裏切られた俺と魔紋の奴隷の異世界冒険譚

葉月二三

303話



あったま痛え…。

ふと目が覚めたら頭が痛すぎて動けねぇ。

「リキ様、朝だってば〜。」

頭に直接響いてきた声のせいで頭が割れるかと思うほどの激痛が走った。

『ハイ…ヒール』

なんとか言葉を捻り出して魔法を自分にかけたことで少しだけ治ったが、痛みが消えねぇ。

「起〜き〜て〜よ!」

いってぇわ!

これ以上念話を使われたら死にかねねぇからと、頭痛を気合いで我慢して、部屋の扉を開けた。やっぱりイーラは扉の前にいたみたいだ。
それに予想通りアリアもいる。

「アリア、頼む。」

『リビタライズ』

『フェルトリカバリー』

『ハイヒーリング』

こういうときはこれだけで伝わるのがマジで助かる。

アリアの魔法のおかげで、頭痛がわずかな違和感程度まで治った。それなのに吐息はかなり酒臭えけど。

チラッと窓を見るとまだ薄明るい程度だ。
起こされてからわりとすぐに起きれたのかもな。

「ありがとな。準備したら下りるから、先に飯を食っといてくれ。」

「…具合が悪いのでしたら、討伐は明日にしますか?」

「いや、息が酒臭いだけで、アリアのおかげで体調は問題ない。多少眠いが、飯を食ってる間に覚めるだろ。」

「…わかりました。それでは先にいただきます。イーラ行きましょう。」

「は〜い。」

2人が離れていくのを見送ってから、朝の準備をするために洗面台へと向かった。






準備を終えて食堂へと下りていくと、アリアたち以外の客はいないようだ。
まぁ宿を取るようなやつがこんなに早く起きることなんてあんまないだろうからな。

アリアたちはちゃんと先に飯を食っているみたいだ。遠慮して待たれてる可能性も心配したが、問題なかったみたいだ。さすがに寝坊したうえにシャワーを浴びてる間も待たせるのは悪いからな。

「おはよう!」

1番最初にセリナが挨拶をしてきて、それに気づいた他のやつらも挨拶をしてきた。

「あぁ、おはよう。」

「おはようございます。昨日遅くまで飲んでたってお父さんから聞いたんですけど、起きるの早いんですね。」

俺はセリナたちに挨拶を返したつもりだったんだが、昨日の女…クリティカだったか?が挨拶を返してきた。
こいつはたしか途中で退席の挨拶をわざわざしてきたから、俺より少し早く寝に行ったのは覚えているが、けっこう遅くまで付き合っていたはずだ。それなのにもう働いてるとか凄えな。

「今日は依頼があるからな。その後の予定も出来れば今日中に終わらせてぇから、酒のせいで遅らせるわけにはいかねぇからな。」

「依頼?…そうですよ!なんでいってくれなかったんですか!カンノさんの名前をどっかで聞いたことあるなぁなんて思っていたら、モドーくんの英雄じゃないですか!忘れてた私も悪いですけど、せめて二つ名を教えてくれればすぐに気づけたのに!」

いや、なんで自分から二つ名を名乗るなんて恥ずかしいことをしなきゃならねぇんだよ。それに俺が誰かを知ったからって、何か変わったわけでもねぇだろうし。

「べつにただの宿泊客なんだから、そんなのどうでもいいじゃねぇか。」

「よくないですよ!もっとお話ししたいじゃないですか!昨日だって私はほとんど会話に混ざれませんでしたし、今夜はお母さんに仕事変わってもらうので、いっぱい話しましょう!」

「いや、依頼が終わり次第次の町に行くから、ここにはもう来ねえよ。」

「…え?じゃあやっぱり昨日知りたかったですよ…。モドーくんの英雄ってだけでもお話ししてみたいって思っていたのに、あの自慢ばかりしてくる冒険者の人ですら、自分のことのように語るほどの人だから、会うことがあったらお話ししたいとずっと思っていたのに……。」

いや、昨日会ったばかりの他人なのに、なんでそんな悲しそうな顔してんだよ。

「いっておくが、昨日の爺さんがいってるような大層なことはしてねぇし、気まぐれで飯を分けただけで英雄でもなんでもねぇからな。それに冒険者が俺のことを語ってるってのはどうせいい話じゃないだろ。そんなんで仲良くなろうとなんてしてたら、そのうち騙されんぞ。」

「たしかに冒険者の方の中には悪口をいう人もいましたけど、クローノストから来た方やドルテニアから最近来たばかりの方で悪口をいう人はいませんでしたよ。といってもこの食堂に来るお客さんからしか聞いたことないですけど。」

クローノストの魔王の討伐は勇者がしたことになってんじゃねぇのか?
昨日の爺さんは身内が被害者だったから知ってたかもしれねぇが、冒険者はなんでそもそも俺がクローノストにいたことを知ってるんだ?

「ちなみにどんな話を聞いたんだ?」

「いざ聞かれるとぱっとは出てこないですけど…あっ、昨日来てすぐに帰っていった冒険者の方がいたじゃないですか。あの人はもともとクローノストを拠点にしていたらしいんですけど、こっちに来る途中で寄ったドルテニアの首都のマリネットールでカンノさんのことを見たって話してましたよ。なんか最初は悪さをしてるって噂があったからやめさせようと思って立ち寄っただけらしいんですけど、悪さをしてるのは偽物だったらしいじゃないですか。冒険者ギルド内でカンノさんが偽物を懲らしめる姿を見て胸が熱くなったっていってましたよ!しかも壊した物の弁償代っていって、大金を給仕に渡す姿がまた良かったとか、周りが怖がっていることに気づいてすぐにその場を離れる気遣いとかも出来る凄い人だっていってました!そのあとは子どもを助けにいくって聞いてついていったらしいんですけど、そこで実力だけなら『黒薔薇の棘』の2番手といわれる『人形』が勘違いして襲ってきたらしいですね。しかもスラムを埋め尽くすんじゃないかって量の人形を召喚したらしいじゃないですか!どうみても本気で襲ってきた『人形』と互角に戦う実力があるだけでも凄いのに、次の日には仲良く訓練なんてしてあげる度量まであるとか男の中の漢だともの凄く熱く語ってましたね。人によっては『歩く災厄』には近づくなとか、ヘタなことすると人族が連帯責任くらうぞとか、次の魔王だとかいわれてますけど、実際会ってみた私の印象では、あの冒険者の人がいっていたことが正しそうですね。」

表情をコロコロと変えながら熱く語ってきたクリティカが、最後にニコッと笑って締めくくった。

昨日のやつはあの現場にいやがったのか。
だいぶ脚色して語った店に本人登場でヤバいと思ったから昨日は逃げやがったのか?

見た目に似合わずシャイなやつじゃねぇか。
一瞬だったからあんま顔を覚えてないが、次会ったら少し話をしてみたいもんだな。

「それはだいぶ脚色されてるからな。偽物については俺の名前を勝手に使ってることにムカついてぶちのめしただけだし、マナドールには1対俺ら全員で完敗だ。あと、勘違いで襲ってきやがったことの謝罪として訓練に付き合わせただけで、あいつとはべつに仲良くねぇから。」

むしろ悪口をいってるやつの方が正しいことをいってる気がするくらいだ。

日本にいた頃は陰口で「触らぬ神野に祟りなし」とかいわれてたらしいし、転移してきた頃はイラつきを抑えられなくてエルフを皆殺しにしようとマジで思っていたし、現在のジョブは魔王だしな。

「でも話も聞かずに攻撃してきた『人形』を許したんですよね?」

「いや、…あぁ、まぁそうだな。」

「じゃあやっぱり器が大きいじゃないですか。素敵だと思いますよ。」

「そんなんじゃねぇから。」

「もう、照れないでくださいよ。」

「ぶん殴るぞ?」

「なんでですか!?」

「冗談だ。それより俺の飯も頼んでいいか。」

「すぐに持ってきますね。それと、なんだかんだとお話しさせてくれてありがとうございます。」

可愛らしく微笑んでから、クリティカは厨房の方へと駆けていった。

べつにそういうつもりはなかったが、たしかに長々と立ち話をしちまったな。といってもほとんどクリティカが話していただけだが。

チラッとアリアたちを見ると、全員食べ終わって話し合いをしているみたいだ。
話し合いに参加しない組というか、頭をあまり使わない組は俺の方を見ているが、それは早くしろって目で訴えてんのか?

いや、今回は俺が悪いのか。すまん。

「待たせてすまん。急いで食うから準備をしておいてくれ。」

「…ゆっくりで大丈夫です。せっかくリキ様にとって居心地のいい町なので、無理に急ぐ必要はないかと思います。依頼の期限はまだ先なので。」

たしかに居心地のいい町ではあるな。
だが、今回はヒトミのために来てるんだから、万が一にもオーガキングが討伐されてましたってことのないように、メデューサは巻きで終わらせたい。

「気を使ってくれてありがとな。だが、俺がさっさと終わらせてぇんだ。まぁ寝坊しといてなにいってんだって話だけどな。」

「…いえ、余計なことをいってごめんなさい。わたしたちは準備を終えているので、いつでも出発できます。」

「そうか。じゃあ悪いがあと少しだけ待っていてくれ。」

アリアとの話が終わったところで、クリティカが朝食を持ってきた。

ソーセージの入ったポトフっぽいのと、バターロールみたいなパンだ。
シンプルではあるが、リスミナが泊まってた宿屋の朝食よりは美味そうだな。

美味そうではあるが、申し訳ないと思いながら、なる早で胃に詰め込んだ。







クリティカと軽い別れの挨拶を済ませて宿から出ると、いかにも怪しい仮面を被った体型的に男だと思われるやつが立っていた。
だが、残念ながらこの不審者が誰なのかわかってしまう。

正確には個人がわかるわけではなく、この仮面と手の甲のピエロみたいなマークからして『道化師連合』のやつだとわかるだけだが。

「昨日はお迎えにあがれず申し訳ありません。今回は依頼を受けていただきありがとうございます。ロココを担当しています『道化師連合』の名もなき駒でございます。」

やっぱり『道化師連合』のやつなんだな。

早朝だからほとんど人がいないが、全くいないわけではない。
こいつらはあんまり表に出ないようにしてるんじゃなかったか?

それよりもロココってなんだ?

「…ロココはこの町の名前です。王都ではありませんが、有名な学校があるため、この国で1番栄えている町です。」

俺が疑問に思っていたら、隣のアリアが教えてくれた。
そういやこの国の名前すら知らねぇな。
辺境伯がドルテニアの隣みたいなことをいっていた気がするが、国名とかいってたっけ?
まぁいいか。

「迎えも見送りもべつにいらないんだが、なんか用があったとかか?」

「はい。王都から騎士を既に呼んでいるのですが、いつ頃向かわせれば良いかの確認をしたく、声をかけさせていただきました。あと、車などが必要であればすぐに用意いたします。」

騎士?
あぁ、攫われたやつらが生きてるかもしれないから、その保護のためか。
無駄だとは思うが、たしかに生き残りがいたときに俺らが連れて帰って来なきゃならないのは面倒だから、来てもらった方がいいな。

「走っていくから車はいらん。騎士たちはどうすっかな。」

そもそも正確な場所がわからないから、どんくらいで来させりゃいいのかわからん。

「…すぐに出発するようにお願いします。車はイグ車で来るようにしてください。道はこちらで用意しますが、馬車ではさすがに通れないと思うので。もちろんすぐといってもそちらはこれから準備をして、向かうことになるのはわかっています。準備が終わり次第向かってください。わたしたちは昼前には次へ移動したいと思っていますので、あまりに遅ければ生存者を放置していくかもしれません。」

「昼前には終わらせるですか…かしこまりました。急いで準備をさせ、出発させます。出来る限り早く向かわせますので、騎士が到着するまで待っていただければ幸いです。」

なんか少し焦ってるような声に聞こえるな。
聞かれなかったから討伐の予定とかを辺境伯にいわなかったが、これってなんかあったら下っ端の責任にさせられるのかね?

「あぁ、べつに出来るだけ早くでいいよ。山ん中をイグ車で走るのは時間かかるだろうし、多少は待っててやるから無理すんな。んじゃ、俺らは行くから、あとはよろしく。」

「お心遣い、ありがとうございます。」

深く頭を下げた『道化師連合』の男に背を向けて歩き出すと、アリアが俺のことを見てきた。

「…よかったのですか?」

俺が急ぎたいようなことをいっていたのに急がなくていいとかいい出したからアリアを困らせちまったかもな。

「大丈夫だろ。どうせ生き残りなんていないだろうから、そしたら待つ必要ねぇし。まぁ、もし生き残りがいたら、約束しちまったから夕方くらいまでは待つよ。ヒトミには悪いがそんときはオーガキングの討伐は明日に変更だ。」

「あたしはいつでも大丈夫だよ♪」

いつのまにか近づいてきていたヒトミが、アリアがいる方とは反対側の俺の腕に抱きついてきた。
アリアと話していただけなんだが、自分の名前が出たから話しかけられたと思ったのか?

「もし、1日延ばしたせいでオーガキングが討伐されていたら、また新しいのを探してやるから、すまんがそんときは少し時間をくれ。」

「んふふ♪リキ様が約束してくれるなら、いくらでも待てるよ♪リキ様は約束はちゃんと守ってくれるもんね♪」

ヒトミが怖いくらいに上機嫌なんだが…。まぁ言質は取ったから、オーガキング討伐を無理に急ぐ必要はなくなったな。
もちろん出来るだけ急ぐつもりではあるが。





来たときと同じように歩行者用の小さな門から町の外に出ようかと思ったら、こんな早朝なのに馬車で外に出る順番待ちをしているやつらがいた。

こんな早朝で5台も並ぶのか。

商業って大変そうだなと思ったが、1番後ろの馬車はけっこう豪華だし、商人だけじゃないのかもな。よく見たらその豪華な馬車の周りの護衛は金属鎧だし、貴族や金持ちとかっぽいな。
というか、こんな豪華な馬車に乗るようなやつもちゃんと順番待ちとかするんだな。

そんなことを思いながら、なんとなしに眺めていたら、金属鎧の護衛の1人と目があった。

「何見てんだ。」

「は?」

装いがわりとしっかりしているから、まともなやつかと思ったが、チンピラみたいな絡み方をしてきやがったぞこいつ。

「怪しいやつだな。」

俺がある意味驚いて見ていたら、金属鎧の男が剣の柄に手を置きながら近づいてきた。

…。

せっかくいい気分だったのに最悪だな。

ここはなかなかいい町なのかと思ったが、たまたまあの宿が良かっただけってことか。

気分が良かっただけに落差がでけぇ。

…最悪だ。

俺が腰に下げてるガントレットに手を伸ばそうとしたら、他の金属鎧の男の1人が俺たちが睨み合っていることに気づき、不快な顔をした。

「お前は何をやっている!」

怒声が早朝の町に響いた。

怒鳴ったやつは俺ではなく、仲間の方を睨んでいた。

「こいつが怪しい目つきでこっちを見ていたから捕まえようとしただけです。」

「目が合っただけで剣の柄を握って脅すなんてみっともないことをするな!恥を知れ!」

「チッ。」

怒鳴られた男は面倒くさそうに柄から手を離し、馬車の方へと戻っていった。

怒鳴った男の方が上司みたいだな。

その上司っぽい男が、今度は俺の方に目を向けた。

「ウチの者がすまなかった。」

頭は下げなかったが、真面目な顔で謝罪をされた。

気分としては最悪だが、こいつに文句をいうのはなんか違うしな。
だが、この不快感の行き場を失ったのはこいつのせいだから、多少の嫌味くらいはいってもいいだろ。

「部下の教育くらいちゃんとやっておけよ。そんなんで護衛なんてやってたら痛い目みるぞ。」

「…返す言葉もない。」

ダメだ。
こいつに嫌味をいっても全く気持ちが晴れねぇわ。

「まぁいいや。あんたはなんも悪くないからな。二度と関わらないようにしてくれると助かる。」

「気をつけよう。すまなかった。」

それだけいって、その男も馬車の方へと歩いていった。

「…森の魔物を皆殺しにしますか?」

話が終わったところで、隣にいたアリアが意味不明な質問をしてきた。

「なんでだよ。」

「…少しは気が晴れるかと思ったので。それにヒトミのための経験値稼ぎにもなります。」

なるほど。気を使ってくれたわけね。

「気持ちはありがたいが、さすがにあの森の魔物を皆殺しとか1日じゃ終らねぇだろ。メデューサを探しつつ、察知範囲に入った魔物は皆殺しくらいが妥当じゃねぇか?というか、あの山にどんな魔物がいるのかわからねぇし、セリナの察知範囲はかなり広いから、それすら1日じゃ出来るかわかんねぇぞ。」

「…宿の方から聞いた話では、メデューサ以外で危険な魔物はいないそうです。せいぜいBランク冒険者パーティーが苦戦する程度のようです。」

ん?なんか文法がおかしくねぇか?

「あぁ〜…宿の人は危険っていってたんだけど、私たちにゃら問題にゃいくらいってことだよ。森の外側はほとんど魔物がいにゃいからEランクでも気をつけていれば問題にゃいくらいで、少し奥に行くにゃらCランクからって感じかにゃ?でもあまり奥に行くとBランク冒険者のパーティーが苦戦する魔物もいるから、気をつけにゃきゃいけにゃいって感じの説明だったよ。」

「せっかくリキ様楽しそうだったのにあんな人間のせいでこの町に嫌な記憶を残すのはもったいないよ♪だから一緒にろ♪みんなで殺ればきっと楽しいよ♪なんなら、あの馬車もあとで殺る?」

空気を読んだセリナが補足説明をしてくれた。
そしてなぜかヒトミが皆殺し案に乗り気なようだ。そういや魔王とは別で進化したい進化先があるんだったか?そのために経験値が必要なわけか。

強さのわからないメデューサと接敵するまでに疲れるようなことをするのは間違ってる気がするんだがな。

…でもそうだな。
今回はヒトミのための討伐ってのもあるし、溜まったストレスは早めに発散するべきだしな。

「あの馬車を襲うつもりはないが、察知範囲に入った魔物は時間が許す限り皆殺しでいくか。」

「…ではこれをどうぞ。」

俺がアリアたちの気遣いを受け入れたら、アリアが何かを渡してきた。

「なんだこれ?」

「…魔寄せの香です。魔族にはそこまで効果はないようですが、魔物にはそれなりの効果がありました。あと、3本だけしかできていませんが、新しく作りました神薬も受け取ってほしいです。」

ありましたって、既に試しているのか。
というか、このタイミングで神薬を渡してくるってのはこの魔寄せの香とやらが危険だからとかじゃねぇよな?
たまたま今思い出したとか、もともと森に入る前に渡すつもりだったからってだけだよな?

まぁやることはどうせ変わらねぇんだから、保険があるだけいいか。

「ありがとな。」

アリアから神薬も受け取り、俺らは門を通って森へと向かった。

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