォールはドルみたいな感じだったから俺としてはこっちの方が分かりやすいな。 まぁ、飯付きで四人と一匹で1万ちょっとなら何日でも泊まれそうだな。
「じゃあこれを10個頼む」
「にゃにゃ!鮫漁でもしてるにゃ?あんな怖い魔物よく狩るにゃ。」
ブツブツ言いながらも20万ベル、金貨20枚を受け取った。
「赤鮫ならまんまでも買うにゃん。ウチは赤鮫の肝に目がないにゃん。にゃにゃ!」
「よく分かってるじゃないか!赤鮫の肝が好きなんて!!」
ガバッと手を握ってしまったね。 これは仕方ない。
「丁寧に教えてくれたお礼だ。あげるよ。」
凍らせた瓶に詰めた赤鮫の肝を職員に渡すとジュルジュルジュルジュルと涎を飲み込み始めた。
「いいのにゃん!?こんな取れたてアイルセム教国の料亭に行かなきゃ食べれないにゃん。」
「いいともいいとも。その代わりどっかいい宿教えてくんない?」
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