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平凡男子の受難

安里あさ

act.37


昨日の柊真先輩やコイツらとのゴタゴタのせいで、俺は腫れ物扱い。
今日は至る所で辺りの人々を硬直させ、空気をも凍らせてしまっていた。

その為食堂でも、俺らの周りはぽっかりと穴が空いているかのように人が居なかったのにコイツらのせいで更に無人の空間が広がった。
やめてくれ、切実に。


「あの子たしか噂の・・・?」
「昨日西道先輩とやりあって聞いたけど、」
「なにあれ・・・舎弟とか・・・?」
「こわーい・・・っ」
「またケンカするんじゃないよな!?」

ボソボソ呟かれてるのが分かる。
半日、もう飽きる程そんな声を聞き続けた俺の耳は敏感になりっぱなしだ。
舎弟って何の話だ!コイツらの事か!?


「やめろっ頭を上げてくれ、」
「「はい!!」」
「ッこ、声も落として!」

「今更なに?謝るだけじゃすまないでしょ」
「いや、沙弥?!何言って、」

「そうですよね!沙弥さんの言う通りです・・・!」
「っこうなったら、結吏さんっ!」
「え、はい?」

「指でも何でも持ってってください!」
「「どうぞ!」」

おい!お前ら極道ドラマの見すぎだぞ!!

ちょっと待ての意味で突き出した俺の手。その手を取られて、ナプキンで拭かれたナイフを置かれた。
それは俺のナイフ(お昼のメニューがハンバーグ定食だった)だろーが!


周りにいた生徒がスススーッと無言で引き下がる。「まじか・・・」「そっちの世界の坊ちゃんだったの?!」なんて、

そんなワケないだろっ!

「結吏。」
「さ、沙弥!コイツら何とか黙らせ」
「指なんかじゃ足りないよね。」
「えっ!?」

食堂の温度が下がる。

沙弥やめてっ!話がややこしくなる!
俺は昼食もそこそこに沙弥の手を引いて食堂を後にした。

(結吏さん、待ってくださいよ!)
(どこ行くんすか!)
(関係ないだろっ!)
(俺、どこまでもついて行くっす!)
(何で!?っ、トイレだよ!(適当に撒こう))
(便所っすか!)
(それなら俺らも行きます!)
(いや来んなよっ)
(便所で奇襲にでもあったら大変すよ?)
(結吏さんは俺らが守りますんで!)
(奇襲になんて合わないって!ちょ、離れろ、)
(嫌っす!)
(離れたら逃げるじゃないですか!)
(当たり前だろー!)

(ねぇ、結吏。)
(沙弥?)
(あれって・・・)
(あ、)


―――――

予想と違う方へ進みました..._(:З」∠)_

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