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部の中心的な弓道部員だった私が異世界に転生したら長耳族でした

クラヤシキ

第三十六話 「魔術師になろう」

 一先ず、私の満足が行くまで彷徨いた後、再び入り口に戻ってくると、月神と剣聖が向き合って居た。私はクレスさんの隣に行き、早速ながら疑問が湧いたのでぶつける事に。
「二人はどういう関係が…」「あぁ…いや、知り合いなのか?」「知り合いだったら剣聖の方あんな顔しますかね…?」「えぇ…なんかあれだな。あっ」
 突然視界が暗闇に包まれた。手で覆い隠されたのだろう。あぁ、これが俗に言う見てはいけませんという奴だろう。糞っ!なんだこの見たいけど見れないっていう焦ったさは!
「あの、何でしょうか?」「子供には見せられないものだな…。ははは」
 まぁ良いや。どうせキスかなんかだろ?リア充爆散しろ!私なんて青春真っ只中だったのに彼氏一人居なかったんだぞ!ふん!
「お久しぶりです。月神様…」「あぁ。久しぶりだ」

 なんだこの二人。なんかそういう関係なの?でも剣聖って転移者だよね?うーん…?私が一人で悩んでいると、クレスさんが動いた。
「月神。レイシュとはどういう関係なんだ?」「ん?まぁそうだな…親子、又は師弟という関係かもな…。俺は突然何処からか湧いてきたこいつにレイシュという名を授け、剣聖に仕立て上げた。そしたら物凄い懐かれたんだ」「はぁ…。通りでいつにも増して機嫌が良い訳だ」
 クレスさんも月神の知り合いか。うーん…なんだか一人疎外感が凄くて悲しいなあ。と思い再び彷徨こうと思った瞬間。
「ところでラルダ、奴はお前の魔力量は小瓶一つぐらいと言っていたが本当か?」「え、えぇ。それぐらいだそうですよ」「それなのに、「雷帝エレキシカル」を運用しているのか…。結構大変な物だな」「はぁっ!?あんな子供がなんで龍帝と同じ魔力を有してやがる!?」
 物凄い驚かれようだ。まぁ確かに、龍帝とかが持つべきこの魔力は何故か私にも付与された。ただ龍帝の背中に乗っていただけなのに。おかしな話だ。
「クレス、そこは驚くべきではない。俺が大変な物、と言ったのは彼女が「雷帝」を保有している事ではなく、この先彼女が更なる力を出すまでが大変という事だ」
 更なる力?それって「雷帝」のさらに上があるって事?
「それって「雷帝」の上があるって事ですか?」「そうだ。察しがいい子供は嫌いじゃない。「雷帝」ではほぼ広範囲限定で、かつ「雷槍」を展開するだけでも多大な魔力を消費する為燃費が悪いのだが、その上位に当たる「霹靂レブダント」は範囲を最小限まで縮めることができ、尚且つ魔力を消費せずに「雷帝」の力以上の威力を出せる。そうだな。お前にはまずそれを目指して貰おう」「「霹靂レブダント」…。分かりました!頑張ります!」「ついでにレイシュ、クレス。剣の稽古もつけてやれ。ラルダは恐らく、前線でも戦う事になるからな」「えっ、それってどういう…」
 私は、前線で戦う事はしない筈。神が私に授けた5つの魔力は全てサポート向け。決してそれで戦う、なんて事はしない。じゃあなぜ?
「前線でのサポート。味方に何らかの作用を与えるのもお前の仕事だからだ。それに、お前の魔力は神から授かった物だけではあるまい?「霹靂」を習得すればお前だけでも一つの軍ぐらいなら相手に出来る。お前はサポートだけが仕事ではない、時にして狙撃手としても善戦するべきだ」「むぅ…確かに。しかし剣を使う訳では無いですよね?何故剣を?」「味方を守る為にはやはり不意からの剣撃などを流さなければならないだろう?お前がやるのはその守りの訓練だ。レイシュとクレスの剣撃を俺に掠める事なく守りきれ」「…おぉう。つまり私自身が剣を使う訳では無いと」「そうだ」
 無理難題だ。それはつまり訓練が終わるまで「障壁バリア」を持続させなければならない。私の魔力量ではそれは不可能。詰みだ。
「おい月神。ラルダがそんなの無理、って顔してるぞ」「むっ…まぁ小瓶一つの魔力量ではそれも不可能に近いか。だが無理をしてでも鍛えないとな」
 どの道、私が死にかけるのは確定らしいので諦める事にしよう。強くなるためだし仕方ない。多少は虐めないと強くなれないしね。
 こうして私は月神から二つの訓練が言い渡された。前線での味方の援護。そして「霹靂」の開放。どちらも魔力量が少ない私には難しいがやるしかない。
 私は弓師であり、魔術師になるのだから。

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