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外国人と私

あん

Ep.15

ー次の日ー
『はい、ありがとう』
昨日散々言われたから忘れないように夜のうちにカバンに入れておいたミンジュンのブレザー。
「え、どういう関係?」
周りの女子がざわつき始める。
「あ、違うよ?付き合ってるとかそういうんじゃなくて寒いって言ったら貸してくれただけだから!」
付き合ってないという単語に安心する者と、貸してもらったということに嫉妬する者。
『お前のせいで凍え死にそうだったわ』
『嘘つけ!』
『朝から元気だな』
私の手からブレザーを取って周りの女子なんて気にせず、机に顔を伏せて寝始める。

『今日は数学』
昨日と同じ空き教室に入る。
『あ、私教科書とか置いてきちゃった』
『貸してやるよ』
取りに行こうとしたのを止められる。
『家で勉強できないじゃん』
『俺の持って帰れば?』
『ミンジュンが勉強出来なくなるじゃん。それにまた持ってくるの忘れたらばかにされるし』
変態って韓国語で呼ぶけど周りには分かられてないから、ミンジュンくんなんて言ってるのって聞かれるし。適当に返してたけどめんどくさい。
『学校で勉強すればいっか』
教えつつ、自分も勉強する。
昨日よりも素直に話聞いてくれるから教えがいがある。
『え、ほんとは頭いいんじゃないの?』
練習問題を解かせてみたら10問中8問正解。間違った2問は全く手出してないっていう。
『やれば出来るんだよ、俺は』
ミンジュンはドヤ顔してくる。
『はいはい、すごいですね〜』
ちょうどチャイムが鳴り、昇降口に向かう。
『え、雨降ってる』
朝、お兄ちゃんに傘もってけって言われたけどそう言われて降ったこと一回もなかったから持ってこなかった。
こういう時に限って降るとかありえない。
『折りたたみ、教室だ』
学校近くのコンビニで買って帰るしかないか。
ちゃかりミンジュンは傘持ってるし。
『じゃあ私コンビニ寄ってくからまたね!』
帰る方向とは逆側にあるから走って行こうとすると腕を引っ張られる。
『傘ないんだろ、入れ』
『いいよ、近くのコンビニで買うから』
『ほんとかわいくねーやつ』
『は?』
『いいから』
腕を引かれ、そのままミンジュンの傘に入る。
相合傘っていう展開だけじゃなくて、距離が近いからドキドキする。
『なんで黙ってんだよ、いつもうるさいくせに』
『いや特に話すことないし』
少しずつミンジュンと距離を取ってみる。
『濡れるからちゃんと入れ』
なんですぐ気づくかな。
今まで彼氏はいたことあるけど、友達の方がよかったって言われて終わったことしかないから、こういうドキドキするの慣れてないんだよね。
早く家に着いて欲しくて急ぎ足になる。

『ありがとう、またね!』
『おう』
家に着いた瞬間お礼を言って家に入る。
だってミンジュン、私が濡れないようにって私の方に傘寄せてくれてて自分の肩はびしょびしょだったんだもん。
そのさりげない優しさに惚れそうになる。
『いや、気のせい気のせい』
「だからさ、韓国語でぶつぶつ言われると何言ってるか分かんないから怖いんだけど」
「うわっ、びっくりした!」
玄関のドアが開き、後ろからお兄ちゃんが声をかけてくる。
「傘持っていかなくて正解だな」
意味深に微笑むお兄ちゃん。
「見てたの?!」
「偶然目の前歩いてるんだもん」
「もう最悪」
「いいじゃーん」
私の頭をポンポンとなでて、自分の部屋に入るお兄ちゃん。小さい頃からこうやって何かと私の頭をなでる。

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