少女と蛇神様

黒猫

首の手の跡

「じーーーーー…」ちもはすぅの首を朝からずっと見つめていた。
「ど…どうしたんだよちも…」すぅはちもの視線に耐えかねてちもに聞いた。
「すぅ…隠さないね」ちもは椅子から立ち上がりすぅに近ずいた。
「?なんの事だよ」すぅがそう言うと、ちもはため息をつきすぅの首に手を当て力を少し入れた。
「ーーーーー手の跡」ボソッとちもが言うとすぅは少し笑うとちもの首に手を当て力を少し入れた。
「ちもは俺にどうして欲しい?」すぅが少し力を強めた。
しかし、ちもはすぅのてからするりと逃れると少し歩いていき振り向きざまに「ずーーーーっと…そばにいて欲しいなあ」と言った。
「ーーーー!!かっわいいなあ…俺の嫁…」すぅが小声でいって悶えていると、ちもはすぅにファサッと布をかけた。
「?どうした?ちも?」すぅが顔を上げるとちもはキスをした。
「それで隠すなりなんなりしてよみんなからの視線が痛いの」ちもがすぅにかけたのは包帯だった。
「薬品の匂いがするな」
「うん」
「ちもの匂いもするな」
「そうだね」
「わかった隠すよ」
「よろしい」そう言うとちもはふふっと笑った。
「ねえ…すぅ?私ね親とか地位とか関係なくすぅが大好き!!だから…」ちもは手を広げて言った。
「絶対にこの手を離さないでね!!」満面の笑みで子供のように無邪気にいつか自分からこの手を離してしまうといつかすぅより先に行ってしまうと知っていながら少女はそれでも笑った。

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