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ハーフエルフの少年

リンネ

第33章 お絵かき

「これで安心して船が出せる!ボウズ、さすがSランクだ!んで、そっちのちびっ子は?」

「ちびじゃない!ボクはリーフ!それにおじさんとそんなに身長変わんないじゃん!...ちょっと負けてるけど」

あれ、このセリフなんかボクが思ってた事と同じだ。
っていうか言っちゃうんだ。

「ガハハハ!すまん!」

「リーフが来たおかげで討伐できたんです」

「ほーやるじゃねぇか!どうだ、冒険者登録してみっか!」

「じゃあおねがいしま〜す」

これでリーフも冒険者か。
エルフの冒険者なんて滅多にいないもんね。

「このギルドで冒険者登録なんざ何年振りかな。
よっしゃ、ギルドマスター権限でAランクから登録してやろう!」

「いきなりAランクにゃ!?」

「すげぇなリーフ。っていうかそんな勝手でいいのかよ」

「実力はあんだろう?なら構わねぇさ!あと船だったな!こいつを船着き場の受付に渡せば乗せてくれるはずだ!今は準備中だからよ、明日以降の出航だ!」

紹介状を渡された。
やっぱりこのおじさんテンション高いよね。
何はともあれ、これで大陸を移動できる。

「さて、どうする?レナート」

「宿とったら自由行動でいいんじゃないかな?」

「にゃらアタイは市場のお魚見てくるにゃ!」

ヘレナ、目がハートになってる。
魚好きなんだ。

「いいな!んじゃ俺も行く」

「ボクはレナートと一緒にいるよ」

「え?ボクと居ても退屈だと思うけど」

「いいのいいの!」

何がいいのかわかんないけど、本人がいいならいいのかな?多分。
そしてこの後、宿をとったボク達は自由行動となり、解散した。

ボクはというと、部屋で本を読んでいる。
リーフがその横でずーっと退屈言ってます。はい。
ちなみにスエールはボクの背凭れになって寝てます。

「退屈...」

「だから言ったじゃん!」

「何読んでんの?」

「魔道書」

「あれ?レナート一通り魔法使えんでしょ?」

ボクは表紙を見せながら古代エルフ魔法の説明をすると、食いついてきた。

「どうやって使うの?」

「わかんない」

「えー!」

「魔法陣描けば使えるらしいんだけど、何に書いたらいいかわかんないんだよね。
試しに紙に描いたけど何も起きなかったし」

そもそもマナを通さなくて紙じゃダメだった。
いや、多分インクの問題なのかな?

「ん?じゃあマナで描いたらいいんじゃないの?」

「へ?」

マナで描くってどういう事?

「レナート知らないの? マナでお絵かき」

「お絵かき...?」

リーフは指先を立て、そのままスライドさせていった。

「よく遊びでやるやつだよ。
こうやって指にマナを集めて、空中に絵を描くんだ。
属性で色が変わるんだけど、ボクは風だから緑色」

そんなの知らない...
ボクはずっと爺ちゃんに魔法の攻撃系統ばかり教わってたし。

「はい、レナートの似顔絵完成!」

え、似顔絵...なんか酷いことになってんだけど。

「...これは...ないでしょ」

「む、なら描いてみてよ」

「どうやんの?」

「手にマナを集めて、字を書く時にインクがスルスルっと出る感じ?」

とりあえずやってみよう。
マナを指先に、インクが滴るイメージ...

「あ、できた」

「一発!?」

なるほど、これは凄い。
早速リーフの似顔絵を丁寧に描いて行く。

「待って、絵、上手すぎ...」

「髪は緑だから風属性を〜あーでもこれじゃあ濃いな...あ、もしかして」

合成魔法みたいに属性を混ぜたらどうなるかな?

「え、そんな色ボク出せないよ!?」

「風属性に氷属性混ぜてみた」

「さらっと高等魔法技術言ったね...そんなの大人のエルフでも難しいよ」

「ボクハーフエルフだも〜ん」

「関係ないから!」

うん、これ楽しい!
でもこれどうやって消すんだろう?

「これ消せるの?」

「その前にどうやって維持してるの?」

「あ、そっか!」

マナをこの場に留めてる力を抜けばいいんだ。
つい無意識で気がつかなかった。

「レナートって多分エルフより魔法上手いよね...」

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