ハーフエルフの少年

リンネ

第25章 図書館からの〜討伐クエスト〜

「ん?古代エルフ魔法?」

ボクは魔法書をパラパラと流し読みしてたらあるページにとまった。

「どうした?」

その内容を読んでみると、どうやら魔法陣を描いて発動する魔法のようだ。

「わぁ...この本欲しい...」

「よしっ!待ってろ!」

「アンさんどこ行くにゃ?」

兄ちゃんはそそくさと受付のところに行ってしまった。
それから数分で受付の人と共に戻ってきた。

「本が欲しいとお伺いしましたが、その本でしたら差し上げても構いませんよ」

「えっ、いいの?」

「エルフしか読みませんし、滅多にエルフの方はこの図書館に来ませんから、特別にお譲り致します」

「だってよ!良かったな!」

「わぁ、ありがとうございます!」

「アンさんレナちゃんに凄い優しいにゃ〜」

帰ってからゆっくり読もう〜。
そうなると、もう図書館はいいかな?

「ボクはもう図書館は大丈夫だけど、ふたりはどう?」

聞くまでもないと思うけど。

「本読まねぇから俺はいいぜ?」

「アタイも」



と言う事で、ギルドに来ました。
冒険者でいっぱいだ。
あれ?スエール置いて来たはずなのになんか凄く注目されてる。
なんで?

「あの銀髪のチビなんでギルドにいんだ?」

「歳いくつだろ?」

「誰かのお使いじゃね?」

あーそっか。
身長的に冒険者には見えないのかボク。

「早く大きくなりたい」

「気にすんなって」

「そうにゃ!レナちゃん今のままで充分にゃ」

それでも毎回こうだとやだな〜。
よし、気を取り直して依頼を見てみよう。

「パーティ的にAランクしか受けれねぇけど、レナートは単独で動くか?」

「一緒でいいよ」

「にゃんかいっぱいあるにゃ」

「さすが王都だな!」

ほんと、いっぱいだ。
Aランクだけで30枚はあるかな?
さすがにSランクは10枚切ってるけど、それでも多いよねこれ。

「よし、これにしようぜ!」

兄ちゃんが剥がしたやつは、アンデット系の討伐。
最近王都周辺でアンデットの数が増えており、中には強い個体も多数存在しているらしい。

ちなみにアンデット系の魔物は光魔法に弱いけど、首から上を切り落としても倒せる。

「場所は王都から出て南に数刻」

「墓地でもあるのかにゃ?」

「いってみりゃわかんだろ!」

と言う事で、今から行けばちょうどアンデットが現れる時間帯になるからと、出発する事になった。

ボク的に夜は宿で本読みたかったのになぁ。
まぁいつでも読めるからいいや。

あれ?なんか忘れてるような...?



「キュ〜...」

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