Bouquet of flowers to Messiah
In addition, I go to meet you
半年間、俺は死んでいた。
半年前の北方の襲撃で死んだ俺は、万夜に体の臓器移植をした。
前々から衛藤さんに頼んでいただけあって、万夜は生き延びた。
そして俺は万夜にたったひとつだけ嘘をついた。
『お前は生きる人間だったんだよ。確かに調子乗って前に行くなんて言わなかったら生きてられたかもしんないけどまぁ自業自得っつかなんつーか...』
『...最初からそのつもり、とかじゃないよね?』
『んなわけねーだろ、完全にちょーしのっただけだって』
これは嘘だ。
あの話を聞いた時から既に決意していた事だ。
俺は万夜のドナーになると。
万夜の体の一部になって万夜と共に生きれれば、それでいい。
そう思っていた。
でも、衛藤さんからの提案で、俺はまた松原エレンとして生き返ることができる。
衛藤さんが説明するって話をしてたけど、俺は敢えてしないでくれと頼んだ。
驚かせたいとかそういうのじゃなく、ただ単純に俺がちゃんと会いに行きたかったからだ。
『こんな形で俺の夢叶っちゃったんだけどさ、俺またひとつ夢ができた』
「...内容は」
『もしも来世で万夜と出会うことが出来たら、その時は抱きしめてもらいたいなって』
生きていた時も決して触ることだけは許してくれなかった。だからこれはほんの少しのわがままだ。
「…来世?だったら生まれ変わったら会いに来なよ」
『ちゃんと人間に生まれ変わって会いに行ってやるから心配すんなって!』
「待ってるから」
『...万夜、そんときはさ...そんときは、いっちばん最初に万夜の名前呼んで会いに行くから。頭撫でに行くから!』
約束を果たしに行こう。
目が覚めて部屋に向かう。
変わらない部屋に懐かしさを感じながら、俺は帰ってくるのを待った。
ドアが開いて、いつも見ていたのに懐かしい顔が見えた。
...なぁ、約束だったよな。1番最初に名前を呼びに行くって。
眩しい世界に手を伸ばす。
そこにはきっと、待っていてくれるはずだった。
「万夜!おかえり!」
半年前の北方の襲撃で死んだ俺は、万夜に体の臓器移植をした。
前々から衛藤さんに頼んでいただけあって、万夜は生き延びた。
そして俺は万夜にたったひとつだけ嘘をついた。
『お前は生きる人間だったんだよ。確かに調子乗って前に行くなんて言わなかったら生きてられたかもしんないけどまぁ自業自得っつかなんつーか...』
『...最初からそのつもり、とかじゃないよね?』
『んなわけねーだろ、完全にちょーしのっただけだって』
これは嘘だ。
あの話を聞いた時から既に決意していた事だ。
俺は万夜のドナーになると。
万夜の体の一部になって万夜と共に生きれれば、それでいい。
そう思っていた。
でも、衛藤さんからの提案で、俺はまた松原エレンとして生き返ることができる。
衛藤さんが説明するって話をしてたけど、俺は敢えてしないでくれと頼んだ。
驚かせたいとかそういうのじゃなく、ただ単純に俺がちゃんと会いに行きたかったからだ。
『こんな形で俺の夢叶っちゃったんだけどさ、俺またひとつ夢ができた』
「...内容は」
『もしも来世で万夜と出会うことが出来たら、その時は抱きしめてもらいたいなって』
生きていた時も決して触ることだけは許してくれなかった。だからこれはほんの少しのわがままだ。
「…来世?だったら生まれ変わったら会いに来なよ」
『ちゃんと人間に生まれ変わって会いに行ってやるから心配すんなって!』
「待ってるから」
『...万夜、そんときはさ...そんときは、いっちばん最初に万夜の名前呼んで会いに行くから。頭撫でに行くから!』
約束を果たしに行こう。
目が覚めて部屋に向かう。
変わらない部屋に懐かしさを感じながら、俺は帰ってくるのを待った。
ドアが開いて、いつも見ていたのに懐かしい顔が見えた。
...なぁ、約束だったよな。1番最初に名前を呼びに行くって。
眩しい世界に手を伸ばす。
そこにはきっと、待っていてくれるはずだった。
「万夜!おかえり!」
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