012 最大級の打撃

Sky：おはよう
　ＴＦＬＯにログインし、俺は挨拶をした。
Jill：おはよースカイCathedra：こんばんは、スカイさんSelfish：おい、スカイ。お前こんな時にログインしている場合かよ
　みんなから挨拶が返ってくるがセルフィッシュさんだけ俺を非難する。
Cathedra：え？　スカイさんに何かあったんですか？Selfish：なんでもない。ただスカイは今、大事な時期だって事だJill：中間テストがあるんだよね？Cathedra：中間テスト？　スカイさんは学生なんですか？Selfish：ジル…お前……Jill：あ、そうか。キャシーはスカイが高校生って知らないんだったっけ？Cathedra：なるほど、スカイさんもジルと同じ高校生なんですねSelfish：ジル！　やめろ！　それ以上お前は口を開くな！
　確かにこのままジルが突っ走ったら、多分次の一言は俺とジルが同級生クラスメイトだとかそんなことを口走っていただろう。
Jill：えー、いいやん。うちらだけスカイのこと知っててキャシーだけ知らないの不公平やんCathedra：私は別に構いませんよ？　もともとこのギルドの方針としては「リアルは詮索しない」ですから。そんなこと私は気にしませんよ？Selfish：すまないな、カテドラ
　よかった。カテドラさんが理解のある大人で。
Jill：じゃあ獄行こう、獄。折角みんな揃ったんやしSelfish：お前は何を聞いていた？　スカイは大事な時期だって言っただろう？　中間テストなんだって。そうだ、ジル！　お前も高校生だろう？　スカイと同じく中間テストがあるんじゃないのか？Jill：え～、それを言うならセルフィーだって……Selfish：わー！　わー！　わー！　やめろ！　ジル！それ以上はやめろ！　カテドラ！　何でもないからな。ジルが何を言っても気にするんじゃないぞ！Cathedra：だから私はリアルで誰がなにであったとしても気にすることはありませんよ？
　これは…気づかれた？　長田セルフィッシュさんも高校生だってカテドラさんに気づかれたんじゃないだろうか？
Selfish：わかったらスカイとジルはログアウトをして勉強をしろ。赤点を取るようなことになったら、お前らだけの問題じゃなく俺たちの沽券に関わることなんだからな？Sky：え？　ちょっとセルフィッシュさん！？
　「俺たちの」って…
Cathedra：え？　セルフィッシュさんも二人と何か関わりがあるって事なんですか？Selfish：あああああ！！！！！　違う！　俺はこいつらと何の関わりもない！　そうだ、ギルドとしての体面だ！　このギルドに赤点を取るようなバカが二人もいたら問題だろう？　そんなのギルドの汚点でしかないCathedra：だから私は気にしませんって。私はただこの世界で皆さんと楽しくゲームができさえすれば、それだけで満足なのですから
　最後に核爆弾メガトン級の自爆を果たした長田セルフィッシュさん。　カテドラさんが理解のある大人で本当に良かった。　……んだよね？