日向ちゃんは甘えたい!
5︰ゲーセン
〈兵藤陸〉
現在、俺は彼女(仮)とショッピングモールに来ています。
彼女(仮)ってなんか某ソシャゲみたいだな..
ていうか、絵里の言う「あそこ」ってどこなんだ?思わずノリで反応してしまった。
そしてさっきからその絵里さんはとても嬉しそうにこちらを見ている。
多分ドラクエなら仲間になるレベルだ。
「今から楽しみだね!りっくん!!」
「え、あぁ、おお、そうだな」
ホントにどこいくんすかね、彼女。
そうしてついたのはショッピングモールの端っこにある小さなゲーセンだ。
そういえば昔は2人でよく来たな。
「ここホントに久しぶりだね!」
「そうだな、なにする?」
「うーん、マリ〇カート!」
そうして彼女は赤い帽子を被った陽気なオッサンのゲームを指さした。
「よし、いきますか!」
〈日向絵里〉
〇リオカートを始めてからりっくんに元気がありません!
どうしてかしら..
「ねぇりっくん、もしかして、気にしてる?」
「ナニヲ?」
あ〜やっぱりこのことですか..
「その…元気出して!たとえ10連敗でも!」
そうです。さっきからずっとりっくんは負けっぱなしです。
最初はりっくんの圧勝で「ふHAHAHA!負けるものかムシケラめ!」  
などと言っていてテンションも高かったのですが…そこから連敗を繰り返していてもはやりっくんのライフは0です
「ははっ、もういっそ殺してくれ、止まるんじゃねぇぞ、」
などと情緒不安定です。
「あ、そうだ、次は太〇の達人やらない!?」
「あぁ、うん、そうするよ」
やっと正気に戻りました。
りっくんの太鼓の〇人はもはや芸術レベルです。ふるこんぼなんて余裕です!
〈兵藤陸〉 
あー、恥ずかしい。恥ずかしいよ。
散々調子に乗った挙句、ボロカスにやられましたからね。
黒歴史確定や…
まぁでも〇鼓の達人ならいける!きっと!
「やった!フルコンボだドン!」
思わず叫んでしまった。
店内からの視線が痛い…。
絵里すら引いている、ふぇぇもう帰りたいよぉ… 
〈日向絵里〉
「やった!フルコンボだドン!」
りっくんが急に叫びはじめました。
今日はホントにやばい日なのですかね?
それで今になって恥ずかしがってます
…どうしよう、可愛い…
そんな彼と私の初デートの様子でした〜。
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