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ハルバード使いは異世界を謳歌するそうですよ

超究極キグルミ

23 貴族化

「…と言うわけで、ゴエモンはこちらにいるアリスという機械兵器で怪盗ではありませんでした」

 ジャンヌダルクさんに今回の出来事を事細かく説明する。

「そうでしたか…ところでアリスさんは何でコウヨウさんと行動を共にしているんですか?」
「コウヨウ君は私のマスターだから。だよねマスター?」
「とまぁざっくり言うとこういうことです」
「ふふ、コウヨウさんその内ハーレム状態になるんじゃないですか?」
「出来ればそんな状態にはなりたくないですね…」

 ハーレムとか、複数の女性を愛していける自信がない。まぁそれはさておき。さっきからジャンヌダルクさんの視線がちょくちょくムラサキさんに向いている。

「ムラサキ、ちょっとこっちに」
「…あ、私ですか」
「そう、あなたです」

 ムラサキさんがジャンヌダルクさんの近くに行くと耳打ちをされている。何の話か気になるが盗聴しないようにしよう。(実は魔法を使えば簡単に出来る)

「陛下、それは…その…」

 耳打ちが終わると顔を真っ赤にしてムラサキさんが抗議をしている。怒ってはないようだ。

「マスター」
「どうした?」
「ジャンヌダルクっていう人、結構いい人だね。優しいし」
「まぁいつもよりかはましだな。ジャンヌダルクさん、見た目は優しそうだけど普通に大臣を邪魔者扱いする人だからな?」
「…前言撤回。人って何考えてるかわからないよね」
「同意」
「コウヨウさん、そろそろ本題に入っても?」
「あ、すいません」

 気付けばジャンヌダルクさんとムラサキさんの話し合いは終わったようだ。

「単刀直入に言いますね。コウヨウさん。貴殿に貴族階級を贈呈します」
「…貴族?」
「ええ。実はコウヨウさんにゴエモン探しを依頼したのはコウヨウさんに貴族になってもらうための時間稼ぎだったんです」
「…それはつまり利用されたと?」
「はい。で、貴族に貰いたい理由がありまして」
「マスターが貴族になれば基本的にパルテナ王国にとどまることになる。それは国を守る上で、更に言えば戦争になったときに大幅な戦力増加になる。また、その強さと行動力があれば他の国との公益も盛んになる。ざっとこんなところ?」
「さすがですね。その通りです」
「一つに質問が。それはジャンヌダルク陛下個人、または国のみの利益です。では僕の利益は何でしょう?」

 ジャンヌダルクさんが得するなら別に構わない。ただし、利益の無いことはしたくない。

「貴族になった利益なんて…そんなの数え切れないほどありますよコウヨウさん?」
「そうなんですか?貴族とかはあまり縁がなかったので」
「え、マスターって貴族生まれじゃないの?」

 助け船を出すムラサキさんと、なぜか俺が貴族じゃないことに今更驚くアリス。

「アリス。今まで僕のことどう思ってたの?」
「貴族の割には着ている服が地味で優しくて、なのに物凄い強い人だと思ってた。まぁ貴族だったら多分ムラちゃんもマスターに惚れないよね」
「あ、アリスさん!」
「二人ともひとまず静かに」
「すいません…」
「はーい。んで、どうするの?貴族化の話」
「貴族『化』ゆうな。…まぁムラサキさんの反応を見る限り悪い話では無さそうだし…わかりました。貴族階級、ありがたくいただきます」
「その答えを待ってました!じゃあ早速式の用意を…」
「ジャンヌダルク陛下ストップ!…式ってなんですか?」
「貴族に新しくなる人、または貴族の子を正式な貴族として迎え入れる式です。王国のすべての貴族が…」
「すいません。それは辞退します」
「何故です?」
「生まれつき目立つことには慣れていないので」
「そうなの?てっきりマスターは目立ちたがり屋なのかと思ってた」
「ねぇアリス。何で僕にそういうイメージしかないの?」
「私もアリスさんに同感です。あれだけ派手に暴れて、魔法であっという間に復興したのに」
「あれは仕方なかったのでしただけです」

 確かにあれだけの事をすればそう思われがちだが、断じて違う。

「しかし、式に出ないと正式な貴族としては認められないですよ?」
「うーん…他に方法ありませんか?」
「私が特例を出せば大丈夫ですけど、そうしたら貴族が揉め始めますから…」
「…仕方ない。式、出ましょうか。いつですか?その日は空けておかないといけないので」
「えーっと…三日後は…行けますね。じゃあその日に」
「絶体来てくださいねコウヨウさん?」
「そこまで念を押さなくても来ますよ」

 内心忘れてたことにして出ない。っていう作戦を練っていたが今ので全てが水の泡だ。
 
 三日後、式に出た俺は正式に貴族階級を受け取った。

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