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Bouquet of flowers to Messiah

有賀尋

エイプリルフールは突然に

ある日のこと。
少し調子が良くて起きていた時だった。
部屋のドアが壊れる勢いで開いたかと思うと誰かがベッドに駆け寄ってきた。

「幸樹!」
「......百瀬さん...?」

百瀬さんは僕のことを呼び捨てなんかにしない。
それに様子がおかしい。

「違うよ、俺!結月!」
「...へ?」
「入れ替わったんだよ、百瀬さんと!」
「幸樹くん!」
「...へ!?」

そこには、結月がいた。
でも明らかに違う。

「も、百瀬さん...!?結月...!?」
「何がどうなってるのよ!またあいつかしら!?」
「冗談じゃない!」
「お、落ち着いてくださいよ!」
「落ち着けるわけないじゃない!」
「落ち着けるわけないだろ!」

僕は何が何だかわかる訳もなく、ただただあわあわしていると、時計が12時を過ぎた。
すると2人はいきなり笑い始めた。

「あっはは、幸樹焦りすぎ!」
「もう、予想通りの反応だったわね!」
「...え?」

あー、おっかしー、と結月が笑いながら涙を拭う。

「幸樹、今日は何月何日?」
「...え?今日は4月1日...あー!」
「ふふ、思い出した?」
「エイプリルフール!」
「あったりー」

百瀬さんと結月の入れ替わりは嘘で、ただ僕を驚かそうとしただけらしい。

「どうしてこんなこと...」
「それはもちろん、幸樹君のためよ?」
「...僕の...ため...?」
「そう。ずっと寝たきりだろ?体調いい日も少ないしさ。だからしばらく幸樹の笑った顔見てないなって思ってさ。だから笑った顔が見たくて。...楽しかった?」

あぁもう。どうしてこんなことするんだろう。

いつもいつも僕を笑わせてくれて楽しませてくれる。
僕はそんな結月が大好きで、大切だ。

「...うん、びっくりしたけど面白かった!」

ニコッと笑って2人を見ると、2人も笑ってくれた。

僕は結月のために生きよう。
この人たちの命綱として生きよう。

春の暖かい日差しが僕達を包んでいた。
そして僕の枕元には日差しを反射させる桜が咲いていた。

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