転生先が終わってた

3

何も声を出せない、それに恐怖で足が震えてる

「貴様、何者だ」

そう目の前に居る漆黒の竜に問われるが答えられない、と言うよりは口が開けない、恐怖で体が動かない

「どうした……ん?そう言うことか」

俺の状態を見て分かったのか漆黒の竜はさっきまで出ていた気を消してくれた

「はぁはぁ……助かった」

「此方こそ気を消さずに話しかけて申し訳ない、通常の人にあれは耐えれないのだったな。話せるようになったのなら改めて聞こう、貴様は何者だ」

「悠斗、ただの転生者だ」

「ユウトか、それに転生者だと?」

「前の世界との姿が変わってるしな」

「ほぅ、そうか。だから私の前に現れたのか」

「そうだ、ところであんた名前は?」

「五大神竜の一人、黒神竜ヨルムンガンド」

「五大神竜……なにそれ?」

「そう言えばユウトは転生者だったな、そこら辺を説明するか」

「あ、どうも」

「五大神竜とは火、水、木、光、闇の属性の頂点に立つ竜のことを指す、そして我々五大竜の上に聖と悪を司る二天神竜がいる、その二天神竜はそうそう姿を現さんから会えたら幸運だ。ところでユウトはこの後はどうするつもりだ?」

「ここどこか分からないしどうしようない」

「……そうだったな、ユウトは最高神から何か力は貰ってないか?」

「貰ってない」

「貰ってないだと…よく私の気を耐えたな」

「死にそうだったけどね」

「それはすまなかった、さてこの世界では力が無いと不便だからな。私の加護を与えよう」

「どうも…で加護って何?力って何?」

「魔力は分かるか?」

「ま、まぁなんとなくなら」

「私の言う力は魔力を指す、この世界では魔力が多ければ多いほど強いとされている、かといって魔力がない者が弱いというわけでもない、そう言う奴らは小さい頃から魔力が少ないなりに鍛えているからな」

「ほぇー」

「それに先程魔力が多ければ多いほど強いと言ったがそれはしっかり鍛えている者だけだ」

「誰でも強いって訳じゃ無いのか」

「そうだ、さてステータスを開いて私の加護を見るといい」

「ステータス?」

「人間の場合はステータスと言えば見れるはずだ」

「そんなラノベみたいな事有るわけ無いだろ…ステータス」

冗談半分でステータスと呟いたら目の前に文字が書かれた真っ白なウィンドウが現れた

「・・・」

「どうした?見れないか?」

「…いや、見れる」


-ステータス-
名前 ユウト 
性別 男
種族 人間
スキル 闇魔法EX、空間魔法I、言語翻訳(次回から省きます)
加護 黒神竜の加護
称号 黒神竜の親友 転生者

……簡潔、見やすいしいいねって黒神竜の親友なのか、こいつ友達居ねぇだろ
そんなことより気になるのが闇魔法EXだ

「ヨルムンガンド、闇魔法EXってどういうことだ?」

「ヨルムンガンドじゃ長いだろう、ヨルで良い。闇魔法EXのことか?まず魔法のことから説明しようか」

 
_______


ヨルから説明を受けた
魔法とは火、水、木(風)、光、闇の五つの魔法で基本的に成り立っている、魔法は全部で九つあり先程の五つの魔法と時空魔法、空間魔法この二つは使い手がほとんど居ない、次に聖魔法と暗黒魔法、まずは聖魔法…勇者、聖騎士、聖女と言う称号を持つ者が使える、暗黒魔法は魔王と言う称号を持つ者や上級悪魔(の中のかなり上の者)しか使えないらしい
魔法に付いてるIなどはレベルを表すらしい
I=初級、II=中級、III=上級、IV=超級、V=絶級、VI=超絶級、VII=破滅級、VIII=究極級、EX=極限級
このようになってるけど人間はVが最高レベルらしい、なんでこんな情報知ってるかは聞かない
で、俺は極限級のレベルらしいけど今だと上手く使えずに暴走して自滅するらしい

「え、じゃあ俺死ぬの?」

「特訓すれば扱えるようになる」

「本当?」

「本当だ、だからちょっと知り合いを呼んだ」

すると突如空間に大きな亀裂が入りそこから1体の灰色の竜が出てきた

「こいつは空間竜カオスドラゴンだ」

「空間竜?」

「実質引き篭もってるだけだから説明省いただけだ」

「誰が引き篭もりよ!」

「事実を言ってるだろう?」

「くぅ、確かにそうだけども!」

「なんか思ってたのと違う」

「そうだろう?」

「何よ!」

「クゥ、取りあえず落ち着け」

「落ち着いてるわよ!ところでヨル、その子が?」

「そうだ、クゥの力で練習空間を作って欲しい」

「そんなこと?任せなさい」

「え、何、何するの?」

「魔法を練習出来るところを作るだけだ」

「そんなこと出来るの?」

「私は出来ないがクゥなら出来る」

「へぇーすげぇ」

「もっと褒めなさい!」

「あれ、この子面倒くさいタイプ……」

「ようやく気づいたか」

「うん」

「でも言うなよ?」

「分かってる」

「何してるのよー?もう作ったわよー」

褒めたらすぐに作業に取りかかっていたクゥことカオスドラゴンはそう言って空間から出てきた、人型で
見た目は灰色の髪の毛に白いワンピースみたいなのを着ていて胸は…少しあるそして灰色の羽が生えてる、小さいがあと尻尾も

「誰?」

俺のその回答にヨルは笑いクゥは怒っている

「なによ!私が分からないの?」

「ユウト、目の前に居るのがクゥだ」

「えぇ………」

「なによ、その反応」

「あれ?カオスドラゴンが人型になれるならヨルもなれるの?」

「私のことはクゥで良いわよ」

「私か?私もなれるぞ」

そう言ってヨルの大きな体が光がだんだんと小さくなり人の形になる。見た目は小学生くらいで黒い髪の毛に日焼けをしたような褐色肌に黒いゴズロリドレスを着ている、あと黒い羽と尻尾も生えてる。胸は…少しある

「どうだ?」

「女だったのね」

そう言った途端吹き飛ばされた

「死ぬわ!」

「死んでいないだろう?」

「あれ?本当だ」

「私の加護のおかけだろう」

「マジかよ」

「茶番は終わった?」

「終わったぞ」

「茶番だったのか……」

「ユウト、だったしら?さっさとこの空間に入りなさい!」

クゥが空間に亀裂を作る

「分かった、ありがとうなクゥ」

「れ、礼なんて要らないわよ!それよりさっさと入りなさい!」

そう言ってクゥに蹴飛ばされ空間に入れられる

「いたた…どこだよ、ここ……あぁ、クゥが作ってくれた空間か」

「そうよ!」

「うわってクゥか」

真後ろから声を掛けられる、後ろにいたのは本気で焦ったぞ……

「私も居るぞ」

ヨルも姿を現す

「今日からユウトを私とクゥで鍛える」

「この空間だとお腹も空かないし死んでも復活するから大丈夫よ!」

「私とクゥで教えて魔法を使えるようにせねばユウトが自滅するからな」

「よろしくお願いします」

俺はそう言うしか無かった

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