クラス転移したからクラスの奴に復讐します

Wrath

侵入

俺は王宮を出たあと一直線にある屋敷に向かっていたが、ここでふと思いとどまった。

アイツを殺すのは流石にヤバいか。一応侯爵だし。国王に言えばもみ消してくれそうだがあまり迷惑はかけれないからなぁ。どうしたものか。今更諦めることは毛頭ないにしろどうやって苦しめてやろうか。

俺はそんな考えが思い浮かび一度宿の部屋に転移した。

「さて、どうやって苦しめようか」

俺は様々な案使えるかどうかを自問自答していった。

猛毒魔法は……耐性があったら3日はどうてことないが無かったら即に死んでしまうから却下。麻痺毒魔法は……一応使えそうだな。催眠魔法も使えそうだ。あとは……あ、これあったらなんでもよくね?じゃあこれ使っていこう。

そんなことを続けているとついつい楽しくなってしまい、色々な対策方法や拷問方法を思い浮かべていった。

「行くなら夜の方がいいか」

ということで俺は夜まで武器や服の手入れをした。
そして運命の時。今俺は宿の屋根の上に立っている。
下には夜店が立ち並んでいて酒場では賑やかな声が響いていた。

「さて、行くとするか」

そして俺はピッグ侯爵が住んでいる家へと屋根を伝いながら走って行くのであった。

「以外と大きいんだな」

しばらく走っているとピッグ侯爵の家へと到着した。ピッグ侯爵の家は流石侯爵といった感じに大きく立派だった。
俺は裏へと周り探知を使いながら人気がない3階の窓から侵入した。多分3階だからといって戸締りなんかはしてなかったのだろう。

入った部屋はトイレのようで以外と清潔に使われていた。

「こういうところは豚のくせに潔白なんだなぁ」

俺はそう愚痴りながら探知を使いピッグ侯爵がいそうなところへと足を運んだ。

来たのは、この家で一番広い部屋だ。反応も一つしかないから多分ここだと思う。

俺は自分に消臭結界と無音結界と気配遮断を使って部屋に潜り込みベットに目を向けた。

「ブゥ~、ブゥ~、ブゥッブゥッブゥ。ミリーナは私のものだブゥ~」

俺は今にでも殺してしまいそうな衝動を押し殺してピッグ侯爵と周りの空間に魔法をかけた。

「空間遮断」

まずは、周りに感知されないために空間を切り離し音もなにも外に聞こえ無いようにした。まぁこれにも欠点があって外からの音も遮断されるから人が来た時にバレてしまう。

そして俺は今回の切り札とも言えるものを使った。

肉体模倣ボディコピー

闇魔法・肉体模倣ボディコピー
この魔法は無機物有機物問わず相手の肉体をコピーするものだ。
無機物だと半永続的にコピーされて有機物だと最高で1日コピーできる。

今回は道端に落ちてあった石を使ってこの魔法を使った。

その結果、石がみるみると侯爵になっていき、最終的には侯爵と遜色ない肉体となっていた。
だが、これだけでは騙しきれない。
だから俺はここで固有能力を使う。

「概念操作発動・対象:ピッグ侯爵のコピー・操作:生きてる人間と遜色ない言動ができること」

俺がそう言うと、ピッグ侯爵のコピー人形に赤白いエフェクトが出てきて、それが弾けると、コピー人形はまるで生きてるかのように立ち上がった。

「マスター、私はどうすればいいですか」

喋り方はちょっと分からないが声は似ている。てか昼に聞いた通りの声だ。

「こいつの代わりにここで暮らしてくれ。あ、こいつの記憶はどうなんだ?」
「肉体模倣の時に記憶も一緒に流れ込んで来たので問題はないです。喋り方も今はマスターの前なのでこうしてますが普通のピッグ侯爵の喋り方もできます」
「分かった。じゃあ、あとは頼んだ」
「お任せください」

俺は言葉を少し交わしたあとピッグに触れて森の中の更に奥地にある洞窟に転移した。

「さて、ここら辺でいいか。探知、消臭結界、迷彩結界、空間遮断、アースウオール」

俺はここに誰かいないか確認したあとさっき使ったスキルと結界を張ったあとここに出入りができないように奥と手前に土の壁を魔法で作った。

「さて、楽しい楽しい拷問の時間だぜ」

俺は不敵な笑みを浮かべてブッタを起こしにかかるのであった。

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