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ハーフエルフの少年

リンネ

第38章 新大陸へ

「やっぱつえーなレナートは」

「それが何?」

「でもな」

「えっ」

ボクは兄ちゃんに押さえつけられた。
抵抗してるとヘレナまで押さえつけにきてビクともしない。

「ぐっ...」

「レナちゃんしっかりするにゃ!」

「リーフ!レナートを元に戻すなんか魔法ないか!?」

「え?えぇ!?」

「離して!」

「えっと!...マナドレイン!」

ボクの体内のマナが吸われて行く。

「グッ...や..め....」

目の色が元に戻り、そのまま気を失った。



あれ、ここは...どこだろう?
目が覚めると、知らない天井があった。
あたりを見渡すと、知らない部屋の中だ。
スエールが側に居る。

「キュー」

「スエール、ボクどうしたんだっけ...」

あれ...スエールはボクの異空間に入ってたはず。
ダメだ思い出せない。

「キュー?」

「うん、大丈夫。ただ、身体が動かないや」

「キュー」

「風邪のせいかな...」

ガチャ。
部屋の扉が開いた。
入ってきたのはリーフだ。

「お!レナート起きてる!」

「リーフ?」

「大丈夫?5日も眠ってたんだよ?」

「5日...5日!?」

「そうそう、スエールはボクがレナートのマナを使って出しておいたからね!」

リーフが出してくれたんだ。
5日も異空間の中にいたらスエールが飢え死にしちゃうもんね。

「ねぇ、ここって」

「シルヴィリア大陸の南側に位置する港町だよ!
で、ここはその町の宿屋さん」

「じゃあ海を渡れたんだ...あれ?そういえば海賊が襲ってきたよね?どうなったの?」

「え、覚えてないの?」

「うん、スエールを異空間に入れた後の記憶がない...」

「ん〜...ボク迷子になってたからわかんないや」

兄ちゃん達なら知ってるかな?
あ、そういえば兄ちゃんとヘレナはどこだろう。

「ねぇ、兄ちゃん達は?」

「ギン兄ちゃんならギルドの討伐クエストに出かけてるよ。
ヘレナ姉ちゃんは市場でなんか珍しい魚が売られてるとかで目をハートにしながら駆け込んでった」

ヘレナらしい...

「ボクはレナートの看病!」

「あ、ありがとう」

「お腹すいてない?」

「ん〜大丈夫」

食欲無いんだよね。
まだ風邪治ってないし。

「じゃあゆっくり休んでね。
夜には多分みんな帰ってくるから」

「うん、ありがとう」

ボクはその後、再び眠ってしまい、気が付いたら夜になっていた。
起きた時には兄ちゃんやヘレナも戻ってきていた。

「レナート起きたか!」

「心配したにゃ〜」

「心配かけてごめんね」

「まぁいいさ。早く治してまた旅立とうな!」

「それより、宿の部屋ってここだけ?」

「あぁ。久し振りに船が出たってんでみんな一斉に宿とか取って満室なんだと」

「それでこの一部屋取るのがやっとだったんだにゃ」

なるほど、今までは船が来ないから泊まる人も居なかった訳だ。
満室になるのも無理ないね。

「海賊はどうなったの?」

「覚えてないのか?」

「うん」

「まぁなんつうか...強え奴が船に乗ってて追っ払ったぜ?」

「そうなんだ」

兄ちゃん目が泳いでる。嘘だ。
でも聞かないでおこう。
なんか複雑な顔だし。

「んなことより、これからどうするんだ?
とりあえずレナートの風邪が治るまではここにとどまるとして」

「アンさん、それはレナちゃんが治ってからでもいいんじゃにゃいかにゃ?」

「それもそうだな」

これからか。
まぁ大陸も渡って来てどこから行けば良いのかわからないし、精霊に聞いてみようかな?
取りあえず今は早く風邪を治そう。

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