魂をもやして

瑠璃姫

1.

ゴオオォーーーン…ゴオオォーーーン…


朝を迎える鐘の音が聞こえ、私は閉じていた瞼を開けた。


「……さてと、支度をしなくちゃ。」


ぼんやりと天井見てた私は、このままではいけないと思い、布団をたたみ着替えを始めた。


私は見習いの゛巫女゛だ。


なので寺で暮らしている。


「おはようございます。」


支度をおえ広間に出ると、住職の焱黧(かぐろ)さんが座っていた。


「おはようございます。さ、朝食にいたしましょう。」


そうして2人で黙々と、広くて静かなこの場所で朝食を食べる。


見習いの巫女は、私以外゛誰もいない゛。


巫女は特別な存在らしく、100年に1回里のそれぞれで巫女が選ばれる。


この里では、私が選ばれた。


100年目の年に産まれた子供達は、この寺で選別される。特別な水晶石があるらしく、その石で決められるのだ。


本当に特別な石で、強い力を持ち巫女を選ぶ為に必要なものだから、寺のどこかに大事に守られている。


その100年目に生まれた私は、親の手に抱かれこの寺に来て選ばれた。とても霊力が強いらしい。だから選ばれたのだという。


そしてその日から、私はこの寺で育った。


コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品