太陽の為に生きる月

嘉禄(かろく)

Newborn moon〜8〜

僕とひーちゃんがご飯を取って戻ってから各々食べ始めると、みっちゃんが余程気になるのかさっき僕たちが話していたことの内容を聞いてきた。


「ねえ、さっき真剣に何話してたの?
俺にも聞かせてよ、というか混ぜて?」
「別に仲間はずれにはしてないよ、でもここだとちょっと話すには賑やか過ぎるから部屋に戻ったら話すよ。」
「ちぇー、わかったよ。」


みっちゃんが唇を尖らすも取り敢えず引き下がってくれたので僕は食事を再開した。
すると、少ししてひーちゃんが思い出したように口を開いた。


「…あ、そういえば明日遥人と理貴が来るって連絡があったぞ。」
「え、明日?それいつ連絡あったの?」
「確か和希と出かけてる時に送られてきたから昼間かな。
悪いな、伝え忘れてて。」
「別にいいけど…和希くん、明日知らないお兄ちゃんたち来るけど大丈夫?」
「…知らないお兄ちゃん?
うん、大丈夫。」


僕の問いかけに和希くんは少し首を傾げたがすぐに頷いた。
今のところ人を怖がる素ぶりはないし、遥ちゃんと理貴は怖い人じゃないし大丈夫だろう。
…一人はちょっと変なところあるけど。
まあそれはともかく、大丈夫だということで僕が安心しかけた時僕の頭をふと疑問がよぎった。


「…でもひーちゃん、和希くんのこと二人に伝えてあるの?」
「ああ、さらっとな。
興味が湧いたみたいでどんな性格だとか色々聞かれたから全部教えてやった。今のところ起こってる不思議なこともな。」


…うわ、遥ちゃん食いつきそうな話題提供しちゃったじゃんひーちゃん…。
まあいっか、取り敢えず僕とかみっちゃんひーちゃんがいればなんとかなるだろう。

その後は普通の会話をしながら食べ終えて部屋に戻った。

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