俺の守護霊は俺だった……。

にゃしゃ

俺の守護霊は俺だった…。

「待て待てまてまてまて…」

朝、顔を洗う為に鏡を見た時の僕のセリフだ。
背後に薄ら人影がある。

「なんで守護霊がいんの…?」

いや、待て。考えろ俺。
とりあえず、守護霊がいることは妥協するとしよう。
ありえないけど、受け入れたこととしよう。

1番受け入れ難い部分は……


「俺の守護霊が俺なんだけど!?!?」


姿形、そっくりそのまま俺だ。

え!?

守護霊が自分とかありえるの!?

 霊関係詳しいわけじゃないけど、テレビでよく見る情報だと、自分のおばあちゃんとかなんじゃないの!?
それなら分かるよ!?
怖いけど、まだ許せるよ!?
それかせめて、知らないおっちゃんとかねぇちゃんとかじゃね!?
何故に俺の守護霊が俺なんだ…。

ぇえええええ!!!
え!?怖い怖い怖い…。

しかもな、俺の守護霊くん首折れちゃってるんだわ…。
折れたまま普通に突っ立てるんだわ。
首の骨飛び出ちゃってるよ??開放骨折しちゃってますよ?
何?俺この死に方で死ぬの?
めっちゃ嫌なんだけど???
怖すぎるし、これ絶対痛いよね??
背後にいるから勝手に守護霊にしちゃってるけど死ぬこと伝えに来ただけ??

と、まぁビビってても拉致があかない。少し霊に話しかけてみよ…。

「あの…どうかされました?」

いやいやまてまて俺。
霊は俺だぞ??
俺が俺に敬語っておかしくね?
いや、でも霊様だ。ご機嫌をそこなって変な呪いかけられても嫌だし、怖いし、リスクを犯す必要も無いだろ……な……。
俺が俺にビビるとかダッセェけど……。

そうこう考えているうちに15秒くらいたっただろうか……霊は動きもしないし、唇すら動かさない。
この時の15秒はとても長く感じられた。
俺のこんな気も知らずに霊は真顔でずっと正面を見つめるばかりである。

「ふぅ…」

で、これからどうすればいいの!?
てか、これ人に話す?頭がおかしいやつって思われそうだし、言ったら言ったで呪われるとか無いかな?
霊くん何とか言ってくれよぉ…。

なんて思いながら、朝の支度(したく)を済ませ外へ出た。霊は俺が動けば後から歩いてついてくる。

霊に構っていたせい(自分の支度の遅さ)で、俺は時間ぎりぎりだった。

「うおおおおお!!後10分で学校が始まるうううう!!」

そう俺は高校2年生なのだ。
学校と家の距離はそう遠くない。
歩いて10分だ。
いつも遅れそうな時は走ってる。

数メートル先の横断信号が赤だ。
すると緑になった。
俺はそのまま突っ走って渡ろうとした。
突然、

【おい】

真後ろから声が聞こえた。
思わず止まって後ろを向く。
まるで俺の声のようだったからだ。

ヴァァァンンン

すると、
強風とともに120キロ出してんじゃないかぐらいの猛スピードの車が前を走っていく音が聞こえた。
信号無視の車が突っ込んできていたのだ。
髪が風に吸い込まれて行くようにたなびいている。


は? 危なかったよな俺。


霊を見ると首は元通りになっていた。
もちろん俺の後ろには霊しかいないし、声も俺のようだった。
声を出したのはきっと……こいつだ。

「もしかしてこいつは……」

俺の命を……助けてくれたのか?

多分、こいつの声で立ち止まらなかったら俺は霊のように首が折れて死んでいたんだろう……。

こいつは……この霊は……本当に守護霊だったんだ!!!!

「ありがとう。」

礼を言う。
霊は最初のようにピクリとも動かない。
でもいいさ。俺を助けてくれたんだ。
最高の相棒じゃないか。

信号が赤になった。
「今日は遅刻だなぁ……」
まぁ命が助かったんだし良しとしよう。
1分後、また青になる。

横断歩道を渡し始めると左からの右折車が待機している。

「ふぅ、そんな急ぐなって。」

遅刻だと分かったら俺は走ることなんてしない。

右折車は急いでるのかもう曲がって来てる。


と、突然俺の左側から強い圧が掛かってきた。
グァッッ…
耐えられないッッ押し倒され……
と思った時にはもう横断歩道の線上に俺は突っ伏していた。
頭がひんやりする。

血か?

腕や足も気絶しそうなくらい痛い。

骨折してる?

何で?

例えるとしたら車と衝突した後のようだ。
でも俺は車になんて当たってないし……


バッ

と後ろを見る。

あの時右折していた車が右後ろに止まっていた。俺が倒れたからなのかドライバーが降りてきてる。

その車の後ろには……

ぁあ……

俺の後ろには……守護霊が突っ伏していた。俺と同じように。
車と守護霊は衝突したようだ……。

あぁ……。
俺の後ろには…、俺がいたんだ……。
そっか……。


「俺の守護霊は俺だった…。」


そう言って俺は目を閉じた。

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コメント

  • にゃしゃ

    ご指摘ご感想ありがとうございます!!!

    1
  • 彦星

    面白かったです

    1
  • 結月  五紀

    見所を考えた方が
    いい話作れますよ

    1
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