狂乱の森と呼ばれる森の主は魔王の娘だった。
二十五「子供達」
すいません更新速度もうかめさんどころじゃないです。もうナメクジよりも遅いです。本当に。気長に付き合っていただければと思っておりますのでよろしくお願いします ((○ ̄_
「ちょっと!待ちなさい!」
朝の学園に甲高い声が響きわたる。凛華だ。
「はい?何でしょう。」
そして、不思議そうに問う少女の声。花梨である。
「あなた…」
ここまでは日常。
周りに居た者はまたかというふうに通り過ぎていく。
しかし二人の周囲を避けて。
爵位は高いが目立った功績がない雨波家と爵位は少し低いは功績は雨波家よりも少し上な新留家では親世代から、いや先祖代から仲が悪かったという。
特に目立った功績はないのに雨波家が貴族でいられるのは約二千年前に活躍した、古代の勇者の末裔の家だからである。
ちなみに新留家も勇者の末裔の家である。勇者の代からこの二つの家は仲が悪かったらしい。
凛華は古代の勇者のことは知らない。自分の方が上だと花梨にアピールしているのはよくあることで花梨は母の影響で平民に近い生活をしているので、その事をタネに凜華はいちいち突っかかってくる。
それを軽く花梨はあしらうが懲りずに次の日もそのまた次の日もつっかかってくる。
このような事珍しくもなんともないことだからだ。
「あの糸という平民とどんな関係で?」
それを聞くのが悔しくてならないというふうにかん高い声の持ち主は地獄の底から這い上がってきたかのような声で少女に聞いた。
周囲は首を傾げるが下手に首を突っ込んで不興を買うわけにも行かないので何も知らない顔で通り過ぎる。
「さあ?よく分かりません。急に出てきて急にいなくなるのであまり掴みどころがないというか…なんて言うんでしょう?そもそも平民(というか人)という括りの中に入らないのかもしれません。」
花梨は首を傾げる。内心が混ざった言葉を察したのか凛華は少し眉をあげるがそれきりだった。
そこに碧斗が来る。
「花梨嬢、どうしたの?」
周りで様子を伺っていた他の凛華や花梨より身分の低い貴族令嬢、貴族令息たち、そして碧斗の他に通っている平民がざわめく。
普段平民だが例外的に学園に通っている碧斗が貴族である二人に話しかけてくることなど無い。
そして下手なことを言って貴族令嬢、令息の機嫌を損なえば退学、下手をして過去に死刑になった生徒もいる。
周りのものの予想通り凛花は少し目を釣りあげて碧斗の首に持っていた扇を突きつけた。
「おい、碧斗。」
周りにいた同じクラスの平民の男子生徒が声をかけた。
「本来ならばこんな無礼、許さないわ。だけど、今は聞きたいといの答えが出るというのなら見逃すわ。」
「うーん、僕も知りません。だってそもそも僕は話に聞いただけだし。」
碧斗は平然と言い放つ。
更に周りがざわめく。
「な…!」
凛華が目を釣り上げ口を開けた時、
「ちょっと碧斗!血迷ったの!?」
さっきの男子生徒が凛華が金切り声を上げる前に碧斗の肩を激しく揺さぶる。
「なんですって!?」
凛華は、言葉を遮られて固まっていたが、もう一度叫んだ。その瞬間、いつもは廊下は歩きなさいと叱っている教師が廊下を走ってきて凛華よりも大きな声で叫んだ。
「おい!!魔物が!!」
その一言に教師、生徒と関係なく阿鼻叫喚の地獄絵図へと化する。
ある者は発狂し、ある者はその場で気絶し、ある者は学園を飛び出していった。
花梨達はまだ正気を保っていた教師に誘導され教室に避難していた。
(しかし、これだけでこんなにも)
錯乱するものなのだろうか。生徒たちにとって魔物は見たことも無く幼い頃から森に住む魔物が恐ろしいことを教えてこられただけの存在だ。教える大人も大多数が魔物を見た事がない。
貴族の間ではこっそり使用人にしてるものもいる。
主に花梨と凛華、最近になって碧斗の家であり王都最大の老舗の本屋栞堂は店主が魔物ときた。
廊下は未だ見たことも無い魔物に恐怖する混乱状態が続いている。座り込むな者、発狂する者、冷静に周囲を見渡す者、教室の隅で踞る者、様々である。
花梨と凛華、そして碧斗は教室で騒がしい廊下に顔を顰めながら駄弁っていた。
「見たこともないのに魔物魔物って、そんなに怖いものかな。」
「そんなの見なくちゃわかんないよ。でも、更紗とか銀さんとか、あとあの糸とか。普通に人に見えるよね。耳とか引っ込めればほとんど人間だしさ。」
「確かに。そうですわね、銀のことをあまり怖く思ったことはないわ。幼い頃から近くにいるからかしら。」
「私の家もトマサと言う魔物の使用人がいるんですけれど…」
「へぇー、花梨嬢と凜華嬢の家以外に魔物を使用人にしてる家って初めて知った…って誰!?」
突然会話に紛れ込んできた声に碧斗は普通に答えかけて思わず髪がふわっと浮くほどの勢いをつけてふりかえった
「あ、すいません。魔物の話をしていたのでつい…。
私、世良 花と言います。
凜華様と花梨様と同じく、先祖を古代の勇者とする世良家の長女です。あ、皆様とは一つ上の学年です。」
花と名乗った少女はかけていた丸メガネを直した。
本当にすいません。更新速度もう少し上げたいのですが書く気力が…(´;ω;`)
そして小説家になろう様でも活動始めました。よければこれじゃなくて新しい小説を書き始めた私をどなたか叱ってください。
アカウント名は「病んでる砂糖」です。ネーミングセンスないですよね…( ;;  )
早く完結させろと、自覚がありすぎるほどあります。
でも、もし!もしよければなろうの方も覗いて言ってくださいませ。いずれこれが完結した時もなろうに修正して載せようと思ってます。
ちなみになろうではこれの何百年か後の物語を載せています。
次の更新は何ヶ月、いや何年か後か!(頑張れよ)それではあとがきだけズルズル書いてすみませんでした。<(_ _)>
追伸
やはりこちらとなろうでは両立が難しかったのでなろうで1回投稿したものは全て消させていただきます。なろうの方もぜひよろしくお願いします。
「ちょっと!待ちなさい!」
朝の学園に甲高い声が響きわたる。凛華だ。
「はい?何でしょう。」
そして、不思議そうに問う少女の声。花梨である。
「あなた…」
ここまでは日常。
周りに居た者はまたかというふうに通り過ぎていく。
しかし二人の周囲を避けて。
爵位は高いが目立った功績がない雨波家と爵位は少し低いは功績は雨波家よりも少し上な新留家では親世代から、いや先祖代から仲が悪かったという。
特に目立った功績はないのに雨波家が貴族でいられるのは約二千年前に活躍した、古代の勇者の末裔の家だからである。
ちなみに新留家も勇者の末裔の家である。勇者の代からこの二つの家は仲が悪かったらしい。
凛華は古代の勇者のことは知らない。自分の方が上だと花梨にアピールしているのはよくあることで花梨は母の影響で平民に近い生活をしているので、その事をタネに凜華はいちいち突っかかってくる。
それを軽く花梨はあしらうが懲りずに次の日もそのまた次の日もつっかかってくる。
このような事珍しくもなんともないことだからだ。
「あの糸という平民とどんな関係で?」
それを聞くのが悔しくてならないというふうにかん高い声の持ち主は地獄の底から這い上がってきたかのような声で少女に聞いた。
周囲は首を傾げるが下手に首を突っ込んで不興を買うわけにも行かないので何も知らない顔で通り過ぎる。
「さあ?よく分かりません。急に出てきて急にいなくなるのであまり掴みどころがないというか…なんて言うんでしょう?そもそも平民(というか人)という括りの中に入らないのかもしれません。」
花梨は首を傾げる。内心が混ざった言葉を察したのか凛華は少し眉をあげるがそれきりだった。
そこに碧斗が来る。
「花梨嬢、どうしたの?」
周りで様子を伺っていた他の凛華や花梨より身分の低い貴族令嬢、貴族令息たち、そして碧斗の他に通っている平民がざわめく。
普段平民だが例外的に学園に通っている碧斗が貴族である二人に話しかけてくることなど無い。
そして下手なことを言って貴族令嬢、令息の機嫌を損なえば退学、下手をして過去に死刑になった生徒もいる。
周りのものの予想通り凛花は少し目を釣りあげて碧斗の首に持っていた扇を突きつけた。
「おい、碧斗。」
周りにいた同じクラスの平民の男子生徒が声をかけた。
「本来ならばこんな無礼、許さないわ。だけど、今は聞きたいといの答えが出るというのなら見逃すわ。」
「うーん、僕も知りません。だってそもそも僕は話に聞いただけだし。」
碧斗は平然と言い放つ。
更に周りがざわめく。
「な…!」
凛華が目を釣り上げ口を開けた時、
「ちょっと碧斗!血迷ったの!?」
さっきの男子生徒が凛華が金切り声を上げる前に碧斗の肩を激しく揺さぶる。
「なんですって!?」
凛華は、言葉を遮られて固まっていたが、もう一度叫んだ。その瞬間、いつもは廊下は歩きなさいと叱っている教師が廊下を走ってきて凛華よりも大きな声で叫んだ。
「おい!!魔物が!!」
その一言に教師、生徒と関係なく阿鼻叫喚の地獄絵図へと化する。
ある者は発狂し、ある者はその場で気絶し、ある者は学園を飛び出していった。
花梨達はまだ正気を保っていた教師に誘導され教室に避難していた。
(しかし、これだけでこんなにも)
錯乱するものなのだろうか。生徒たちにとって魔物は見たことも無く幼い頃から森に住む魔物が恐ろしいことを教えてこられただけの存在だ。教える大人も大多数が魔物を見た事がない。
貴族の間ではこっそり使用人にしてるものもいる。
主に花梨と凛華、最近になって碧斗の家であり王都最大の老舗の本屋栞堂は店主が魔物ときた。
廊下は未だ見たことも無い魔物に恐怖する混乱状態が続いている。座り込むな者、発狂する者、冷静に周囲を見渡す者、教室の隅で踞る者、様々である。
花梨と凛華、そして碧斗は教室で騒がしい廊下に顔を顰めながら駄弁っていた。
「見たこともないのに魔物魔物って、そんなに怖いものかな。」
「そんなの見なくちゃわかんないよ。でも、更紗とか銀さんとか、あとあの糸とか。普通に人に見えるよね。耳とか引っ込めればほとんど人間だしさ。」
「確かに。そうですわね、銀のことをあまり怖く思ったことはないわ。幼い頃から近くにいるからかしら。」
「私の家もトマサと言う魔物の使用人がいるんですけれど…」
「へぇー、花梨嬢と凜華嬢の家以外に魔物を使用人にしてる家って初めて知った…って誰!?」
突然会話に紛れ込んできた声に碧斗は普通に答えかけて思わず髪がふわっと浮くほどの勢いをつけてふりかえった
「あ、すいません。魔物の話をしていたのでつい…。
私、世良 花と言います。
凜華様と花梨様と同じく、先祖を古代の勇者とする世良家の長女です。あ、皆様とは一つ上の学年です。」
花と名乗った少女はかけていた丸メガネを直した。
本当にすいません。更新速度もう少し上げたいのですが書く気力が…(´;ω;`)
そして小説家になろう様でも活動始めました。よければこれじゃなくて新しい小説を書き始めた私をどなたか叱ってください。
アカウント名は「病んでる砂糖」です。ネーミングセンスないですよね…( ;;  )
早く完結させろと、自覚がありすぎるほどあります。
でも、もし!もしよければなろうの方も覗いて言ってくださいませ。いずれこれが完結した時もなろうに修正して載せようと思ってます。
ちなみになろうではこれの何百年か後の物語を載せています。
次の更新は何ヶ月、いや何年か後か!(頑張れよ)それではあとがきだけズルズル書いてすみませんでした。<(_ _)>
追伸
やはりこちらとなろうでは両立が難しかったのでなろうで1回投稿したものは全て消させていただきます。なろうの方もぜひよろしくお願いします。
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