目覚めると何故か異世界に!

味噌ラーメン

第34話 俺のヒーロー

「じゃあ、ルールは相手が負けを認めるか戦闘不能になるかでいいのか?」

ルールの確認を行う

「ああ、それでいい」

「あ~わくわくするっすね、この二人どっちが強いのかな?」

スコットは少し興奮気味に見守っている

「シュー君、私は信じてるよ、、、必ず私のところに帰ってきて」

目を閉じ、シューの勝利を祈るシェリー

「聖女の祈りのようだね君の姿は」

穏やかな声が聞こえた

「な、お前は!」

「やあ、あの戦い以来だね?久しぶり、シュウ」

そこに現れたのは、王国騎士団長ランスロットだった

「ランスロット隊長!?なんであんな大物がいるっすか!?」

スコットは驚愕の表情だった

「なんのようだ、王国騎士団長」

「いやなに、友人が決闘をするというから見物さ、私は何もする気はない安心して戦うといいよ」

いったいなにが目的なんだ、ランスロット

「まあいい、いい加減始めるぞ集」

「ああ、行くぞ海!!」

二人の闘いの火ぶたが切って落とされた


「はああああ!!」

「その程度で!!」

激しく剣と刀が火花を散らす、剣技はほぼ互角である

「海!随分腕を上げたな!!」

「フン!お前こそ!ビビッてあいつらを見殺しにしたくせに随分強いな!!」

あの時の記憶が思い返される

「”雷脚”」

雷を纏った蹴りを叩きこむ

「”鉄皮メタル”」

「硬え!」

雷脚が直撃する寸前に海は全身を鉄で覆い蹴りの威力を軽減した

「ちっ、蹴りは防御できても雷の魔力は通しちまうか」

二人は一進一退の攻防を繰り広げる

「すげえ、これがあの二人の実力っすか」

「いや、こんなものじゃないよ二人の力はね」

スコットとランスロットは戦いを観戦しながら楽しんでいるようだ

「これだけの力があったのに、なんで、、なんで!タカと裕太を守らなっかったんだ!!」

海から激しい一撃が繰り出される

「俺に、覚悟が足りなかったんだ、、あの時戦う事を選んでいれば、あんなことには」

「それがわかっていながら!どうしてだ!」

「すまない、海、、」

感情をぶつけてくる海

「俺は!お前なら!あの二人を守ってくれるって信じていたのに!」

そうだ、俺が悪かったんだあの時の事を忘れたことなんてない

「お前があの二人を殺したんだ!俺たちは親友だったんじゃないのか!!」

「そうさ!俺たちは親友だ!だから今度こそ!守りたいもののために、、俺は、戦うんだ!!」

「なら!あの二人を生き返らせろ!あの二人を救ってくれよ!!」

抑えていた感情があふれ出す

「死者は生き返らない!過去は戻らないんだ!」

「わかってるさ!だけど!俺は、、あいつらを置いてなんて前に進めない!!」

ああ、わかってるよ海、、、お前も俺と同じであの時に囚われているんだよな、、、

「だけど、進まなきゃいけないだろ!俺たちはあいつらのためにも!」

「うるさいいいい!!!!!」

その瞬間、海の魔力が一気に膨れ上がる

「海!何を!!」

「集、俺は、、お前を殺す!!」

海が剣を地面に突き刺す

「くらえ”ソードワルツ”」

その瞬間、地面から無数の剣がシュウに突き刺さる

「があああああ!!」

「シュー君!!!」

シェリーが悲鳴を上げる

「か、い、、おれは、、、」

「もういい、お前の言葉は俺には届かない」

やばいな、、血があんなにでてやがる、、、

「おれは、、約束したんだ!あいつらと!!」

「なにをいってるんだ!」

これが最後の魔力だ、体力ももう持たない

「”紫電一閃”」

「”鉄皮(メタル)”」

紫電と鉄が激しくぶつかり合う

「くそったれが、、、」

「かい、おれは、、、」

お前に謝らなければいけない

「わかってたさ、お前のせいじゃないって、、、あの時のお前はまだ力に目覚めていなかったことも、、、
でもさ、お前に憎しみを向けなきゃ俺はどうにかなりそうだったんだ、、」

「いや、おれのせいさ、、、戦う覚悟もなかった俺が心が弱かったんだ、、、あの日から何度も思ったよ俺が死ねばよかったって、二人のところに行きたかった、、」

そうだ、あの二人を忘れることなんてできるわけない

「集、お前を殺してあの二人の復讐をって自分を偽っていた、、、本当はお前が救えなかったってことを信じたくなかっただけだったんだ」

「かい、、」

「お前は俺のヒーローだった、元の世界で俺たちのリーダーはお前しかいないって俺はすっと思ってた、、俺はお前に憧れていたんだ」

俺に憧れられるようなところなんてない、でもお前がそこまで思ってくれるなら

「海、もう一度俺と戦ってくれないか?あいつらとの約束を果たすために力を貸してくれ」

海は涙を流しながら頷いてくれた

ここから、二人の時間はまた動き始める

END











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