Bouquet of flowers to Messiah
My fight, your fight
雪が北方から戻ってきて少しした頃。
ワールドリフォーミングは事実上破棄となり、いつ戦争が起こってもおかしくない。もちろんここだってもう安全な場所じゃない。
雪と衛君が重傷、衛君は単騎で北方に乗り込んで、今は昴さんのところにいる。たまに昴さんから連絡が入って、様子を聞かされるけど、かなり衛君は塞ぎ込んでしまったという。
雪は雪で動けないし、色んな人が任務に出ている。僕もその分任務に引っ張られている。
そんな中でいきなり鳴り響く非常音。
あらわすのは、襲撃。
「...襲撃...!?」
「前谷さん、急いで!」
僕は雪のことが1番に頭をよぎった。
医務室に雪がいる。雪を助けなきゃ...!
でも今は奥に行かないと...!でも...!
僕は奥に行かずに情報部に隠れた。こんな時まで雪に頼ってられない。多少戦闘は齧った程度。射撃も得意じゃなければ、接近戦だって苦手だ。
...怖いよ、雪...!
そう思いつつも通信の維持に務めた。
今できる僕の戦闘はこれしかないんだ。どんな時でも通信を途絶えさせないこと、確実に情報を届けること。
それだけが今僕が出来ること。
幸樹は奥にやった。
海斗や愛斗も奥にいるはず。
僕はここで死んでも通信を繋げなくちゃいけないんだ...!
隠れながらシステムの維持をする。
いつバレるか分からないけど、でも...!
一際大きく音が鳴ってさすがに僕は縮こまった。
雪は大丈夫だろうか、皇浦くんや浅葱くん、神代くんも...!
怖くて目を瞑ると、聞きなれた声が聞こえた。
「...尋、俺だ。今すぐ逃げろ、できるだけ奥へ。それからこれを」
そこには重傷で寝ていたはずの雪がいた。たぶんこの襲撃の音を聞いて出てきたんだ。
そして、渡されたのは、
「雪...これ...銃と弾?」
銃を弾を渡される。これは僕が使わずに雪がずっと使っていた銃...。
「チャーチでさえもう安全じゃない、いざとなったらこれで身を守れ。
きっと奥には有明や他の非戦闘員もいるはずだ、武器を持たされて。
…終わったら迎えに行く、待ってろ」
言いたいことはたくさんあった。
どうしてここにいるの。
けがは大丈夫なの。
なんで僕のところに来たの。
でも、雪は僕をまっすぐ見て有無を言わせない雰囲気だった。泣きたくなるのを堪えた。
「...わ、かった...」
今は困らせない方法を取ろう。
一瞬抱きついて直ぐに離れる。
雪に渡された銃と一緒に奥へと向かう。その時に通信が聞こえた。
『雛森!』
『百瀬、敵は?』
『正面突破よ、今神代くんと任務から戻ったばかりの皇浦くんと浅葱くんで抑えてるけどいつまで保つか…!』
『わかった、向かう』
『雛森!バカ言わないで、貴方まだ重傷者でしょう!』
『そんなこと言ってる場合じゃない!
…命令を寄越せ、こんなところで死ぬ訳にはいかないんだ』
『…分かったわ、あの時と同じにはしない…雛森、敵を迎え撃って!』
『…了解』
死ぬわけにはいかない。
そうだとしても、雪は死を覚悟してる。
自惚れてもいいなら、雪は僕のために帰ってこようとしてる。
だったら、僕だって。やれることをやらなきゃ。
ワールドリフォーミングは事実上破棄となり、いつ戦争が起こってもおかしくない。もちろんここだってもう安全な場所じゃない。
雪と衛君が重傷、衛君は単騎で北方に乗り込んで、今は昴さんのところにいる。たまに昴さんから連絡が入って、様子を聞かされるけど、かなり衛君は塞ぎ込んでしまったという。
雪は雪で動けないし、色んな人が任務に出ている。僕もその分任務に引っ張られている。
そんな中でいきなり鳴り響く非常音。
あらわすのは、襲撃。
「...襲撃...!?」
「前谷さん、急いで!」
僕は雪のことが1番に頭をよぎった。
医務室に雪がいる。雪を助けなきゃ...!
でも今は奥に行かないと...!でも...!
僕は奥に行かずに情報部に隠れた。こんな時まで雪に頼ってられない。多少戦闘は齧った程度。射撃も得意じゃなければ、接近戦だって苦手だ。
...怖いよ、雪...!
そう思いつつも通信の維持に務めた。
今できる僕の戦闘はこれしかないんだ。どんな時でも通信を途絶えさせないこと、確実に情報を届けること。
それだけが今僕が出来ること。
幸樹は奥にやった。
海斗や愛斗も奥にいるはず。
僕はここで死んでも通信を繋げなくちゃいけないんだ...!
隠れながらシステムの維持をする。
いつバレるか分からないけど、でも...!
一際大きく音が鳴ってさすがに僕は縮こまった。
雪は大丈夫だろうか、皇浦くんや浅葱くん、神代くんも...!
怖くて目を瞑ると、聞きなれた声が聞こえた。
「...尋、俺だ。今すぐ逃げろ、できるだけ奥へ。それからこれを」
そこには重傷で寝ていたはずの雪がいた。たぶんこの襲撃の音を聞いて出てきたんだ。
そして、渡されたのは、
「雪...これ...銃と弾?」
銃を弾を渡される。これは僕が使わずに雪がずっと使っていた銃...。
「チャーチでさえもう安全じゃない、いざとなったらこれで身を守れ。
きっと奥には有明や他の非戦闘員もいるはずだ、武器を持たされて。
…終わったら迎えに行く、待ってろ」
言いたいことはたくさんあった。
どうしてここにいるの。
けがは大丈夫なの。
なんで僕のところに来たの。
でも、雪は僕をまっすぐ見て有無を言わせない雰囲気だった。泣きたくなるのを堪えた。
「...わ、かった...」
今は困らせない方法を取ろう。
一瞬抱きついて直ぐに離れる。
雪に渡された銃と一緒に奥へと向かう。その時に通信が聞こえた。
『雛森!』
『百瀬、敵は?』
『正面突破よ、今神代くんと任務から戻ったばかりの皇浦くんと浅葱くんで抑えてるけどいつまで保つか…!』
『わかった、向かう』
『雛森!バカ言わないで、貴方まだ重傷者でしょう!』
『そんなこと言ってる場合じゃない!
…命令を寄越せ、こんなところで死ぬ訳にはいかないんだ』
『…分かったわ、あの時と同じにはしない…雛森、敵を迎え撃って!』
『…了解』
死ぬわけにはいかない。
そうだとしても、雪は死を覚悟してる。
自惚れてもいいなら、雪は僕のために帰ってこようとしてる。
だったら、僕だって。やれることをやらなきゃ。
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