酒と煙草

ノベルバユーザー221010

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ご近所と言える範囲のBARを網羅した頃、僕は会社に置きっ放しになっていたフリーペーパーの片隅に載った記事を見つけた。

僕のマンションから歩いて行けなくはない距離にある、半地下のBAR。

その店は、女性店主で女性向きと思われるオシャレなカクテルと、落ちついた店内の写真と共に掲載されていた。

店主はもちろん美人。でも、最近の写真の加工技術は侮れない。
値段は、その地域にしては強気な値段設定だ。




しかし僕は、梅雨の終わりで夏の始まり、久しぶりの晴れた夕暮れに少しの期待と、それよりちょっと多めの下心でその店に行ってみようと思った。

ハズレでも、ビール1杯飲んで帰ればいいのだ。


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