根暗勇者の異世界英雄譚Ⅲ 〜闇魔法を操る最弱な少年の話〜

雨猫

Ep3/act.6 魔法に名前を付けよう!


僕らが戻ると、みんな安堵の顔を浮かべた。
僕らは、新たな仲間を祝して簡単に自己紹介をした。

「僕は、こっちの世界ではサクラって呼ばれているんだ。闇属性の魔法を使えるよ」
「俺はエド、雷魔法を使えるぜ」
「俺はシンスケ、風魔法を扱う。よろしく」
「僕はガゼル!サクラのナビゲーターだ!」
「私はアスラだ。よろしくな人間」
「ワシはヘンリーや!よろしくな!」

一通り紹介が済んで、彼女が話す。

「私は日本人の望月茜です。どうぞアカネとお呼びください。まだ試したことはないのですが、回復ヒール魔法が使えるみたいです」

「現時点で回復ヒール魔法が使える奴がいるのは大分ありがたいな。頼らせてもらう」

シンスケさんは嬉しそうに話した。
そして、シンスケさんは続けた。

「それからサクラとエド。お前らは自分の使える技に名前を付けろ。最初は恥ずかしいかも知れないが、今後チームワークで戦っていく時、『〜〜する魔法やってくれ!』とかだと長いだろ?技に名前を付けて、連携を取りやすくするんだ」

名前って言われてもなぁ…。
僕が困った顔をしていると、シンスケさんは呆れた顔で実践してくれた。

「こんな風に付けるんだ」

疾風の一太刀ゲイルス スワード

高速の一太刀で空を切った。
その斬撃の重さから、地面の小石がふわっと飛んだ。

「これは風魔法で自身の速度を上げ、俺自身の技、居合い斬りを複合させたものだ」

僕は素直にカッコいいと思った。
すると、エドは自信満々に叫んだ。

「考えたぜ〜!見てろ!」

雷銃ライフル

ドカンと大きな音と同時に、シンスケさんの壊したドアを更に破壊した。

「単純すぎるが悪くないな」

エドさんはうへへ〜と笑っていた。
僕らは休憩がてら技名を考え、その後王様の元でお姫様の奪還を話し合うことにした。

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