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Bouquet of flowers to Messiah

有賀尋

The flower which expresses way of life

「すげー、やっぱ綺麗だな!」
「なんで花見なの、山にいた時の方が桜綺麗だった」

松原と神代に連れられて、桜を見に来ている。

どうしてこうなったか。

それは数日前に溯る。


「...花見...?」
「そう、見たことないっすよね、桜!」

松原にそう言われて、確かに見たことは無かった。
俺達サクラの元になっているであろう花。
どんな花なのか少し興味があった。

「いつ行くの」
「んー、今ちょうど咲いてるし見頃だと思うんすよね、草薙さんもうすぐ帰ってくるんすよね?だったらその時行きましょ!」
「わかった」

そう約束をして、少しした頃に伊織が戻ってきた。伊織にその話をすると、少し嬉しそうな顔をした。

「お花見ですか、いいですね」
「行ったことある?」
「えぇ、何度か向こうで。仕事でしたが」
「どんな花なの?」
「...どんな、ですか...聞くよりも見た方が早いですよ?」

楽しみにしていてください、と、伊織が言ったから待つことにした。

そして今日今この場に至る。

それはすごく綺麗で、周りが薄いピンク色に染まっていた。

「...きれい...」
「...この花は、私達の生き様を表している、と聞いたことがあります。美しく咲き、命を散らすのだと」

隣を歩く伊織は桜を見ながらそう言った。

「...儚く散るために、俺達はいるんじゃないよ」
「...そうでしたね。...衛」

伊織がふと足を止めて俺を見上げる。俺も自然と伊織を見つめる。

「...あなたは散らないでください」
「...わかった。その代わり、伊織も散らないで」
「はい」
「草薙さーん、衛さーん!置いてくっすよー!」

少し遠くから松原の声がした。

「ちょっと空気読みなよバカじゃないの」
「え、ダメだったやつ?」

それを見つつ、俺は伊織に手を差し伸べた。
伊織と手を繋いで桜の下を歩く。

綺麗に散るけど、これは俺達じゃない。

会うために、散るわけにはいかない。

決意新たに歩いていく。

伊織と2人で。

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