太陽の為に生きる月
Newborn moon 〜17〜
僕の部屋に着いて、和希くんを座らせてから正面に座る。
和希くんは僕をじっと見て口を開いた。
「…怜と話したいの?」
「…うん、そりゃそうだよ。
あの時僕が守れなかったお兄ちゃんと話せるんだ、伝えたいことが沢山あるんだ。」
「…わかった、やってみる。」
和希くんはそう言うと目を閉じた。
お兄ちゃんと話しているのか、呼び起こしているのか…何をしているのかは分からないけど、少し長い時間が過ぎた。
僕はひたすらに待った、お兄ちゃんと話せることを願って。
ややあって、和希くんが目を開いた。
「話してくれるって、じゃあ怜に代わるね。」
そう言うと和希くんは目を閉じて突然倒れた。
慌てて僕が抱きとめると、和希くんが目を開いた。
暫くぼーっとしていたが、落ち着いたのか僕をじっと見据えて口を開いた。
「…悠隼か?」
「…お兄ちゃん?本当に、お兄ちゃんなの…?」
声の高さは和希くんと同じだけど、この口調…本当に…
僕の問いかけに頷いて微笑むとこう答えた。
「…そうだ、久しぶりだな。」
「っ…お兄ちゃん…」
それだけで泣きそうになる僕を見てお兄ちゃんは苦笑して僕の髪を撫でた。
「…相変わらず泣き虫だな、俺が死ぬ前と何も変わらない。」
「だっ、て…」
苦笑したまま僕が落ち着くまで撫でて抱きしめてくれた。
この体温、手の優しさ…紛れもなくお兄ちゃんだ…。
やっと落ち着いた僕を見て、お兄ちゃんが僕に問いかけた。
「…それで、伝えたいこととはなんだ?」
そう問われて僕は少し俯きながらぽつぽつと言い始めた。
和希くんは僕をじっと見て口を開いた。
「…怜と話したいの?」
「…うん、そりゃそうだよ。
あの時僕が守れなかったお兄ちゃんと話せるんだ、伝えたいことが沢山あるんだ。」
「…わかった、やってみる。」
和希くんはそう言うと目を閉じた。
お兄ちゃんと話しているのか、呼び起こしているのか…何をしているのかは分からないけど、少し長い時間が過ぎた。
僕はひたすらに待った、お兄ちゃんと話せることを願って。
ややあって、和希くんが目を開いた。
「話してくれるって、じゃあ怜に代わるね。」
そう言うと和希くんは目を閉じて突然倒れた。
慌てて僕が抱きとめると、和希くんが目を開いた。
暫くぼーっとしていたが、落ち着いたのか僕をじっと見据えて口を開いた。
「…悠隼か?」
「…お兄ちゃん?本当に、お兄ちゃんなの…?」
声の高さは和希くんと同じだけど、この口調…本当に…
僕の問いかけに頷いて微笑むとこう答えた。
「…そうだ、久しぶりだな。」
「っ…お兄ちゃん…」
それだけで泣きそうになる僕を見てお兄ちゃんは苦笑して僕の髪を撫でた。
「…相変わらず泣き虫だな、俺が死ぬ前と何も変わらない。」
「だっ、て…」
苦笑したまま僕が落ち着くまで撫でて抱きしめてくれた。
この体温、手の優しさ…紛れもなくお兄ちゃんだ…。
やっと落ち着いた僕を見て、お兄ちゃんが僕に問いかけた。
「…それで、伝えたいこととはなんだ?」
そう問われて僕は少し俯きながらぽつぽつと言い始めた。
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