境目の物語
交渉
俺は奴らのリーチ内に入り、全身の感覚を研ぎ澄ます。集中力を最大限に高め、回避の準備を整える。
『•••••••』
奴らは迷う事なく棍棒を掲げて、全体重を乗せて叩きつける。俺は大きく左サイドに避け、棍棒が地に付く直前に飛び上がる。
大地が叩き割られ、バキバキに砕け散る。飛び散るその破片を押し退けながら落下しつつ、身体を捻る。
「喰っらえー!!」
そして、上から振り下ろすような動作で、巨大な手首めがけて渾身の蹴りを喰らわせる。無論、普段蹴り技を使わない俺のひと蹴りでは、大きく凹ましたり貫いたりはできない。それでも、
『••••••••••••••••••』
それでも神経付近を全力で撃てば、少しの間痺れさせる事はできる。その作戦が有効であることが分かったので、もう1人にも狙いを合わせる。そして思いっきり、飛び膝蹴りをお見舞いする。
『•••••••••』
こっちも成功!
だが麻痺時間にも限界がある。すぐにさっき俺をぶっ飛ばした奴と交渉しなくては。奴がリーダーに違いない。
俺はすぐに動き出し、勇者と交戦中のそいつの方に合流する。どちらも対等であるこの場に戻ってきた事により場の緊張感が増すが、勇者はとてもホッとしている。
『よくやった。この調子であれらもやっちまうぞ!』
「ちょっと待て。俺はあいつらの手を痺れさせただけで、倒しちゃいないしダメージも与えられていない」
『はぁ!? なんだと!』
「倒すのは無理だ。
っ!!ぅおっと危ねえ」
会話中の俺らを邪魔するように棍棒での叩きつけが飛んでくる。お互い後方に飛び退いてそれを避けるが、分断されてしまった。
「ともかく俺がなんとかするから、あんたは踏ん張っててくれー!」
俺はどうにか聞こえるように大声で伝える。それと同時に、サイクロプスのスイングが繰り出さる。俺は跳躍してそれを避け、かかと落としでその手の機能を奪った。
「•••••••••••••••」
俺は大声で魔物の言語を喋り、交渉を試みる。だが、それと同時にあのリーダーから発せられる殺意が増幅した。
『••••••••••••••••••』
奴は怒りに任せて地を蹴り、その勢いのまま棍棒で叩きつけてくる。俺はそれを避け、話を続ける。
「•••••••••••••
•••••••••••••••••」
『•••••••••••••』
奴の攻撃が更に激しさを増す。たびたび打ち付けられる重撃をなんとか避けながら、俺は話を進める。
「•••••••••••••••」
『••••』
一瞬、奴の手が止まった。一瞬希望の光が差したのだと思った。俺は畳み掛ける。
「••••••••••••••••••••
••••••••••••••••••」
••••」
『••••』
……?
『••••••••••••••••
••••••••••』
奴ははち切れんばかりの怒りを込めて、そう叫んだ。
そこでようやく奴らの意図を理解した。これは復讐であり、弔いだったのだ。
なら和解なんて叶うわけがない。それに、こうなってしまえばもう遅い。リーダーは棍棒に手を当てて、何かを紡ぎだした。
『…… •••••••••••
•••••【•••••••••••••】!!】』
それが終わると同時に、奴の棍棒から業火が噴き上がる。それは消える様子を見せることなく、大気すらも焼き焦がさんとする。
あんなので殴られれば、直撃を避けても業火に焼かれてしまうだろう。どうする?
と、考える間も無く、奴は攻撃を再開した。
(ryトピック〜付与魔法について〜
いわゆる武具強化系の魔法。魔法の属性効果を武器に纏わせることができる。
また、武具には魔法の効果から守られる回路が敷かれているので、木製武具に火属性エンチャントなどのミスマッチをも可能としてしまう。
これもメンタル型との差別要因の一つである。
『•••••••』
奴らは迷う事なく棍棒を掲げて、全体重を乗せて叩きつける。俺は大きく左サイドに避け、棍棒が地に付く直前に飛び上がる。
大地が叩き割られ、バキバキに砕け散る。飛び散るその破片を押し退けながら落下しつつ、身体を捻る。
「喰っらえー!!」
そして、上から振り下ろすような動作で、巨大な手首めがけて渾身の蹴りを喰らわせる。無論、普段蹴り技を使わない俺のひと蹴りでは、大きく凹ましたり貫いたりはできない。それでも、
『••••••••••••••••••』
それでも神経付近を全力で撃てば、少しの間痺れさせる事はできる。その作戦が有効であることが分かったので、もう1人にも狙いを合わせる。そして思いっきり、飛び膝蹴りをお見舞いする。
『•••••••••』
こっちも成功!
だが麻痺時間にも限界がある。すぐにさっき俺をぶっ飛ばした奴と交渉しなくては。奴がリーダーに違いない。
俺はすぐに動き出し、勇者と交戦中のそいつの方に合流する。どちらも対等であるこの場に戻ってきた事により場の緊張感が増すが、勇者はとてもホッとしている。
『よくやった。この調子であれらもやっちまうぞ!』
「ちょっと待て。俺はあいつらの手を痺れさせただけで、倒しちゃいないしダメージも与えられていない」
『はぁ!? なんだと!』
「倒すのは無理だ。
っ!!ぅおっと危ねえ」
会話中の俺らを邪魔するように棍棒での叩きつけが飛んでくる。お互い後方に飛び退いてそれを避けるが、分断されてしまった。
「ともかく俺がなんとかするから、あんたは踏ん張っててくれー!」
俺はどうにか聞こえるように大声で伝える。それと同時に、サイクロプスのスイングが繰り出さる。俺は跳躍してそれを避け、かかと落としでその手の機能を奪った。
「•••••••••••••••」
俺は大声で魔物の言語を喋り、交渉を試みる。だが、それと同時にあのリーダーから発せられる殺意が増幅した。
『••••••••••••••••••』
奴は怒りに任せて地を蹴り、その勢いのまま棍棒で叩きつけてくる。俺はそれを避け、話を続ける。
「•••••••••••••
•••••••••••••••••」
『•••••••••••••』
奴の攻撃が更に激しさを増す。たびたび打ち付けられる重撃をなんとか避けながら、俺は話を進める。
「•••••••••••••••」
『••••』
一瞬、奴の手が止まった。一瞬希望の光が差したのだと思った。俺は畳み掛ける。
「••••••••••••••••••••
••••••••••••••••••」
••••」
『••••』
……?
『••••••••••••••••
••••••••••』
奴ははち切れんばかりの怒りを込めて、そう叫んだ。
そこでようやく奴らの意図を理解した。これは復讐であり、弔いだったのだ。
なら和解なんて叶うわけがない。それに、こうなってしまえばもう遅い。リーダーは棍棒に手を当てて、何かを紡ぎだした。
『…… •••••••••••
•••••【•••••••••••••】!!】』
それが終わると同時に、奴の棍棒から業火が噴き上がる。それは消える様子を見せることなく、大気すらも焼き焦がさんとする。
あんなので殴られれば、直撃を避けても業火に焼かれてしまうだろう。どうする?
と、考える間も無く、奴は攻撃を再開した。
(ryトピック〜付与魔法について〜
いわゆる武具強化系の魔法。魔法の属性効果を武器に纏わせることができる。
また、武具には魔法の効果から守られる回路が敷かれているので、木製武具に火属性エンチャントなどのミスマッチをも可能としてしまう。
これもメンタル型との差別要因の一つである。
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