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ハーフエルフの少年

リンネ

第14章 救出

「なぁ遅すぎねぇ?」

「キュー」

「遅いよな」

「キュー!」

「お前も絶対なんかあったと思うよな!」

「キューキュー!」

俺は今日一日、ギルドでクエストをこなしていた。
とりあえず済んだから宿に戻ったんだが、レナートがまだ帰ってねぇんだ。
スエールが留守番してたけどソワソワしてるし。

「レナートはSランクって言ったって中身はまだまだ子供だ。
仮にトラブルにあったとして、相手が魔物なら対処できる。
しかし人間なら?レナートにはちょっとキツイんじゃね?」

「キュー」

「アイツは強いけど純粋だ」

今考えたらスエール相手に話してても仕方ないよな?
探しに行くか!

「よしっ!スエール。お前の主人を探しに行くぞ!」

「キュ!」

とりあえず宿から出たけど、いざ探すとなるとどこから探せばいい?
闇雲に探しても入れ違いになるかもしれない。

「キュー!」

スエールがこっちだと言ってる。
...気がする!

「よし、そっちだな!って街の外!?」

仮に街の外だとしたら...
人攫いか!くそっ!



しばらく道なりに走って行くと、小道から何かが動いた。

「誰だ!」

「キュー!」

「待ってほしいにゃ!ギンさんってのはあんたかにゃ!?」

俺の名前を知ってる?
なんだコイツ!語尾ににゃって...

「アタイはヘレナ!レナート君に頼まれてギンさんを探してたにゃ!」

猫耳きたあああああああ!
って、落ち着け。

「レナートは!?」

「アタイを逃すのに足止めしてくれたにゃ!今頃酷い目にあってるかもしれないにゃ!急ぐにゃ!」

急がねぇと!



「オラァ!」

「グヘッ...ゲホッ、ゲホッ!」

「おい大事な商品だぞ? 傷んだら価値が下がるだろ」

「うるせぇ!商品?知るか!こんなガキにコケにされて、大人の恐ろしさを教えてやんだよ!」

「まぁどうせコイツ野郎だし、ハーフエルフったって女エルフよりちょっと高いくらいだろ?」

なんでこんな事...

「オラ立てよガキ」

立てるわけ...もうあちこち痛いよ。
あ、痛い!髪引っ張らないで!

「ひっ...いっ...」

「なんか言ったか?ああ!?」

がっ。
地面に叩きつけられた。

「踏み潰してやるよ!」

「グアッ!...ガハッ!」

「おお血吐いてやんのコイツ」

「はーあ〜また商品探さなきゃなぁ〜」

「済んだら教えろよ〜」

もう...痛いのかすらわかんないや...
息も出来ないし。

「テメェら...何してんだ」

この声は...兄ちゃん...

「んだテメェは!グハッ」

ひとりの男を蹴り飛ばした。

「その子をはなすにゃ!!」

ズバッ。
爪でボクを踏んづけてた男の顔を引っ掻いた。

「んぎゃああああ!」

「キュー」

その隙にスエールがボクを掴んで兄ちゃん達の元へ。
みんな、ありがとう。

「ひでぇな、大丈夫か?」

「うん、ハイヒール」

傷だらけになった身体を魔法で癒して行く。
自分にかける時って結構大変なんだよね。
かなり集中力がいるけど、痛みでそれどころじゃない時とかね。

「さて、俺の弟にひでぇ事してくれたな!
覚悟はいいか?」

「このガキどもおお!」



「いっちょあがり!」

わぁ〜人攫いの人達凄い事になった。
1人は天井に頭から突き刺さって、またひとりは鼻血出しながら白目向いて気絶してる。

「ギンさん結構エグいにゃ」

「当然だろ!俺の弟をこんなひでぇ事した罰だ!」

「兄ちゃん、ありがとう。
あとごめんね、心配かけて」

「つかなんで転移魔法で逃げねぇんだよ」

「あ..必死だったから忘れてた」

そうだよ転移魔法使えばよかったんだよ。
ヘレナさん逃したあと充分いけたよね。

「でもまぁ、無事でよかったよ」

「キュー!」

「スエールもありがとね」

「にゃー!?今気付いたけどドラゴンにゃ!?」

「今更かよ! ヘレナって言ったっけ」

「うにゃ!」

「ありがとう!お陰でレナートも無事に助けられた」

「最初に助けてもらったのはアタイにゃ!
レナート君、ありがとにゃ!」

耳がピクピク動いてる。
触りたい...!

「これからどうすんだ?
アレなら送って行くが」

「ん〜アタイは一応冒険者にゃ。
色々旅してたら捕まってしまったにゃ」

この人も冒険者だったんだ。

「へーランクは?」

「これでもBだにゃ!えっへん!」

とやぁ!って感じでドヤ顔してる。

「俺はAランク」

「にゃ!?アタイより高かったにゃ。
アンさん達も冒険者だったんだにゃ〜」

わあ、ギン兄ちゃん顔がにやけてる。
こういう時って大抵...

「ちなみにレナートはSランクな!」

言ったー!戸惑いなく言ったよ...

「レナート君はSにゃのか〜...えっ?
今にゃんて?」

「だからSランクだ」

「はぁ...」

まったくもう兄ちゃんったら...

「にゃー!?にゃんでSランクが人攫いごときに捕まるにゃ!!!」

「ボクも凄くそれ思った」

情けないよね...
でもほら、Sランクだけど成り行き?だったし?

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