話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

10年間修行した反動で好き勝手するけど何か問題ある?

慈桜

18

 敵方大多数は既にこと切れていたが、牙猪を狩り殺した魔素である程度までは回復させる事に成功した。
 現在、西の森で正座をする敵将含む総勢120のゴブリンの前にカルマが足を組んで土壁に腰掛け見下ろしている所だ。
「もう二度と歯向かいません姐さん。東蛮のゴブリンの長として命を賭けて誓います。」
「主君、何か言っておるが首を刎ねたほうがよろしいのでは?」
 冷たい微笑は悪魔幼女のまま変わらないようだ。 だが、ここで忠誠を誓うのであらば命まで奪う必要はないだろう。
「ではこちらのゴブリンの総大将イーシェンの配下に与し忠誠を誓ってもらおうか。さすれば共に栄華を極めるだろう」
 深く深く瞼を閉じ深々と頭を下げる敵将。
「東の蛮族、我等一同忠誠を誓います。」
「ならばこれよりお主は四番目の星となり四星スーシェンと名乗るが良い!!」
「ありがたき幸せ」
 西の森を完璧に制し大きく勢力図を書き換えた。 後は北の黒豹をはねのけ石弓のゴブリンを降し本集落から東の点在する集落を飲み込み狼と熊を滅する事が出来れば海岸から突き出た半島全てを飲み込む事になる。
 しかし今は勝利の宴が必要だろう。
「よぉぉし!!火を起こせ!!宴だぁぁ!!!!」
 カルマの隠し持っていた秘蔵の酒を振る舞い朝まで飲んで踊れを繰り返し宴は続けられる。
「おらっ!!イーシェン!!飲めよ!!もっと飲め!!」
「あるじぃーもうーだめー」



 -------------------------



 大きな鏡の中で踊り騒ぐゴブリン達を見届ける影。 暗い奇妙な空間で五つの影が揺れる。
「何故こんなにも異質イレギュラーに気付くのが遅れたのだ?」
 一つの影が声を荒げる。
「こんな辺境に英霊島からの刺客が送られるなんて誰も思わないっしょ?」
 そしてもう一つの影が地面に拳を叩きつける。
「この我等調停者を物ともせぬ態度。如何に英霊島からの刺客であろうと許せるものではないぞ!!!」
 煙管を吹かす影が高笑いをする。
「生態系狂わされるまで気付けないとかウチらもだいぶかっこわるいけどねぇ、しかも悪魔と獣神までいるってのに!」
 椅子に腰掛ける影が揺れる。
「まぁ、良いではないか。先の戦役より3000年、我等もだいぶ力を取り戻した。英雄の末裔共もなりを潜めておる事だ。もう一度世界の接続をしようではないか。」
 落ち着きのある影が深くため息を吐くと二度小さく頷く。
「だが、世界融合で我等の力を使えば、また同じ過ちを繰り返す事にはならぬか?」
 椅子を揺らしながら影が言葉を返す。
「かの覇王アイザックは英霊島から出る事はできぬ。次は間違いの無い設定をすればいいのだ。同じ過ちを繰り返すのはつまらぬからな」
 ポコーンと煙管の火種を捨てる音が響くと言葉が紡がれる。
「これなんてどうだい?かなり自由度の高い世界みたいだね?今でも英雄も5万人近く中にいる。」
「ほう、ジェイルブレイカーオンラインか……昔の繋げた世界の名前に近いな。干渉してもこちらの思う通りにできそうか?」
「簡単簡単!!昔みたいに何万も一つずつ接続しなくても全部繋がってんだから!!サクッとサクッとだよ!!」
「では、今一度世界の掃除をはじめようか。」

「10年間修行した反動で好き勝手するけど何か問題ある?」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「その他」の人気作品

コメント

コメントを書く