10年間修行した反動で好き勝手するけど何か問題ある?
12
一星の奪われた集落に着くと俺は腐った倒木に腰をかけて腕を組んだ。 ゴブリンの集落と言うからどんなモノかと思っていたが、かなり凝ったつくりだ。
岩肌を石で削り切ったような洞窟や地面を掘った洞穴などがあり、周囲は木や岩を積み立て柵のようにしている。
そんな巣のど真ん中で通常のゴブリンよりも二回り程大きな体躯のゴブリンが集落のメスを陵辱しているシーンが目に飛び込んでくるのだが……なかなかにエグい。
駅弁……いや、なんでもない。 軽々と持ち上げられたメスに腰を振り次々と交尾をして行く様は実に吐きそうな程に不愉快だ。
「ギゲッギゲッギゲッギゲッ」
「グギギギ、ガガガ」
おそらく翻訳してはいけないような内容なのは理解できる。 だが、気になるので一帯に言語理解を施そう。 いや、俺がゴブリン語を理解すればいいと言うのはわかるのだが、昼間に貯めた魔素の無駄使いもしておきたい。
『付与式・広域言語理解』
魔方陣を集落全体に広げる。
「ええじゃないかええじゃないか」
「あぁぁ、もう、おやめになってぇ」
うん、倍きもい。
「じゃあ主、チャッチャとやってくるよ」
「あぁ、危なくなったら助けてやるよ」
イーシェンが軽く身体を伸ばすと集落中央のボスの前に立つ。
「なんだ小僧」
「この集落の長と見る、俺と勝負しろ」
「いいだろう。身の程を弁えると言う事を教えてやる、野郎どもでてこい!!」
大きなゴブリンの声に応じて巣穴から雄のゴブリン達がワラワラと集まり始める、その数およそ50。 手には木の棒や錆びた短剣などで武装する者ばかりだ。
人間同士であれば、ここで交渉などが始まりそうなものだが……。
「いいぜ、まとめてこいよ」
力を手にしたイーシェンからすれば少年漫画の主人公ばりの事を言ってしまうわけで……。
そこからは乱戦だった。
後ろで腕を組むボスゴブリンを尻目に兵隊達は一斉にイーシェンに襲いかかる。
ハイキック一閃で数匹のゴブリンの頭を潰し、二の手で振り上げた左拳で腹に風穴を開ける。 だが致死に至る攻撃を目にしながらもゴブリン達は攻撃の手を緩めずイーシェンは転がされゲシゲシと踏みつけられる。
「負けちゃったよ、おい。」
いくら個体の強さがあろうと八方からの鳴り止まぬ攻撃に削られイーシェンは地を舐める。
「うぐっ、くそっ、なめるなぁぁぁぉ!!!!」
アダマンタイトの短剣を腰から抜き逆手に持ちながら斬りつけると一瞬の間が生まれ包囲から抜け出す。
「おい!!ボスならボスらしくサシでやろうぜ!!」
「ふははは!!群れを率いるのも力の一つだ!!俺とやりたいなら子分を倒してからだな!!」
そのボスの言葉に更に追い討ちをかける子分達。 うーん、めんどくさいけど俺が出るべきなのかな?
「よっこらしょっと」
立ち上がりケツをポンポンと払うと、それに気付いたイーシェンが叫ぶ。
「兄ちゃん……いや、主!大丈夫!俺、やれるから!!」
距離を取りながらローキック一閃で相手の子分達の足を粉砕しながら数を減らしていく。
背中を刺されれば肘鉄で顔面を貫き、頭を木の棒で殴られれば顎に拳を振り抜く。
最後の一匹を前蹴りで蹴り飛ばす頃には、文字通り満身創痍のイーシェンが肩で 息をしながら体の大きなゴブリンを見据える。
「はぁ、はぁ、後はお前だけだ。」
「ふん、いいだろう。殺してやる。」
「ハァハァ、もし俺が勝ったら俺に忠誠を誓え」
「勝ってからほざけ」
デカゴブリンが振り抜いた拳はイーシェンの身体をくの字に曲げて吹き飛ばす。
「口程にも無い雑魚が!!こいつを殺したら次はお前だ!そこの白ゴブリン!!」
「あ?殺すぞおまえ」
ゴブリン如きが俺になんたる口の利き方を。
「あ、あるじ……だ、だい、じょうぶ。勝つ……から」
千鳥足でデカゴブリンに向かうイーシェンは力を振り絞りローキックをデカゴブリンの左足に放つ。
「うぐっ、がぁぁぁ!!」
その痛みに耐え抜き、左足を踏み込み放たれる掌底を紙一重でかわし、更にローキックを打ち込むとデカゴブリンは苦痛に顔を歪め膝を着く。
その一瞬の隙をイーシェンは逃さなかった。
顔面に一発拳を放り込むと同時に痛めた左足に何度も蹴りをお見舞いする。 堪らなくなったデカゴブリンは左足を抑え悶絶しながらその身体を倒すと後は馬乗りになってイーシェンのパウンドから繰り広げられる殴打の応酬を只々受けるだけしかなく意識を手放す。
「ウォラァァァァア!!!!!」
拳の腹で真上から何度も叩きつけた後にイーシェンの咆哮が響き渡る。
「あるじぃ……勝ったよ……」
「ご苦労さんっ」
イーシェンの奪われた集落を単独撃破で取り返す事に成功し初日を終える。
岩肌を石で削り切ったような洞窟や地面を掘った洞穴などがあり、周囲は木や岩を積み立て柵のようにしている。
そんな巣のど真ん中で通常のゴブリンよりも二回り程大きな体躯のゴブリンが集落のメスを陵辱しているシーンが目に飛び込んでくるのだが……なかなかにエグい。
駅弁……いや、なんでもない。 軽々と持ち上げられたメスに腰を振り次々と交尾をして行く様は実に吐きそうな程に不愉快だ。
「ギゲッギゲッギゲッギゲッ」
「グギギギ、ガガガ」
おそらく翻訳してはいけないような内容なのは理解できる。 だが、気になるので一帯に言語理解を施そう。 いや、俺がゴブリン語を理解すればいいと言うのはわかるのだが、昼間に貯めた魔素の無駄使いもしておきたい。
『付与式・広域言語理解』
魔方陣を集落全体に広げる。
「ええじゃないかええじゃないか」
「あぁぁ、もう、おやめになってぇ」
うん、倍きもい。
「じゃあ主、チャッチャとやってくるよ」
「あぁ、危なくなったら助けてやるよ」
イーシェンが軽く身体を伸ばすと集落中央のボスの前に立つ。
「なんだ小僧」
「この集落の長と見る、俺と勝負しろ」
「いいだろう。身の程を弁えると言う事を教えてやる、野郎どもでてこい!!」
大きなゴブリンの声に応じて巣穴から雄のゴブリン達がワラワラと集まり始める、その数およそ50。 手には木の棒や錆びた短剣などで武装する者ばかりだ。
人間同士であれば、ここで交渉などが始まりそうなものだが……。
「いいぜ、まとめてこいよ」
力を手にしたイーシェンからすれば少年漫画の主人公ばりの事を言ってしまうわけで……。
そこからは乱戦だった。
後ろで腕を組むボスゴブリンを尻目に兵隊達は一斉にイーシェンに襲いかかる。
ハイキック一閃で数匹のゴブリンの頭を潰し、二の手で振り上げた左拳で腹に風穴を開ける。 だが致死に至る攻撃を目にしながらもゴブリン達は攻撃の手を緩めずイーシェンは転がされゲシゲシと踏みつけられる。
「負けちゃったよ、おい。」
いくら個体の強さがあろうと八方からの鳴り止まぬ攻撃に削られイーシェンは地を舐める。
「うぐっ、くそっ、なめるなぁぁぁぉ!!!!」
アダマンタイトの短剣を腰から抜き逆手に持ちながら斬りつけると一瞬の間が生まれ包囲から抜け出す。
「おい!!ボスならボスらしくサシでやろうぜ!!」
「ふははは!!群れを率いるのも力の一つだ!!俺とやりたいなら子分を倒してからだな!!」
そのボスの言葉に更に追い討ちをかける子分達。 うーん、めんどくさいけど俺が出るべきなのかな?
「よっこらしょっと」
立ち上がりケツをポンポンと払うと、それに気付いたイーシェンが叫ぶ。
「兄ちゃん……いや、主!大丈夫!俺、やれるから!!」
距離を取りながらローキック一閃で相手の子分達の足を粉砕しながら数を減らしていく。
背中を刺されれば肘鉄で顔面を貫き、頭を木の棒で殴られれば顎に拳を振り抜く。
最後の一匹を前蹴りで蹴り飛ばす頃には、文字通り満身創痍のイーシェンが肩で 息をしながら体の大きなゴブリンを見据える。
「はぁ、はぁ、後はお前だけだ。」
「ふん、いいだろう。殺してやる。」
「ハァハァ、もし俺が勝ったら俺に忠誠を誓え」
「勝ってからほざけ」
デカゴブリンが振り抜いた拳はイーシェンの身体をくの字に曲げて吹き飛ばす。
「口程にも無い雑魚が!!こいつを殺したら次はお前だ!そこの白ゴブリン!!」
「あ?殺すぞおまえ」
ゴブリン如きが俺になんたる口の利き方を。
「あ、あるじ……だ、だい、じょうぶ。勝つ……から」
千鳥足でデカゴブリンに向かうイーシェンは力を振り絞りローキックをデカゴブリンの左足に放つ。
「うぐっ、がぁぁぁ!!」
その痛みに耐え抜き、左足を踏み込み放たれる掌底を紙一重でかわし、更にローキックを打ち込むとデカゴブリンは苦痛に顔を歪め膝を着く。
その一瞬の隙をイーシェンは逃さなかった。
顔面に一発拳を放り込むと同時に痛めた左足に何度も蹴りをお見舞いする。 堪らなくなったデカゴブリンは左足を抑え悶絶しながらその身体を倒すと後は馬乗りになってイーシェンのパウンドから繰り広げられる殴打の応酬を只々受けるだけしかなく意識を手放す。
「ウォラァァァァア!!!!!」
拳の腹で真上から何度も叩きつけた後にイーシェンの咆哮が響き渡る。
「あるじぃ……勝ったよ……」
「ご苦労さんっ」
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