天使が暮らす家

ノベルバユーザー222759

揺れる心、涙

翌日、ジョンヒョンとヒチョルに呼ばれ姿を現したのは  

ユチョンが初めて心を許し抱っこを求めた相手 

慈愛に満ち溢れている彼

「ユチョナ?」

『けほけほっ、ひくっ。』

「どうした?んー?」

『じぇじゅに、学園帰りたい。』

「嫌なことがあった?んー?」

『チャミナもユノも優しいよ。僕ね、悪い子なるの、怖い。夢に出てくる、幸せなっちゃ駄目なの。』

「そっか。ユチョナ?沢山辛いこと頑張ってるんだ。幸せになることは、悪いことじゃないよ。」

『っく。ユノ、ちょっとだけ怖い時あるよ?でもね?でも、僕のこと大好きって。チャミナもだよ?だからね、いい子になりたいのに。』 

「そっか。ユチョナ、おいで?」

ポンポンと膝を叩くと、うつ伏せになる幼い君 

条件反射なのか

心が弱っているが故の行動なのか

『っく。じぇじゅに、っ。』

「ん?ギューってしようよ?な?抱っこするから、な?」

『っ。』

小さく首を振り、震える彼を抱き寄せ、ブランケットを被せた

「大丈夫、ペチンしないよ?な?ユチョナ、苦しくなるよ、ゆっくり呼吸しな?ヒチョルさん、呼ぶな?」

『ひっ、ひゅっ。』

急いで駆けつけてくれたヒチョルさんとジョンヒョン

ヒチョルさんの手には、鎮静剤が握られ

哀し気な笑みが浮かぶ

{ユチョン、怖いことするよ?ごめんなぁ?}

『ぁぁーー。た、ぃっ。』

「よく頑張りました。」

{明日、チャンミンとユノと面談をしようと思います。今の状態でユチョンに治療は負担でしかない。}

「そうですね。」

{ごめんな、ユチョン。怖かったなぁ、ゆっくりお休み?}

ユチョンを起こさないように、モニターを繋ぎ、マスクを取り付けたヒチョル

{ジェジュンさん、少しユチョンを頼みます。}

「分かりました。」

1時間程して目を醒ましたユチョン

ボーッと視点が合わず、声を出すこともなく涙を流す

優しく抱きしめ、背中を撫でていると

『ぁぁあーーー!』

「心にあること全部教えて?沢山泣きな?」

『ぎゃぁぁーーー!ぁぁあーーー!』

「大丈夫。誰も怒らないから、な?」

『じぇじゅに?ギューってね?ネンネ。』

「大丈夫、抱っこしてるよ?ゆっくりお休み。」

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