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褐色男子、色白女子。

もずく。

早乙女さんとナンパ。

小糸と黒川が、帰りついでに寄り道に行った後。私は1人で正門前に立っていた。
「…。」
壮士が部活で、先に帰ってろって言われたけど。待っててやってもいい。スマホをいじりながらそんなことを考えていた。すると私に複数の影が落ちた。
「ねえ、きみここの学校の子?」
チャラチャラした感じの男たちで近くの私立男子校の制服を着ている。
「そうですけど。」
一応敬語で、目を合わせずに答える。
「やっぱりそうだよねー?可愛いね、名前なんて言うの?ライムやってる?」
私たちが使う某チャットアプリの名前を言われる。
「ありがとうございます、スマホもってませんのでお引き取りください。」
面倒くさいから、手に持っているスマホを隠しもせずにそう告げる。
「え〜、もってるじゃん、面白いなあ!」
私の態度に全くこたえることなくズイズイと近寄ってくる男たちに後ずさりをしているとまた別のやつがきた。
「おい、お前たち何してるんだ?他校の生徒さんに絡むんじゃない。」
同じ制服を着た、まともそうなやつ。
「げっ、西原…」
その人を見るや否や、さっさと男たちは逃げ出した。
「すみません、僕の学校の生徒が…。」
「いえ。助けていただいて感謝してます。」
目を見ないのはあいつらに対してとは違って失礼な気がして、しっかりと見上げた。
「僕は戸崎高校の生徒会長を務めている3年の西原帝です。何かあったらこちらへご連絡ください。」
「ええっと、白樺学園高校2年の早乙女さくやです。ご連絡することはないので連絡先は結構です。」
「ああ、2年生だったんですね。大人っぽいので3年生かと思いました。」
私が断るとすっと学校の連絡先を書いた紙をしまい、微笑んで言ってきた。多分これがスマートってやつ。
「よく言われます。すみません、人を待っているのでこの辺で失礼します。」
学校でクラス委員長だなんだとやっていても、知らない人と話すのはそんなに得意じゃない。誰だってそうだろう。
「あ、待って!これ、僕の連絡先です。必要ないかもしれませんが…気持ちだけでも。」
「…はあ。」
押し付けられるように渡された新たな連絡先に少しの興味のかけらもない。その代わり、興味も目線も私の腕へと向いていた。
「離して、いただけますか。」
「あ、」
「おい!俺のさくに触るな!」
西原さんが何か言う前に、聞き慣れた声がした。
「壮士…?」
西原さんの腕を引き剥がして私を抱き寄せた壮士は今までに見たことがないくらい、怖い顔をしていた。

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