ファルダーミール -明日の世界-
No/2
「ふぅ~、これから起こることを考えるとだるくるな」
家の前に立ち、カヤトはブラコンの姉がどのような反応をしてくるか予想をして気分を落としていた。
「ハァ~、入るか」
カヤトは決意をし、玄関を開ける。
「ただいまー」
ダ!ダッ!ダッ!!
「カヤトちゃん~~!!お帰りなさい。心配したよ、どうしたのこんなに遅く帰ってきて。お姉ちゃんもう少しで警察に捜査願いだしちゃうところだったよ」
リビングから姉がすごい勢いで走って俺に抱き着いてきた。
ウザいんだよ!!と言って突き放してもいいのだが、さすがに本気で俺を心配してくれている姉にそのようなことをできるはずもなく。差し当たりのない返答をしてしまう。
「姉貴、すまなかった。ちょっと、仕事が長引いてな」
「それなら、せめて連絡ちょうだいよカヤトちゃん。心配しちゃうでしょ」
そういって、姉は涙をぬぐう。その姿を見たらきっと普通の男の人なら「守りたい」とか思ってしまうだろう。
「本当にすまなかった」
「今度からは、しっかりと連絡するのよ。カヤトちゃん」
「わかったよ」
キュル~~ル~~
可愛らしいお腹の音がカヤトの腹からなる。
「あら?お腹がすいたの、カヤトちゃん?晩御飯作っておいたから食べましょう」
「お、食べる食べる」
俺と姉は玄関から場所を移し、リビングへ行く。
「今日は、カヤトちゃんの大好きなビーフシチューよ」
俺の目の前に、綺麗に盛られたビーフシチューが準備される。
そのビーフシチューはニンジンやジャガイモ、牛肉がふんだんに使われている。飾りとしてパセリが添えれれていて見た目もいい。
それでは実食をしよう。
「うぉ、美味い......」
ただ、その一言しか出なかった。
野菜のうまみと牛肉から出た油が適度に混ざり合い豊潤な甘みを出している。また、牛肉もブロック状であるにもかかわらず舌の上でとろけるようだ。まさに、究極の味と食感である。
姉さん、俺は、今、初めてあなたを尊敬したよ!!
「おいしいかしら?」
「美味い!うまいよ姉貴!!お代わりをくれ!!」
「あらあら、姉さんは、とっても嬉しいわ。そんなに焦らなくてもたくさん作ってあるわよ。それと、はい、スープもどうぞ」
そういって、姉貴はもう一つの鍋から黄色い液体をすくう。
深めの皿にすくわれたその液体は、コーンスープである。白い湯気を上げながら俺にすくわれるのを待っている。
「あ、そうだわ。これかけなくちゃね」
俺のコーンスープに白い液体。もとい、ミルクがかけられる。
姉貴あなたは一体どこまで料理を進化させるんだ!?
俺はもう我慢できなくなっていた。姉貴がミルクをかけ終えた瞬間、スプーンを右手に持ちコーンスープを飲んでいた。
美味い......
ミルクをかけられたことによりコーンスープがよりクリーミーになっている。
そして、このスープのなめらかな舌触り。しっかりとコーンが液状になるまでミキサーにかけたからこそだろう。どこぞのチェーン店で提供されるコーンスープとは大違いだ。コーンのミキサー不足によるざらざら感が一切ない。まさに、スープ!?これがスープだ!!と言わんばかりにスープである!!
「あらあら、いつも以上に食べるのね」
「......」
そんな姉貴の言葉など露知らず、俺は無我夢中で夕食を食べ続けた。
夕食を食べ終え、俺は現在、自室にいる。
姉貴に片づけは俺がやるよといったが、「疲れているでしょう?早く、お風呂に入って休みなさい」と言われてしまった。疲れている感じを出した覚えはないのだが、さすが姉貴。どうやら、俺が疲れていたのがわかっていたようだ。
「まったく......姉貴には勝てないな」
一人、部屋でそう呟くカヤト。
ミンミンと夜にも関わらずセミがうるさい。
窓を開けているせいでもあるだろうが、閉めようとは思わない。なぜなら、窓から入る夜風が涼しいからだ。
ベットで横になり、夜風をあびながら目を閉じていたらいつの間にか眠っていた。
言うまでもなく、姉貴がいつの間にか俺の隣で寝ていた。
「ふふ、可愛いわね......」
家の前に立ち、カヤトはブラコンの姉がどのような反応をしてくるか予想をして気分を落としていた。
「ハァ~、入るか」
カヤトは決意をし、玄関を開ける。
「ただいまー」
ダ!ダッ!ダッ!!
「カヤトちゃん~~!!お帰りなさい。心配したよ、どうしたのこんなに遅く帰ってきて。お姉ちゃんもう少しで警察に捜査願いだしちゃうところだったよ」
リビングから姉がすごい勢いで走って俺に抱き着いてきた。
ウザいんだよ!!と言って突き放してもいいのだが、さすがに本気で俺を心配してくれている姉にそのようなことをできるはずもなく。差し当たりのない返答をしてしまう。
「姉貴、すまなかった。ちょっと、仕事が長引いてな」
「それなら、せめて連絡ちょうだいよカヤトちゃん。心配しちゃうでしょ」
そういって、姉は涙をぬぐう。その姿を見たらきっと普通の男の人なら「守りたい」とか思ってしまうだろう。
「本当にすまなかった」
「今度からは、しっかりと連絡するのよ。カヤトちゃん」
「わかったよ」
キュル~~ル~~
可愛らしいお腹の音がカヤトの腹からなる。
「あら?お腹がすいたの、カヤトちゃん?晩御飯作っておいたから食べましょう」
「お、食べる食べる」
俺と姉は玄関から場所を移し、リビングへ行く。
「今日は、カヤトちゃんの大好きなビーフシチューよ」
俺の目の前に、綺麗に盛られたビーフシチューが準備される。
そのビーフシチューはニンジンやジャガイモ、牛肉がふんだんに使われている。飾りとしてパセリが添えれれていて見た目もいい。
それでは実食をしよう。
「うぉ、美味い......」
ただ、その一言しか出なかった。
野菜のうまみと牛肉から出た油が適度に混ざり合い豊潤な甘みを出している。また、牛肉もブロック状であるにもかかわらず舌の上でとろけるようだ。まさに、究極の味と食感である。
姉さん、俺は、今、初めてあなたを尊敬したよ!!
「おいしいかしら?」
「美味い!うまいよ姉貴!!お代わりをくれ!!」
「あらあら、姉さんは、とっても嬉しいわ。そんなに焦らなくてもたくさん作ってあるわよ。それと、はい、スープもどうぞ」
そういって、姉貴はもう一つの鍋から黄色い液体をすくう。
深めの皿にすくわれたその液体は、コーンスープである。白い湯気を上げながら俺にすくわれるのを待っている。
「あ、そうだわ。これかけなくちゃね」
俺のコーンスープに白い液体。もとい、ミルクがかけられる。
姉貴あなたは一体どこまで料理を進化させるんだ!?
俺はもう我慢できなくなっていた。姉貴がミルクをかけ終えた瞬間、スプーンを右手に持ちコーンスープを飲んでいた。
美味い......
ミルクをかけられたことによりコーンスープがよりクリーミーになっている。
そして、このスープのなめらかな舌触り。しっかりとコーンが液状になるまでミキサーにかけたからこそだろう。どこぞのチェーン店で提供されるコーンスープとは大違いだ。コーンのミキサー不足によるざらざら感が一切ない。まさに、スープ!?これがスープだ!!と言わんばかりにスープである!!
「あらあら、いつも以上に食べるのね」
「......」
そんな姉貴の言葉など露知らず、俺は無我夢中で夕食を食べ続けた。
夕食を食べ終え、俺は現在、自室にいる。
姉貴に片づけは俺がやるよといったが、「疲れているでしょう?早く、お風呂に入って休みなさい」と言われてしまった。疲れている感じを出した覚えはないのだが、さすが姉貴。どうやら、俺が疲れていたのがわかっていたようだ。
「まったく......姉貴には勝てないな」
一人、部屋でそう呟くカヤト。
ミンミンと夜にも関わらずセミがうるさい。
窓を開けているせいでもあるだろうが、閉めようとは思わない。なぜなら、窓から入る夜風が涼しいからだ。
ベットで横になり、夜風をあびながら目を閉じていたらいつの間にか眠っていた。
言うまでもなく、姉貴がいつの間にか俺の隣で寝ていた。
「ふふ、可愛いわね......」
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