話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

ハーフエルフの少年

リンネ

第27章 スエールと共に

アンデッド討伐クエストを終えた翌朝。
ボクは正座してます。

「ねぇ本当にごめんって」

スエールの事すっかり忘れてて、しかもお土産すらなかったので、完全に拗ねちゃった。

「スエール機嫌なおしてよ〜」

「キュ!」

「ん〜じゃあ今日は一日遊んであげるから!」

「キュ?」

「ね?ね?だからお願い!許して...?」

スエールになんとか許してもらおうと、手を合わせお願いをするボク。
チラッとスエールを見ると、雰囲気が穏やかになった気がする。

「キュー!」

「ありがとう!スエール!」

許してもらえた〜。
良かった。

「じゃあ何したい?」

「キューキュー」

「え?散歩?」

スエールが首を縦に振る。
犬みたいなお願いだなぁ〜

「まーあんまり目立つとこ以外ならいいよ?」

「キュー!」

「え、空? じゃあ背中に乗せて?」

ボクは飛行魔法に対してトラウマがある。
だから自分で飛ぶのはやだな...。

「キュー」

「えっ...ボク自分で飛ぶのは...」

あ、スエールがまた拗ね出した...。
も〜...。

「わかったよ...」

「キュ!」



王都から出て数分。
ボクとスエールは人目につかない場所にやって...来たのかな?
一面お花畑なんだよね。

ちなみに、兄ちゃんとヘレナは寝てなかったらしく、今日は一日寝てるらしい。

「ここで昼寝するのもいいなぁ...」

「キュー!」

「わかってるよ。フライト!」

ボクは飛行魔法魔法を唱え、宙に浮きあがる。

「そんなに高度あげないでね?」

「キュ!」

わかったのかわかってないのかよくわからない返事で空に飛び立ったスエールの後を追いかけるようについて行く。
あのーどんどん高度上がってるんだけど...。

「高い...もう王都の街もちっちゃく見えるよ...」

どのくらいの標高だろう。
2600フィートくらい?

「うぅ...約800メートルくらいかな...怖い...」

「キュー」

スエールはボクの横に来て楽しそうにくるくる回ってる。

「お、降りていい?」

「キュー?」

もう?って言いたげな感じだけど、やっぱ過去のトラウマからかうまくコントロールできなくてフラフラだ...。

「ごめん、降りるね...」

下を見ながら降下してると、急に身体が固まった。

「あ...」

動けない...

「や...」

「キュ?」

上空で動けなくなった焦りで一瞬思考が停止した。
途端、集中を切らしてしまった。

「あああああああ!」

「キュー!」

そのまま落下していく。
この状況で冷静な判断も出来ず、ただ叫びながら落ちていくしかなかった。

「キュー!」

スエールがすかさずボクを背中に受け止めた。

「うぅ...もう...二度と...飛ばない...ヒック...」

高所恐怖症になった瞬間だった。
とにかく高いところがもう怖くて仕方ない。
それから数分、ボクはスエールにしがみ付きながら地上へおろしてもらう。

「....ごめんね、スエール...」

「キュー」

ボクの頬を舐めながら慰めてくれた。

「でも、どうしよっか...散歩できなくなっちゃったね」

「キュー!キュー!」

「え、ボクと戦いたいの?」

「キュ!」



って事で、何故か戦闘訓練的な事になっちゃった。

「怪我してもしらないからね?」

「キュ!」

スエールは望むところだと言わんばかりに構える。
とりあえず、小手調べかな?

「アイスニードル!」

氷魔法を撃つと、スエールはそれを避け、真っ直ぐに突っ込んでくる。
ブレスでくふと思ったんだけどなぁ。

「アースウォール!」

続いてスエールの進行方向に土壁を出現させてみるも、空に飛び上がって難なく避けブレスを吐いてきた。

「リフレクター」

「キュ!?」

ブレスを跳ね返した。
あの時のドラゴンのブレスと違って、スエールはまだ幼い。
だから威力も低いから跳ね返すのは容易い。

「キュー!」

さすがに自分の攻撃が戻ってくるとは思わなかったみたいでギリギリで避けた。

「隙だらけだよ、スエール!」

「ギュ!」

すかさずスエールの後ろに転移し、蹴りを入れて地面に叩き落とす。

「ギャ!」

鱗が思ってたより硬く、蹴った瞬間に足に激痛が走って、そのまま地面に落ちた。

「うぅ痛い...」

「キュー」

今度はボクに隙ができて、スエールが突進してきた。

「ヤバっ...」

カキン!

「うわっ!」

とっさに杖でガードするも、スエールの身体とボクの身体、言われるまでもボクの方がちっちゃい為吹っ飛んでしまう。

「キュー!」

着地地点めがけブレスを吐き出すスエール。

「無慈悲なる白銀にて全てを凍らせん、フリージング・アブソリュート!」

ボクは吹っ飛びながら詠唱を唱え、着地と同時に氷の上級魔法を放つ。

飛んできたブレスごと、ボクの半径30メートルを氷の世界へと変えた。

「今のは危なかった〜」

「....」

もちろん、スエールも凍ってる。

「ハーフエルフの少年」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く