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褐色男子、色白女子。

もずく。

黒川くんと前髪。

小糸と二度目の寄り道から1日がたった。俺は今日も飽きずに…いや、早乙女からの視線にもめげずに小糸の教室へと出向いていた。
「小糸、おはよう。」
俺がいつもと変わらず挨拶をすると小糸の肩は大きく跳ねた。
「レ、レオンくんっ…おはよう…」
いつもと違ってこちらを見ない小糸。それどころか肩を震わせている。
「どうした?何かあったのか?」
俺が教室に入り小糸の目の前に回り込んだ。
「ちっちがっ違うの!み、みみみ見ないでっ!」
小糸は俺が屈む前にばっとおでこを隠した。
「…前髪、切ったのか?」
「…うん。」
小さく頷く小糸。この反応からして切りすぎたのだろう。
「見せてくれ。」
「や、やだっ!」
「いいだろ。」
「よくない!」
「絶対笑わない。」
「…絶対?」
「絶対。」
「絶対の絶対?」
「絶対の絶対。」
「…ん。」
手をゆっくりと下におろし、小糸は恥ずかしそうに俺を見た。
「可愛い、似合ってるじゃねえか。」
「う、うう…」
切りすぎた、と言うより切り方を失敗したの方が正しかったようだ。左上から右下にかけて見事なアシメントリーになっている。
「なんで隠してたんだ?」
「恥ずかしい、から。こんなにはっきり顔が見えるように切って…その…。」
「小糸、今日も寄り道しよう。」
「レオンくん話聞いてた?」
「聞いてた。けど可愛い小糸をいろんな奴に自慢したい。」
素直に答えればまた顔を赤くして小糸は言った。
「…私もカッコいいレオンくんを自慢したい、です。」
最後に小さく付け足されたお友達として、は小糸なりの譲歩なのだろう。
「ありがとう、じゃあ今日はアイスクリーム屋に行こう。前見たところ。」
「い、行く!」
やはり甘いものを前にした小糸は可愛い。

「小糸…」
早乙女の視線や思いには、気付かぬまま。

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