目覚めると何故か異世界に!

味噌ラーメン

第2話 魔法

「とにかくさ、こんな所じゃ、やみくもに動いても遭難するよな」

「まあ、確かに…」

「ここで今夜は過ごして、今後の方針を考えようぜ?」

「よし、やるか!!」

「珍しくやる気だなタカ?」

「まあな、とにかく寝床と火だよな!」

「そうだね」

「火起こしとかできんのか海?」

「…」

「お?なにこの沈黙」

「ライターないのか?」

「僕ないよ」

「火なんか起こしたことねえよ!!」

「使えねぇな!?」

「なら、集はあんのかよ!」

「こう見えて、趣味はキャンプだからな!」

「初耳だけど…」

「嘘だな」

「ああ、嘘に違いない」

「やめろその苦笑い」

(取り敢えず、火と安全な場所、そして隠れられる所、そして水か…
水があれば何とでもなるだろう)

「よし、分担しよう俺と海は水辺を探してくるから、タカと裕太は食料を探してきてくれ」

「わかった、行動範囲はこの周辺だけにしよう迷ったら最悪だからね」

「日没までが勝負だ夜は何があるかわからないからな」

「「OK!」」

「よし、やるか!!」

さて、水辺を探すにしてもどこを探したらいいのかさっぱりだな

「なあ、集」

「どうした?」

「俺達さ…もしかしたら…」

「ここで生きていくしかないのかもな」

「え?」

「言おうとしたんだろ?」

「ああ、よくわかったな?」

「薄々は俺も感じてたからな、だがこの場所が分からない以上はなんとも言えないのが現実だ
 俺達はまだ、なにも知らないからな」

「そうだよな、日本帰れるかな…」

俺はその答えは持っていない、軽々しく帰れるとも言えなかった…

「ん?」

「ここは、いったい」

「開けてる場所に繋がってるぞ、行ってみよう!」

「おう!」

「滝だ!水があるぞ!」

「飲めそうだし、水があればなんとかなるよな!」

「ああ、二人にも伝えてここを拠点にするか」

「ああ、そうだな!俺呼んでくるよ!」

「頼む」

(さて、一人になれたし考えを纏めておくかここはどこで、何のためにここにきたんだろうな…)

「なんだ?」

近くで音が聞こえる

(これは金属音と爆発か?)

日本では聞き慣れない音だった

そこで俺が見たのは”戦闘だった”

「なんだあれ…」

剣を持った騎士が打ち合ってる、それに奥で、杖から火の玉を出している…

(とにかく、ヤバい!ここは戻ろう!)

「この世界ではまさか…」

(魔法が使える?!)

「お~い、集!!」

「皆戻ったか」

「うん、果物みたいなのがいくつかあって採ってきたよ!」

「後は、ここで魚でも捕まえようぜ!」

「火おこし、忘れるなよ」

「俺がやるよ」

「流石は自称キャンプ趣味」

「バカにするのも今のうちだぞ」

「お手並み拝見としようか?」

「まかせな」

(摩擦で、こんなものなんとかなるのさ!)

「何とかなるもんだな」

「そうだな」

「やっと落ち着いて話せるね」

「ああ、俺から皆に大事な話がある…」

「なんだよ改まって?」

「ここを見つけて少したってから、音が聞こえたんだ」

「まさか、人がいたのか!?」

「この世界の人が?」 

「戦闘をしていた」

「え!?戦闘ってゲームとかみたいな?」

「まさしくな、剣を持った騎士がいた」

「マジかよ…」

「そんな、ここは本当に異世界なの…?」

「落ち着けよ裕太、そうと決まったわけじゃ...」

「いや!ここは紛れもなく異世界だ、その証拠に…魔法を見た…」

「そんな、バカな!本当かよ!?」

「俺達はとんでもない所に来ちまったのかもな…」

皆不安そうだな、それもそうかこんな非日常は普通の感覚ならあり得ない、ましてや日本では…

「もし、ここでは人が命を奪う、奪われるが日常だとしても…こんなところでは死ねない!」

「この現実が俺から大切な物を奪うのなら…」

「俺は戦う!」

まだ、分からないことが多すぎるでも譲れない物があるなら戦うしかない…

end

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