Bouquet of flowers to Messiah
Through the darkness 2
連れられてきた場所はあの写真と同じように円柱状の槽や、様々な機械が繋がれていた。そして、その中にいるのは紛れもない僕のメサイアの雛森雪だった。
よく見れば鳩尾辺りに血が滲んでいる。
「...雪に何をした」
「この中に入れるために必要な負傷だ」
「何をさせる気だ!」
「我が君しか知らず。俺達は我が君の命に従ったのみ」
...なんだよ、何も知らないのか…?
一体なんのために...?
僕は足元に雪のハンドガンが落ちているのを見つけた。何度か練習としてやらせてもらったことがある程度で、僕は一切当たらなかったけど、脅しくらいにはなるかもしれない。
僕は相手に銃を向けた。
「...雪を解放しろ」
「出来ない。脅しのつもりか?」
完全に読まれてる。
でも、僕は今これしか出来ない。少しでも…少しでも時間を稼がなきゃ…!
どうする...どうしたらいい...!?
僕が持つには覚悟が足りないその代物はとても重く感じた。
でも、今雪を守れるのは僕だけで、僕だけが助けられる。
どうにかしないと...!でも...どうしたら...?
僕は配線系に目を向けた。配線は難しいわけではなさそうだが、どれを取っていいか、どれが今雪の命を繋いでいるのか近くで見ないと見当もつかない。
銃が出来ればなにか出来たかもしれないのに...!
相手は一切目を逸らさずに僕の事を見ているようで、僕も精一杯睨み返した。
影で待機しているのが沢山いて、捕まえようと思えば僕だって捕まえられるはずなのに、どうして...?
相手の数メートル先の斜め上、相手の頭が射程範囲にある所から微かに光でモールス信号が送られたことに気がつく。
―あ、い、ず、を、し、た、ら、ふ、せ、ろ―
合図をしたら伏せろ。
誰かわからないけど、指示に従うことにした。合図はきっとスリーカウント、間違いがなければ3回点滅が来るはずだ。
同じところから3回微かに光る。
―きた。
1回のカウントで僕は伏せる。その瞬間に相手はヘッドショットされて倒れた。
蜂の巣をつつかれたように辺りにいた奴らは騒然とした。その波に乗り、僕は機械に近づいた。厳重にロックがかかっていたが、ここからは僕のテリトリーだ。
ロックを解除して、データを見極める。
雪のデータ...身体能力を数値化してあったり、僕とのことが書いてあったり、とにかく色んなものがデータとして残っていた。
データを自分の端末に落とし込んで、槽の解除に取りかかる。外してはいけないもの、外していいもの...。最近雪斗さんに教えて貰っているおかげで何となく理解ができた。
ハッキングをして解除すると、槽の蓋が開いた。鳩尾から背中にかけて撃たれたその銃創は前からではなく後ろから撃たれたと思われた。
...って、こんなことを今解析してる場合じゃない...!急いで戻らなきゃ...!
僕は雪に自分の上着を着せて背負って来た道を戻った。
よく見れば鳩尾辺りに血が滲んでいる。
「...雪に何をした」
「この中に入れるために必要な負傷だ」
「何をさせる気だ!」
「我が君しか知らず。俺達は我が君の命に従ったのみ」
...なんだよ、何も知らないのか…?
一体なんのために...?
僕は足元に雪のハンドガンが落ちているのを見つけた。何度か練習としてやらせてもらったことがある程度で、僕は一切当たらなかったけど、脅しくらいにはなるかもしれない。
僕は相手に銃を向けた。
「...雪を解放しろ」
「出来ない。脅しのつもりか?」
完全に読まれてる。
でも、僕は今これしか出来ない。少しでも…少しでも時間を稼がなきゃ…!
どうする...どうしたらいい...!?
僕が持つには覚悟が足りないその代物はとても重く感じた。
でも、今雪を守れるのは僕だけで、僕だけが助けられる。
どうにかしないと...!でも...どうしたら...?
僕は配線系に目を向けた。配線は難しいわけではなさそうだが、どれを取っていいか、どれが今雪の命を繋いでいるのか近くで見ないと見当もつかない。
銃が出来ればなにか出来たかもしれないのに...!
相手は一切目を逸らさずに僕の事を見ているようで、僕も精一杯睨み返した。
影で待機しているのが沢山いて、捕まえようと思えば僕だって捕まえられるはずなのに、どうして...?
相手の数メートル先の斜め上、相手の頭が射程範囲にある所から微かに光でモールス信号が送られたことに気がつく。
―あ、い、ず、を、し、た、ら、ふ、せ、ろ―
合図をしたら伏せろ。
誰かわからないけど、指示に従うことにした。合図はきっとスリーカウント、間違いがなければ3回点滅が来るはずだ。
同じところから3回微かに光る。
―きた。
1回のカウントで僕は伏せる。その瞬間に相手はヘッドショットされて倒れた。
蜂の巣をつつかれたように辺りにいた奴らは騒然とした。その波に乗り、僕は機械に近づいた。厳重にロックがかかっていたが、ここからは僕のテリトリーだ。
ロックを解除して、データを見極める。
雪のデータ...身体能力を数値化してあったり、僕とのことが書いてあったり、とにかく色んなものがデータとして残っていた。
データを自分の端末に落とし込んで、槽の解除に取りかかる。外してはいけないもの、外していいもの...。最近雪斗さんに教えて貰っているおかげで何となく理解ができた。
ハッキングをして解除すると、槽の蓋が開いた。鳩尾から背中にかけて撃たれたその銃創は前からではなく後ろから撃たれたと思われた。
...って、こんなことを今解析してる場合じゃない...!急いで戻らなきゃ...!
僕は雪に自分の上着を着せて背負って来た道を戻った。
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