Bouquet of flowers to Messiah
Do not imagine that
「雪さん?ちょっと休憩しませんか?」
難しい顔をした雪は、僕の言葉を無視してパソコンの画面を見続ける。
最近ずっと任務のことばかりで、僕に構ってくれない。それが普通だと分かっているけど…。
...チャーチにいる時くらい...見てよ…。
見てくれないことは慣れたし、正直の所、諦めてもいる。
でも、これが毎回なんだから、そろそろ僕だって拗ねる。
「...もう知らない」
僕はそっと部屋を出た。
これ以上いても雪は見てくれない。別に見てほしいわけじゃない、そうじゃないけど、かまって欲しい時だってある。
...矛盾だらけだ。
溜息をつきながら廊下を歩くと、誰かにぶつかった。
「わっ...!」
「おっと」
「す、すみません!」
顔を上げるとそこには黒咲さんが支えてくれていた。
「黒咲さん...」
「大丈夫か?」
「あ、はい...すみません、前見てなくて...」
「...なんかあったのか?」
「...え?」
あ、勘違いだったらごめん、と前置きをして、僕の頭を撫でてくれた。
「なんかあった顔してたから」
否定せずに俯くと、黒咲さんは溜息をついた。
「どうせ雛森さんだろ、ここじゃなんだし、医務室こいよ、雪斗もいるし、ちょうど戻るところだったから」
「いいんですか...?」
「あぁ、特になにかしてるわけじゃないから大丈夫だ」
黒咲さんに連れられて医務室に行くと、雪斗さんがデスクに向かって仕事をしているところだった。
「雪、休憩だぞ」
「ん、ちょうど良かった。...あれ、前谷?」
「なんかありましたって顔してたから連れてきた。邪魔じゃないし、休憩がてら愚痴付き合えよ」
「ん、いいよ、どうせ雛森がなんかしたんだろ」
そこから正直覚えていない。
落ち着くからと黒咲さんにハーブティーを貰って、飲みながら日頃の愚痴をぽつぽつ話しているうちにいつの間にか寝てしまっていた。
ふわっと体が浮く感覚と、人の体温で一瞬目を覚ますと、雪斗さんが僕を抱き抱えて部屋に連れていってくれるところだった。
「...雪斗さん...?」
「お、目が覚めたか。寝てていいぞ、雛森にお前送るだけだし」
「...はい...」
言葉に甘えてその後も結局寝てしまい、気がつけば雪がいてくれた。
でも、僕は素直になれなかった。
思いもしなかった。
この後、雪があんな事になるなんて。
難しい顔をした雪は、僕の言葉を無視してパソコンの画面を見続ける。
最近ずっと任務のことばかりで、僕に構ってくれない。それが普通だと分かっているけど…。
...チャーチにいる時くらい...見てよ…。
見てくれないことは慣れたし、正直の所、諦めてもいる。
でも、これが毎回なんだから、そろそろ僕だって拗ねる。
「...もう知らない」
僕はそっと部屋を出た。
これ以上いても雪は見てくれない。別に見てほしいわけじゃない、そうじゃないけど、かまって欲しい時だってある。
...矛盾だらけだ。
溜息をつきながら廊下を歩くと、誰かにぶつかった。
「わっ...!」
「おっと」
「す、すみません!」
顔を上げるとそこには黒咲さんが支えてくれていた。
「黒咲さん...」
「大丈夫か?」
「あ、はい...すみません、前見てなくて...」
「...なんかあったのか?」
「...え?」
あ、勘違いだったらごめん、と前置きをして、僕の頭を撫でてくれた。
「なんかあった顔してたから」
否定せずに俯くと、黒咲さんは溜息をついた。
「どうせ雛森さんだろ、ここじゃなんだし、医務室こいよ、雪斗もいるし、ちょうど戻るところだったから」
「いいんですか...?」
「あぁ、特になにかしてるわけじゃないから大丈夫だ」
黒咲さんに連れられて医務室に行くと、雪斗さんがデスクに向かって仕事をしているところだった。
「雪、休憩だぞ」
「ん、ちょうど良かった。...あれ、前谷?」
「なんかありましたって顔してたから連れてきた。邪魔じゃないし、休憩がてら愚痴付き合えよ」
「ん、いいよ、どうせ雛森がなんかしたんだろ」
そこから正直覚えていない。
落ち着くからと黒咲さんにハーブティーを貰って、飲みながら日頃の愚痴をぽつぽつ話しているうちにいつの間にか寝てしまっていた。
ふわっと体が浮く感覚と、人の体温で一瞬目を覚ますと、雪斗さんが僕を抱き抱えて部屋に連れていってくれるところだった。
「...雪斗さん...?」
「お、目が覚めたか。寝てていいぞ、雛森にお前送るだけだし」
「...はい...」
言葉に甘えてその後も結局寝てしまい、気がつけば雪がいてくれた。
でも、僕は素直になれなかった。
思いもしなかった。
この後、雪があんな事になるなんて。
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