魂をもやして

瑠璃姫

5

昼食が終わり、お祈りのために神殿へ向かっているとあの無愛想な雅久と会った。


会ったというよりも、出くわしたと言った方が正しい。


縁側に座っていた彼は、私に気づいた瞬間眉間に皺を寄せた。


「……なんだ。」


「(イラッ)…いいえ。別に。」


何なの!?本当に無愛想!!!初対面早々なに!?ただ出くわしただけなのに!?
 
 
「それにしてもお前さ…」


「な、何でしょう…?」
  

「本当に巫女なのか?」


「そうですが何か?」


「ふん。その割にはただの餓鬼だな。」


「…はい?」


「こんな頼りねー餓鬼を巫女にしてるこの里からしたら、たまったもんじゃねーなっと思っただけの話だ。」


は?確かにまだ私は未熟者だ。自分が完璧とか全く思ってない。だけどここまで言われる筋合いはない。


「せいぜい頑張ってくれよ。足引っ張るな。」


「言われなくても頑張りますよ。」


性格悪い…。梛木さん達の言うとうり、気をつけた方がいいな。

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