ハーフエルフの少年
第5章 緊急クエスト〜ランク測定不可〜
俺はギン。
師匠、レナートの強さに感激して修行をつけてもらっている。
昨日は木登り修行と結界を切る修行をして、今日はひたすらレナートの攻撃を防御や回避する修行をした。
もうヘトヘトだ。
ただ、やっぱりレナートはすげぇ。
ハーフエルフって言う珍しい種族で、多分世界中探しても見つけられるかはわからねぇくらいに珍しい。
エルフの血が混ざってるから魔法も使える。
それにエルフと違って好奇心も旺盛だ。
そこは人間の血だな。
おまけに剣術もめちゃくちゃすげぇ。
普通エルフは弓以外は全然ダメっつうし。
そんでまだ10歳なんだから将来多分世界でも有数の冒険者になるな。
今日はそんなレナートに夜遅くまで修行つけてもらって、今帰り足なんだが、宿までもうちょいのところでレナートは寝ちまった。
んで、今俺はレナートをおぶって宿に向かっている。
幸い、同じ宿だからよかった。
「にしても、なんだかんだ言ってまだ10歳なんだなぁ。眠気に勝てず寝ちまうし」
それにすげぇ軽い。
10歳って言っても、人間での見た目は5〜7歳
くらいだからな。
ちょっと癖っ毛がある金髪で顔は多分将来イケメンになる顔してる。
戦闘時以外は本当にただの子供なんだが。
まぁ、とにかくもうすぐ宿だ。
俺もねみぃし明日も修行つけてもらうつもりだからさっさと帰ろう。
これからもよろしくな!レナート!
「あれ?ボクの荷物がない...」
ん〜宿に入った記憶がない。
あれ〜?よく見たら宿に置いてある家具も若干配置が違うような?
「お、おはようレナート!」
ギンさんが部屋に入ってきた。
いや、ギン兄ちゃんだね。
「おはよう〜。もしかしてボク、帰る途中で寝ちゃった?」
「あぁ、なんだかんだ言ってもやっぱりまだ子供なんだなぁ。レナートは」
「へへ、送ってくれてありがとう」
そっか〜やっぱり寝ちゃったんだ〜。
ギン兄ちゃん居てくれて良かった。
「にしてもレナートの部屋、なんか見えない壁みたいなので全然入れなかったんだよな〜。
仕方ないから俺の部屋に運んだんだわ」
あー盗難対策で結界貼ってあったんだった。
「盗難対策で結界魔法貼ってたんだ〜」
「そう言うことか!まぁ身体は大丈夫か?」
「平気だよ〜」
うん、ボクはいつも通りピンピンしてる!
それよりなんか外が騒がしいな。
何かあったのかな?
『緊急事態発生!Bランク以上の冒険者は至急ギルドに集合してください。繰り返します。
緊急事態発生!Bランク以上の冒険者ら至急ギルドに集合してください』
「なんだなんだ?緊急クエストか!?」
何か不測な事態でもあったのかな?
とにかく行かなくちゃ!Aランクだからね!
「行ってくるね」
「気をつけろよ!」
ボクはギン兄ちゃんに見送られ、ギルドまで急いだ。
ギルドへ着くと、職員たちが慌ただしく準備をしてる。
あ、ガイヤさんが居る。
ボクの冒険者試験をしてくれた人だ。
そしてその隣にはガイズさんも居る。
決闘した人です。
それにしても名前似てるな〜。
「たった3人か...」
え?ボク含めて3人しか居ないの?
「チッ」
ひぃ!ガイズさんと目があったら舌打ちされた!
絶対根に持ってるこの人!うぅ〜
「Bランク、並びにAランクの冒険者諸君。
よく来てくれた! ギルドマスターをやってるアークだ!」
あの人がギルドマスターさんなんだ。
初めて見た〜。
「心して聞いてほしい。この街より北西の方角にて、エンシェントドラゴンが出現した」
「なんだと!?」
「騎士団と連携を取り、討伐に向かってほしい」
ドラゴンって...
「冗談じゃねぇぞ!ドラゴンなんざ国の全兵力で討伐しなきゃならねぇ相手だぞ!たった3人の冒険者とこの街の騎士団だけで勝てるわけねぇだろうが!」
わぁそんなに強いのか〜
「そうだ!兄者の言う通りだ!」
あの2人兄弟だったんだ...
名前似てる訳だね!
「俺らは降りるからな!」
わぁ2人とも出て行っちゃった。
残ったのは僕だけ...わぁどうしよう...
「レナート君だね」
「は、はい」
ギルドマスターが困ったような顔でボクを見てる。
んーどの道ドラゴン倒さないとこの街も危ないしなぁ。
「君も去ってもいいんだぞ。お咎めはない」
いや、どの道討伐はしなくちゃならないから。
ダメなら転移魔法で逃げればいい。
「討伐に行きます」
「いや、しかし...」
「大丈夫です。無理ならボクは魔法が使えますので、転移魔法で逃げます」
しばらくの間沈黙が流れる。
少し考えてるみたい。
「わかった、無理はするなよ。
本当ならB、Aランクの冒険者はもっといるんだが、みんな出払っていてな...」
3人だけってのはありえないもんね!
うん、それなりに頑張ってみる!
そうと決まれば騎士団の人達と合流だ!
「あれ?騎士団の人達居ないじゃん」
ボクは転移魔法で指定された場所にワープして来たけど、騎士団はおろか、人っ子ひとりいない。
「おかしいな〜、転移先は間違ってないはずなんだけど...サーチ!」
探索魔法。
込める魔力の量で範囲が変わる、動く物の位置を特定する魔法です。
あ、200メートル前方の上空、空の中に大きな反応がある。
多分ドラゴンだ。
あれ?100メートル先に人が数人。
騎士団の人かな? こっちに向かってるみたいだ!
「あ、見えた。 騎士団さんですか!!」
ボクは聞こえるように大声で声をかける。
「なんでこんなところに子供が!」
「逃げろ〜!少年!ドラゴンが来るぞ!」
まさか、騎士団は全滅した感じ!?
このままじゃ!
あ! ドラゴンが姿を見せた!
「グオォォォォ!」
ヤバイ!ドラゴンがあの騎士団さんたちにブレス吐こうとしてる!
「ブレスです!避けてー!」
エンシェントドラゴンの激しい光線が騎士団さん達に降り注いだ。
爆風で飛ばされそうになったところを地面に剣を刺して耐える。
うわっめっちゃ辛い!
「グオォォォォ!」
まずい、今度はこっちにブレスが!
「マジックミラーシールド!」
光線とボクのシールドが激しくぶつかり合う。
ぐぅ、凄い威力だ! 防ぐのがやっと....
「テレポート!」
ボクは転移魔法で光線の届かない位置へとワープした。
さっきまでボクがいたところはひどい事になってる。
「グルル...」
「アイススピア!」
氷属性魔法
氷の槍を形成し、相手に放つ魔法。
めっちゃ魔力込めたから凄くでかいのをドラゴンめがけ飛ばす。
「グオォォォォ!」
パリーン!
尻尾で弾かれた!
それなら!
「フレイムサイクロン!」
火属性と風属性の合体魔法。
灼熱の炎を竜巻に乗せる魔法。
扱い難しいんだけどね。
「グオォォォォ!」
「嘘っ!?」
あんなにデカイのに凄いスピードで避けられた!
そのままボクに突っ込んでくる!ヤバイ。
「テレポート!」
転移魔法で即座に避ける。
うわぁ、間一髪だった...
まいったなぁ〜。
「大魔法は詠唱する時間ないし、かと言って無詠唱で放てる魔法じゃこのドラゴンにはあんまり効かなそう...」
どうしよう...
師匠、レナートの強さに感激して修行をつけてもらっている。
昨日は木登り修行と結界を切る修行をして、今日はひたすらレナートの攻撃を防御や回避する修行をした。
もうヘトヘトだ。
ただ、やっぱりレナートはすげぇ。
ハーフエルフって言う珍しい種族で、多分世界中探しても見つけられるかはわからねぇくらいに珍しい。
エルフの血が混ざってるから魔法も使える。
それにエルフと違って好奇心も旺盛だ。
そこは人間の血だな。
おまけに剣術もめちゃくちゃすげぇ。
普通エルフは弓以外は全然ダメっつうし。
そんでまだ10歳なんだから将来多分世界でも有数の冒険者になるな。
今日はそんなレナートに夜遅くまで修行つけてもらって、今帰り足なんだが、宿までもうちょいのところでレナートは寝ちまった。
んで、今俺はレナートをおぶって宿に向かっている。
幸い、同じ宿だからよかった。
「にしても、なんだかんだ言ってまだ10歳なんだなぁ。眠気に勝てず寝ちまうし」
それにすげぇ軽い。
10歳って言っても、人間での見た目は5〜7歳
くらいだからな。
ちょっと癖っ毛がある金髪で顔は多分将来イケメンになる顔してる。
戦闘時以外は本当にただの子供なんだが。
まぁ、とにかくもうすぐ宿だ。
俺もねみぃし明日も修行つけてもらうつもりだからさっさと帰ろう。
これからもよろしくな!レナート!
「あれ?ボクの荷物がない...」
ん〜宿に入った記憶がない。
あれ〜?よく見たら宿に置いてある家具も若干配置が違うような?
「お、おはようレナート!」
ギンさんが部屋に入ってきた。
いや、ギン兄ちゃんだね。
「おはよう〜。もしかしてボク、帰る途中で寝ちゃった?」
「あぁ、なんだかんだ言ってもやっぱりまだ子供なんだなぁ。レナートは」
「へへ、送ってくれてありがとう」
そっか〜やっぱり寝ちゃったんだ〜。
ギン兄ちゃん居てくれて良かった。
「にしてもレナートの部屋、なんか見えない壁みたいなので全然入れなかったんだよな〜。
仕方ないから俺の部屋に運んだんだわ」
あー盗難対策で結界貼ってあったんだった。
「盗難対策で結界魔法貼ってたんだ〜」
「そう言うことか!まぁ身体は大丈夫か?」
「平気だよ〜」
うん、ボクはいつも通りピンピンしてる!
それよりなんか外が騒がしいな。
何かあったのかな?
『緊急事態発生!Bランク以上の冒険者は至急ギルドに集合してください。繰り返します。
緊急事態発生!Bランク以上の冒険者ら至急ギルドに集合してください』
「なんだなんだ?緊急クエストか!?」
何か不測な事態でもあったのかな?
とにかく行かなくちゃ!Aランクだからね!
「行ってくるね」
「気をつけろよ!」
ボクはギン兄ちゃんに見送られ、ギルドまで急いだ。
ギルドへ着くと、職員たちが慌ただしく準備をしてる。
あ、ガイヤさんが居る。
ボクの冒険者試験をしてくれた人だ。
そしてその隣にはガイズさんも居る。
決闘した人です。
それにしても名前似てるな〜。
「たった3人か...」
え?ボク含めて3人しか居ないの?
「チッ」
ひぃ!ガイズさんと目があったら舌打ちされた!
絶対根に持ってるこの人!うぅ〜
「Bランク、並びにAランクの冒険者諸君。
よく来てくれた! ギルドマスターをやってるアークだ!」
あの人がギルドマスターさんなんだ。
初めて見た〜。
「心して聞いてほしい。この街より北西の方角にて、エンシェントドラゴンが出現した」
「なんだと!?」
「騎士団と連携を取り、討伐に向かってほしい」
ドラゴンって...
「冗談じゃねぇぞ!ドラゴンなんざ国の全兵力で討伐しなきゃならねぇ相手だぞ!たった3人の冒険者とこの街の騎士団だけで勝てるわけねぇだろうが!」
わぁそんなに強いのか〜
「そうだ!兄者の言う通りだ!」
あの2人兄弟だったんだ...
名前似てる訳だね!
「俺らは降りるからな!」
わぁ2人とも出て行っちゃった。
残ったのは僕だけ...わぁどうしよう...
「レナート君だね」
「は、はい」
ギルドマスターが困ったような顔でボクを見てる。
んーどの道ドラゴン倒さないとこの街も危ないしなぁ。
「君も去ってもいいんだぞ。お咎めはない」
いや、どの道討伐はしなくちゃならないから。
ダメなら転移魔法で逃げればいい。
「討伐に行きます」
「いや、しかし...」
「大丈夫です。無理ならボクは魔法が使えますので、転移魔法で逃げます」
しばらくの間沈黙が流れる。
少し考えてるみたい。
「わかった、無理はするなよ。
本当ならB、Aランクの冒険者はもっといるんだが、みんな出払っていてな...」
3人だけってのはありえないもんね!
うん、それなりに頑張ってみる!
そうと決まれば騎士団の人達と合流だ!
「あれ?騎士団の人達居ないじゃん」
ボクは転移魔法で指定された場所にワープして来たけど、騎士団はおろか、人っ子ひとりいない。
「おかしいな〜、転移先は間違ってないはずなんだけど...サーチ!」
探索魔法。
込める魔力の量で範囲が変わる、動く物の位置を特定する魔法です。
あ、200メートル前方の上空、空の中に大きな反応がある。
多分ドラゴンだ。
あれ?100メートル先に人が数人。
騎士団の人かな? こっちに向かってるみたいだ!
「あ、見えた。 騎士団さんですか!!」
ボクは聞こえるように大声で声をかける。
「なんでこんなところに子供が!」
「逃げろ〜!少年!ドラゴンが来るぞ!」
まさか、騎士団は全滅した感じ!?
このままじゃ!
あ! ドラゴンが姿を見せた!
「グオォォォォ!」
ヤバイ!ドラゴンがあの騎士団さんたちにブレス吐こうとしてる!
「ブレスです!避けてー!」
エンシェントドラゴンの激しい光線が騎士団さん達に降り注いだ。
爆風で飛ばされそうになったところを地面に剣を刺して耐える。
うわっめっちゃ辛い!
「グオォォォォ!」
まずい、今度はこっちにブレスが!
「マジックミラーシールド!」
光線とボクのシールドが激しくぶつかり合う。
ぐぅ、凄い威力だ! 防ぐのがやっと....
「テレポート!」
ボクは転移魔法で光線の届かない位置へとワープした。
さっきまでボクがいたところはひどい事になってる。
「グルル...」
「アイススピア!」
氷属性魔法
氷の槍を形成し、相手に放つ魔法。
めっちゃ魔力込めたから凄くでかいのをドラゴンめがけ飛ばす。
「グオォォォォ!」
パリーン!
尻尾で弾かれた!
それなら!
「フレイムサイクロン!」
火属性と風属性の合体魔法。
灼熱の炎を竜巻に乗せる魔法。
扱い難しいんだけどね。
「グオォォォォ!」
「嘘っ!?」
あんなにデカイのに凄いスピードで避けられた!
そのままボクに突っ込んでくる!ヤバイ。
「テレポート!」
転移魔法で即座に避ける。
うわぁ、間一髪だった...
まいったなぁ〜。
「大魔法は詠唱する時間ないし、かと言って無詠唱で放てる魔法じゃこのドラゴンにはあんまり効かなそう...」
どうしよう...
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