クラス転移したからクラスの奴に復讐します

Wrath

アスト、迷宮へ

しばらく待つと、眠気まなこをゴシゴシと擦りながら階段を降りている青髪で耳の先端が尖っている所謂ハーフエルフの女性がこちらにきた。

「君か、わたし眠りを邪魔したのは」
「冒険者は朝が早い。常識だろ。それでお前がギルドマスターか?」
「ええそうよ。私は冒険者ギルドカルッカ担当のアリス。よろしく」
「ああ。よろしく頼む」
「にしても、こんなに早く来る人は早々いないのよ。それに、SSSともなればだいたいが国お抱えの冒険者じゃない」
「まぁそうだな。俺はグラント王国と関わりが深い冒険者だからな」
「なんでそんな君がここに来るの?」
「……ここの迷宮には興味があったんだ。時間がないから早く依頼を見繕ってくれ」

俺は正当な言い訳を言ってその場を凌ごうとした。正直に勇者殺しにきましたーなんて言ったら何されるか分かんないしな。

「ふーん。まぁいいやじゃあこれを受けるといいわよ」

彼女はそう言いながら一枚の紙切れを俺に渡した。

「これは?」
「迷宮77層に君臨するアジ・ダハーカからドロップする素材を納品して欲しいの。素材の納品額は状態によって変わるけど最低でも1億tossを出すわ。素材だったらなんでもよし。鱗でも牙でも爪でもなんでもいいわよ」
「ほー、分かった。この依頼を受けよう」
「わかった。じゃあ手続きはこっちでしとくわ。気をつけてね」
「ああ。じゃあ行ってくる」

俺たちは依頼を受けた後、迷宮に急いで向かった。すでに日は出ていて、魔物たちが目覚めるのも時間の問題だった

俺は迷宮についてからすごくずるいチートなことをする。

真実化トュルース発動。俺が倒した迷宮の魔物は落ち素材ドロップアイテムの全種を倍で落とす」

まぁつまりあれだな。例えばドラゴンを倒してドロップアイテムで爪を1つだけ得るところをそいつが落とす全種、爪や牙や鱗なんかを倍にして必ず落ちるというもうチートを通り越したものなったというわけだ。

それを使った後は、一層から本気で攻略していき1時間ちょっとで77層に着いた。この迷宮は全部で百層あるからだいぶん深くきたことになる。ここまでにクズの反応がなかったことから多分宿で寝ているんだろう。ある#魔道具__マジックアイテム__#を使えば迷宮の出入り口から攻略した階層までを自由に行き来することができるというものがあるからな。

クズどもがここに来るまで暇だしアジ・ダハーカで暇つぶしでもしとくか。

そして俺は、目の前にある重そうな扉を開け放った。

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