許されることはない

白鹿

担任はいい人

「席に着いてください。」


急に声がしてびっくりした。

どうやら先生が来たようだ。

20代後半ぐらいに見える。


柔らかい笑顔をしている、優しそうな先生だ。



それより席に座らなければ。



後ろを振り向けば、みんなもう席に座っている。

俺だけ置いていくなんてひどいじゃないか。


「水城くんも席に座ってくれるかな。」


先生が少し困ったように笑った。


『はぃ』


あぁ、怒られてしまったではないか。



どうやら、俺の席は真ん中の列の一番後ろみたいだ。

前は憲史の席で

秋の席は廊下側の一番前。

遠いな。

自分の席に座ると先生が話し始めた。


「全員揃っていますね。」


教室内を見回すと、少し緊張しているのか息を吐いた。


「私は清水俊といいます。Cクラスの担任です。一年間よろしくお願いします。」


しっかりしていて、良い先生のようだ。


「これから廊下に並んでもらって体育館まで行きます。」


じっと先生を見ていたら、こっちを見て笑いかけてくれた。


「帰って来てから自己紹介と委員会を決めてもらいます。」


「初日から大変ですが、頑張ってくださいね。」


そう言ってから、先生がこっちを向いて、


「清水くんは挨拶頑張ってくださいね。」


そうなのだ。

入試テストで一番得点が高い人が挨拶をしなければいけない。

そして、一位の人は色々と免除されるのだ。

うちはお金持ちではないためこんな金持ち学校には入れない。

そのため、猛勉強をしてこの学校に入ったのだ。

まぁ、それは良いのだが、

挨拶かぁ


緊張するぅぅぅ


だがそうゆうのはバレては恥ずかしい。

カッコをつけたいのだ。


『はい、もちろんです。』


ここは爽やか風に笑いながら答えてやった。


そして、内心バックバクに緊張しながら体育館までの道のりを歩いて行った。




そんな様子を清水先生は楽しそうに見ていたという

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