酒と煙草

ノベルバユーザー221010

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僕は愛想よくその名刺を受け取りながら、いつも通りビールを注文した。

店長は、スッとカウンターに入り、とても丁寧にビールを注いだ。その女性らしい手つきと大きめの目が真剣な眼差しでサーバーとグラスに集中している姿をみて、頭の中に「真面目な飲み屋」とメモをした。

店長が丁寧に注いだビールは、紙のコースターと共に僕の前にそっと置かれた。
そして、「今日は特別に暑いですね」と穏やかな笑顔と共によく冷えたお手拭きも添えられた。

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