白夏
1話 【サイカイ】
あの出来事から数年経った。
その後地元で有名な春丘(はるおか)高校に入学し1年経った入学式の事である。一通り新入生の紹介も終わり、いつも通りなら校歌を歌う所なのだが、そこへ2年生へ転入する転入生紹介が入った。
名を『白神流』(しろがみ るん)
その名が呼ばれ、壇上に向かう足音が体育館に響く。
その姿が見えた時俺の脳内に何かが
フラッシュバックした。
昔、何処かで見た容姿端麗な少女が。
完全に一致した。数年前のあの時名前は聞いていなかったが完全に俺の脳が同一人物だと叫んでいる。
あの時の少女は...
死んでいなかった。
生きていた。
思わず安堵の表情が浮かぶ。
下を向いていた俺はもう一度壇上を見る。
『完全に目があった』
というより
『目を合わせられた』
という感じか。
この無理やり操られる感じというか不思議な魅力は昔から変わっていなかった。
このことがあり、改めて確信した瞬間だった。
そして、壇上では転入生の挨拶が行われていた。名前を言い、趣味、特技など色々話している。
最後に彼女は何か話したそうな雰囲気を出していたが、本人が
「ありがとうございます。これからよろしくお願いします。」
と、無理やり話をまとめた。
「それでは挨拶が終わりましたので次は、白神流さんのクラスは2年D組ですので2年D組の皆さんは温かく迎え入れて下さいね。」
軽く先生が言う。
俺に2度目の驚きが走る。
「2年D組?!それって俺のクラスじゃねーか!!!」
心の中で大声で叫ぶ。
驚きを隠せないまま入学式が終わり、クラスに戻る。
すると担任の冬木先生(通称 フユちゃん)が戻ってきて口を開く。
「はーい!今日は入学式でも紹介されましたが、転入生を紹介しまーす!」
いつも通りのテンションで話を進める。
「こちら転入生の白神流さんでーす!
これからみんな仲良くねー!」
紹介が終わると1つだけ空いた席があり、そこに座って下さいとフユちゃんが言う。
偶然なのか、必然なのか。
席は俺の隣だ。
クラスの男子達の冷たい目線を浴びせられる。
「俺だって好きで隣になったわけじゃねーよぉぉぉ!」
と、心の中で泣きながら叫んだ。
「座って下さーい!」
とフユちゃんが言う。
すると...
潤々(うるうる)とした目でこちらへ走りながら向かってくる。
「ぎゅー」
「?!」
その後地元で有名な春丘(はるおか)高校に入学し1年経った入学式の事である。一通り新入生の紹介も終わり、いつも通りなら校歌を歌う所なのだが、そこへ2年生へ転入する転入生紹介が入った。
名を『白神流』(しろがみ るん)
その名が呼ばれ、壇上に向かう足音が体育館に響く。
その姿が見えた時俺の脳内に何かが
フラッシュバックした。
昔、何処かで見た容姿端麗な少女が。
完全に一致した。数年前のあの時名前は聞いていなかったが完全に俺の脳が同一人物だと叫んでいる。
あの時の少女は...
死んでいなかった。
生きていた。
思わず安堵の表情が浮かぶ。
下を向いていた俺はもう一度壇上を見る。
『完全に目があった』
というより
『目を合わせられた』
という感じか。
この無理やり操られる感じというか不思議な魅力は昔から変わっていなかった。
このことがあり、改めて確信した瞬間だった。
そして、壇上では転入生の挨拶が行われていた。名前を言い、趣味、特技など色々話している。
最後に彼女は何か話したそうな雰囲気を出していたが、本人が
「ありがとうございます。これからよろしくお願いします。」
と、無理やり話をまとめた。
「それでは挨拶が終わりましたので次は、白神流さんのクラスは2年D組ですので2年D組の皆さんは温かく迎え入れて下さいね。」
軽く先生が言う。
俺に2度目の驚きが走る。
「2年D組?!それって俺のクラスじゃねーか!!!」
心の中で大声で叫ぶ。
驚きを隠せないまま入学式が終わり、クラスに戻る。
すると担任の冬木先生(通称 フユちゃん)が戻ってきて口を開く。
「はーい!今日は入学式でも紹介されましたが、転入生を紹介しまーす!」
いつも通りのテンションで話を進める。
「こちら転入生の白神流さんでーす!
これからみんな仲良くねー!」
紹介が終わると1つだけ空いた席があり、そこに座って下さいとフユちゃんが言う。
偶然なのか、必然なのか。
席は俺の隣だ。
クラスの男子達の冷たい目線を浴びせられる。
「俺だって好きで隣になったわけじゃねーよぉぉぉ!」
と、心の中で泣きながら叫んだ。
「座って下さーい!」
とフユちゃんが言う。
すると...
潤々(うるうる)とした目でこちらへ走りながら向かってくる。
「ぎゅー」
「?!」
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