ファルダーミール -明日の世界-
第19話:始まり?
夕暮れ時、2人の女子高生がたわいのない噂話をしながら通学路を下校していた。
「ねえねえ、知ってる?最近ね、死者からの電話っていう怪談話が流行ってるらしいよ」
「私も聞いた~、何でも夜中の2時に突然電話がかかってきて、死んだはずのおばあちゃんの声なんかが聞こえるんでしょう?怖いよね」
「怖いね、実際にその電話がかかってきたっていう人がうちの学校にもいるらしいよ」
「ええ~、本当に?嘘ついてるんじゃないの」
「そんなの知らないよ、直接本人に聞いてみたらいいんじゃない?」
「ええ、やだよ。もし本当だとしら気持ち悪いじゃん?」
「だよね~、あははは」
「そうだよね~、あはははは」
たわいのない少女たちの怪談話、少女たちにとっては帰宅までの暇をつぶすための何気ない会話なのだろう。
カヤトは夕暮れ時の通学路で特殊なフードを被りながら、帰宅途中の少女2人を屋根から見下ろしていた。
そこにいるカヤトには誰一人として気づいていない、まるで誰もいないかのように。
「今度は電話系の怪談か、しかもここまで噂が広がっているとなるとかなり力をつけている可能性が高いな。どう思う西城さいじょう?」
カヤトが話しかけるとカヤトの横に西城が現れた。
「だと思うぜ、しかしカヤトお前はなんで俺みたいに呪術を使わなくても影消カゲゲシができるんだよ」
「うん?これだよ、これ」
カヤトはそう言って自分の着ているフードを引っ張って見せる。
「そんなものでかよ、俺にもくれよカヤト」
「だめだ、今のお前だと10分もたたないうちに気絶するぞもっと修行を詰め」
「へいへい、わかりましたよ」
「行くぞ西城」
「どこに?」
「さっきの話聞いてなかったのか?死者からの電話がかかってきたっていう少女に会いに行くんだよ」
「今からか?」
「そうだ」
「マジか」
西城は頭を抱える。
「マジだ、いいから行くぞ」
そう言ってカヤトは屋根伝いに走っていく。
「ちょ、待ってってカヤト!」
慌てながら西城も呪文を唱えカヤトに付いていく。
「我が呪力を食い我を飛ばしたまえ、風の精霊よ、よっと!」
西城が呪文を唱えた瞬間、西城の手の周りに薄く輝く光のようなものが現れ始め西城の体を覆っていく。
その光、精霊と呼ばれる者なり。
その姿を横目で確認しながら、カヤトさらにスピードを上げる。
「ま、上出来かね?あと一か月も修行を積めば無詠唱でもできるようになるだろうし、それができたら次はもっとつらい修行をさせようかふ、ふ、ふ」
悪いほほえみを浮かべながらカヤトは学校へと向かっていくのであった。
「寒気が」
嫌な予感がした西城であった。
「ねえねえ、知ってる?最近ね、死者からの電話っていう怪談話が流行ってるらしいよ」
「私も聞いた~、何でも夜中の2時に突然電話がかかってきて、死んだはずのおばあちゃんの声なんかが聞こえるんでしょう?怖いよね」
「怖いね、実際にその電話がかかってきたっていう人がうちの学校にもいるらしいよ」
「ええ~、本当に?嘘ついてるんじゃないの」
「そんなの知らないよ、直接本人に聞いてみたらいいんじゃない?」
「ええ、やだよ。もし本当だとしら気持ち悪いじゃん?」
「だよね~、あははは」
「そうだよね~、あはははは」
たわいのない少女たちの怪談話、少女たちにとっては帰宅までの暇をつぶすための何気ない会話なのだろう。
カヤトは夕暮れ時の通学路で特殊なフードを被りながら、帰宅途中の少女2人を屋根から見下ろしていた。
そこにいるカヤトには誰一人として気づいていない、まるで誰もいないかのように。
「今度は電話系の怪談か、しかもここまで噂が広がっているとなるとかなり力をつけている可能性が高いな。どう思う西城さいじょう?」
カヤトが話しかけるとカヤトの横に西城が現れた。
「だと思うぜ、しかしカヤトお前はなんで俺みたいに呪術を使わなくても影消カゲゲシができるんだよ」
「うん?これだよ、これ」
カヤトはそう言って自分の着ているフードを引っ張って見せる。
「そんなものでかよ、俺にもくれよカヤト」
「だめだ、今のお前だと10分もたたないうちに気絶するぞもっと修行を詰め」
「へいへい、わかりましたよ」
「行くぞ西城」
「どこに?」
「さっきの話聞いてなかったのか?死者からの電話がかかってきたっていう少女に会いに行くんだよ」
「今からか?」
「そうだ」
「マジか」
西城は頭を抱える。
「マジだ、いいから行くぞ」
そう言ってカヤトは屋根伝いに走っていく。
「ちょ、待ってってカヤト!」
慌てながら西城も呪文を唱えカヤトに付いていく。
「我が呪力を食い我を飛ばしたまえ、風の精霊よ、よっと!」
西城が呪文を唱えた瞬間、西城の手の周りに薄く輝く光のようなものが現れ始め西城の体を覆っていく。
その光、精霊と呼ばれる者なり。
その姿を横目で確認しながら、カヤトさらにスピードを上げる。
「ま、上出来かね?あと一か月も修行を積めば無詠唱でもできるようになるだろうし、それができたら次はもっとつらい修行をさせようかふ、ふ、ふ」
悪いほほえみを浮かべながらカヤトは学校へと向かっていくのであった。
「寒気が」
嫌な予感がした西城であった。
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